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うめしゅんスライドトークショー

日曜日も天気が悪いので山はあきらめて、梅沢俊さんの講演会へ行くことにした。昼すぎに出かけるとき、たまたま雨が降っていなかったので、自転車で会場の道新ホールへ向った。大通公園はよさこいで賑わっていた。10分くらい前にホールに入ると、予想通り観客の平均年齢が高い。若い人はチラチラとだけ見える。

梅沢さんの話を聞くのは2回目。もう8年も前に「はるかなる日高山脈」というシンポジウムで聴いて以来だ。当時進行していた、日高横断道路というとんでもないスケールの自然破壊と建設費をともなう計画を考えるシンポジウムだった。とはいえ、パネリストに推進派はいなくて、反対派だけだったので、実質、反対集会になっていたのだけど。主催者も、その点を後悔しているようだった。確かに、討論が成立しないとシンポジウムとして面白くない。

その集会で梅沢さんが話したことを覚えている。

やっぱり選挙でちゃんとした知事を選ばなければいけない。今の知事なんてトンネル掘りたそうな名前だし、前の知事なんて横断道路そのものです。

分かる人は分かるだろうけど、当時の知事は堀、その前は横道。もちろん、会場は笑いに包まれた。けれども、その堀道政で最も(唯一?)評価されたのが「時のアセスメント」というものだった。簡単にいうと、計画から時間が経過して採算が合わなくなった事業を中止するという政策だったと思うけれど、士幌高原道路はこの政策で計画が中止された。日高横断道路も、シンポジウムの翌年12月に財政的な理由から計画を凍結する方針が道から打ち出された。実質の中止で、てっきり「時のアセスメント」で中止になったものとばかり思っていたけれど、「中止」ではなく「凍結」という言葉のちがいが、事実を語っているようだ。実際、「地元住民」はこの発表に憤っているとも。けれど、「凍結」というのは日高の山を壊すだけ壊して放置することと変わらないように思える。しかも、今度は「山のみち」と看板をかけかえて、税金を使って無駄な道路を造り続けているようだ。無駄な道路に税金を使うくらいなら、壊した自然を少しでも元へ戻すために使えないものか。利権政治はいつまで続くのだろうか。

話がそれたけれど、今回も梅沢さんは話の中で、北海道の高山植物の危機について触れていた。数年前までは夏山には登ってなかったので、高山植物のおかれた状況について知らないことが多くて驚いた。高山植物に大きな被害を与えているのは、山草家とエゾシカだった。きれいな株や、珍しい変わり花の株があると、すぐに山草家が盗掘してしまって、翌年に同じ場所で見ることはほとんどできないそうだ。盗掘のことはちらっと話では聞いていたけれど、実態について聞くとショックが大きかった。去年、霧多布湿原のそばでハクサンチドリを盗掘しているおばちゃんがいたのを思い出す。

梅沢さんが最近出版した本には、変わり花の写真がたくさん載っているらしい。スライドでもいろいろ紹介されていた。周りの年配の人たちは花がよく分かるようで、時おり小さな歓声が上がっていた。たまに、自分が見たことのある花も出てくるので、少しホッとする。黄色い花で、白い変わり花は珍しいらしい。こういうものが特に盗掘の被害に遭いやすいそうだ。

北海道の高山植物Book北海道の高山植物

著者:梅沢 俊
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ちなみに、梅沢さんが「愚策」と評していた定額給付金による購入を勧めていた。梅沢さん自身は、沖縄の自然保護団体か何かに寄付したらしいけど。確か、やんばるの森を守る団体じゃなかっただろうか。

高山植物減少のもう一つの要因は、増えすぎたエゾシカが食べてしまうことらしい。花の部分が食べられて茎から下だけが無惨に残っている高山植物の写真が次々とスクリーンに映し出されると、さすがにため息が出てしまった。梅沢さんは、「ハンターを養成するより、自衛隊をソマリアなんかに行かせないで、エゾシカを駆除させればいい」というような話をしていた。人間の都合で殺されるエゾシカには申し訳ないが、天敵がオオカミから人間に変わってしまった以上は仕方ない。この際、これからの北海道の食は天然鹿肉を売りにするべきだろう。「ビジネス」になるんじゃないか?

講演会が終わると、遅れて来たエンサヤさんと会場で合流して、よさこいを観に行った。時間も中途半端で、「実際に見もしないで文句を言うな!」というような調子で悠らりさんに怒られたので、食わず嫌いの克服に。大通公園を歩いていると、会場をパレードしながら楽しそうに踊っているのが見えた。ただ、沿道の観客は、一緒に楽しんでいるというよりは、見物しているように見える。メイン会場の方へ近づいて行くと、屋台が立ち並んでいた。昼ご飯を食べてなかったエンサヤさんは、ビールが飲みたくなったらしい。ぶらっと見たけどあまりパッとしないので、会場から離れてパスタを食べに行くことになった。ところが、「串鳥」の看板がエンサヤさんの目に留まった。で、営業が始まったばかりの店内に入った。

エンサヤさんといろいろ話していると、「32番、お一人さま」という店員の声に続いて、小さな子供が案内された。店員も言いながら笑っている。驚いたけど、さすがに、ちょっと遅れて家族が入って来た。ファイナルパレードが始まる17:30をすぎるまで話を聞いてもらい、再び大通公園へ戻った。

もちろんチケットなんか買ってないので、観客席の切れ間からのぞき込む。ファイナルパレードだけあって、おそらく有名どころが踊っているようだ。踊りも力強く、確かに上手かった。18時すぎまで見たけれど、帰ってケーキ作りの続きをしなきゃいけなかったので、エンサヤ邸へ向った。

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