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ジブリの絵職人 男鹿和雄展

札幌芸術の森美術館で開催されているジブリの絵職人 男鹿和雄展を観に行って来た。

暑いのは嫌だったので、午前中の早い時間に出発して、1時間かけてチャリで芸術の森まで行った。11時前には着いたけれど、疲れて汗もかいたので、美術館の前にある池のそばで少し涼んだ。すると、トンボがたくさんいるので、しばらく観察。真っ赤なトンボや、青っぽくて大きなトンボがいた。(写真も撮ったのだけど、なんと芦別岳の写真を取り込んだときに誤って削除してしまった。)

平日は野外美術館もプラス100円で観れるそうなので、共通券を買って入場した。館内は平日とはいえ、夏休み中なので子ども連れが多い。なんといっても、トトロの森を描いた人。という紹介をしているものだから、トトロに会えると勘違いしているちびっ子が多い。あるいは、親が子どもを騙して連れて来たのか。

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会場に入ってまず驚いたのは、男鹿和雄の経歴だ。絵画の専門的な教育を受けずに小林プロでアニメの背景を担当したかと思いきや、退職して日本中を放浪した後、看板屋に勤めたり。その後小林プロに復帰したけどまた退職して、その後に「幻魔大戦」などの背景を描いていた。「幻魔大戦」は大友克洋がキャラクターデザインをしたことは知っていたけれど、男鹿和雄が背景を描いていたのは全然知らなかった。

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この「幻魔大戦」以降の背景がすごかった。「時空の旅人」や「カムイの剣」なども、SFのスペクタクルが強烈なコントラストで印象づけられる。ジブリの自然のイメージしかなかったので、こうした作風の画はとても意外だった。意外さがより迫力を感じさせた。その一方、「はだしのゲン」はガラッと雰囲気が変わっている。何をどんな風にも描けるのはとにかくすごい。ため息が出てしまった。これら第1章のジブリ以前の作品が、かなりの量の展示だった。

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そして「となりのトトロ」の背景でようやく親しみのある第2章、ジブリ作品の展示が始まるのだけど、ここからが長い長い。続いて「魔女の宅急便」、「紅の豚」、「おもひでぽろぽろ」、「平成狸合戦ぽんぽこ、「耳をすませば」、「猫の恩返し」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ゲド戦記」、「ハウルの動く城」に「崖の上のポニョ」と、要は「となりのトトロ」以降のほとんどのジブリ作品に参加して背景を描いている、まさにジブリの絵職人だった。そんなわけだから、第2章を観終わる頃には、会場に入ってからもう4時間近くが経過していた。途中になかなかイスがないから休めないし、ハラも減って辛かった。

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第2章を観ていて感じたのは、背景の書き込みがどんどん細かくなっていることだった。より写実的に、細部まで描写された背景で、写真とはちがうけれど、一見すると写真を加工したようにも見えた。それに、男鹿和雄の自然の捉え方は、ネイチャーフォトを撮影する上で参考になりそうだと思った。草木の緑や青空と白い雲、生き生きと見える草花の表現など、構図も含めて、ファインダーを通した映像を思い浮かべながら展示を観て回った。

第2章の最後には、アニメーションの撮影技法と男鹿和雄の「描画技法」の解説があった。カメラワークに合わせて背景を描くので、縦や横にとても長い絵になっていた。これはビデオカメラの撮影を思い浮かべると分かりやすかった。セルを重ね合わせることで、奥行きなどを表現するのも面白い。後半の水彩による描き方の解説は、22分の映像もあってかなり楽しめた。

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ヘロヘロになりながら第3章に進むと、男鹿和雄の「思想」が伝わって来るような展示だった。本の挿絵など、映像以外の作品で、それぞれの絵の描き方は全くちがうのだけど、こうして並べて展示されたものを観ると、男鹿和雄が世の中をどう見ているか、何となくうかがい知ることができたような気がした。

全ての展示を観終わるともう15時過ぎ。男鹿和雄展オリジナル商品を売っているスペースがあったので、そこもぶらっと見てみた。ポストカードは結局どっか行ってしまうので、いつも通り図録だけ買った。展示の量が多いだけに、図録もかなりずっしりとしている。新しくポニョの特別図録もおまけで付いていた。インタビューなど他にも展示になかったものが載っているので、ちゃんと読むのが楽しみだ。

ハラが減ったので、レストランに行ってオムカレーを食べた。その後はもう意地になって野外美術館を完走。いや、走ってはいないけど、かなり早歩きで全部観て回った。芸術の森から帰る途中、イタリアンジェラートを食べると寒くて仕方がない。札幌の夏は、夕方になるともう寒い。向かい風の中、サイクリングロードを凍えそうになりながら家まで帰った。芦別岳の前日にちょっと歩きすぎたかも。

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