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10/7/17 雨竜沼湿原

4年連続で、7月の雨竜沼湿原へ行って来た。

ママンへの冥土の土産シリーズ、第1回目の大雪高原沼に続く第2回目。バドのK泉さんも一緒で、自分もなかなか都合が付かずに夏山シーズンインできなかったので、軽めの山行でちょうどいい。

当日まで天気が心配だったけれど、崩れるのは日曜日からで、ギリギリ持ちそうだった。前日というか、当日寝たのは2時だったので、3時間しか眠れずに睡眠不足。頭がボーッとしていたけど、朝5時すぎに自宅を出発して、5時半にK泉さんをピックアップ。

高速道路は車が多かった。幸い、事故はなくて滝川までスムーズに走れた。空は曇っていて、暑寒連峰も雲にすっぽり隠れていて、雨に当たりさえしなければいいかと思っていた。滝川には6時半に着いたけど、底からゲートパークまでが結構遠い。結局、着いたのは7時半だった。

そんなに遅い時間ではないのに、ゲートパーク前の駐車場はほぼいっぱい。これは登山道も混雑してそうだ。入山届を書くときに、今朝、南暑寒岳か暑寒別岳の雪渓で熊が遊んでいるのが見えたらしく、注意するように言われたそうだ。2年前は遭難事故が起きていて、南暑寒岳まで行けないということもあった。やはり、この山域は熊が多いようだ。8時前にゲートパークを出発した。

マイマイガの幼虫
チラッと脇の木を見ると、でっかい幼虫がくっ付いていた。

クロミノエンレイソウ
足元には赤紫のクロノミエンレイソウの実が生っていた。

登山は素人の中高年登山者であるママンには、2本目の吊橋直後の急登がきつかったようだ。何度か休憩しながら登って行った。ペンケペタン川の川原が見えてくると、あとは緩い登りしか残っていない。上り坂でふと左に目をやると、残雪の南暑寒岳が見えた。心配したほど天気は悪くなさそうだ。

エゾノシモツケソウ
湿原の入口では、鮮やかなエゾノシモツケソウが出迎えてくれた。

湿原入口のアヤメの群生
登山道の反対側には、まるで庭園のようにアヤメが群生している。

風に揺れるワタスゲ
今回の雨竜沼湿原は、ワタスゲが満開だった。

クルマユリ
クルマユリを雨竜沼湿原で見たのは初めてかもしれない。

ミツガシワ
沼の中からミツガシワの花が顔をのぞかせている。


時おり雲間に青空が現れる。

湿原テラスには出発から2時間ほどで到着した。山頂だけを雲の中に隠している暑寒連峰の山並みを眺めながら一息つく。先月滑った斜面を確認して、「よくあんなところを滑ったものだ」と思う。

初夏の暑寒別岳
暑寒別岳にはところどころに雪渓が残っている。

春に滑った大斜面
ここの縦溝は辛かった。

春に登った大斜面
直登してスケーティングした方が楽に帰れたみたいた。

ウリュウコウホネ
沼の水面には、ウリュウコウホネの花がもう顔を出していた。

モグラたたきのように

タチギボウシ
水辺にタチギボウシが一輪だけ咲いていた。

湿原の草むらには色ちがいの花があちこちに咲いていた。赤い花はハクサンチドリだと分かるけれど、ピンクのものや、たまに白いものまである。変わり花ではないかと思っていたら、家に帰って調べると、確かに白花や、白花との中間型だったようだ。

ハクサンチドリ
よく見るハクサンチドリ。

シロバナハクサンチドリ
初めて見たシロバナハクサンチドリ。

ハクサンチドリの白花との中間型
中間のピンク。

ハクサンチドリの群生
草むらに紛れて転々と咲いている。

慌てて逃げるカエル
ハクサンチドリを探していると、足元をガサガサ動いて行ったのはカエルだった。

去年は見渡すかぎりエゾカンゾウの黄色い花畑だったけれど、今年はワタスゲこそ一面に咲いているものの、エゾカンゾウは控えめだった。去年のような景色を期待していると、拍子抜けするかもしれない。

ちょっと寂しいエゾカンゾウ
大人しく咲いているエゾカンゾウ。

木道を歩いていると、普段見かけない背中が赤いトンボが飛んでいた。カオジロトンボという山岳部の湿原のトンボのようだ。赤い模様がメスのものだった。

カオジロトンボのメス
背中が赤いカオジロトンボのメス。

ゆらゆら
小川の水の中をのぞき込むと、藻のようなものがゆらゆらと揺れていた。

展望台まではまた少し登りがあるので、ママンの体力を心配して相談した。まだ行けるということだったので、せっかくだから展望台から湿原を見下ろすことにした。

湿原の入口よりも出口の方が、ワタスゲが密集して咲いていた。丸くてふさふさした綿毛がかわいらしい。

ふわふわ時間
何だか気持ちよさそうなワタスゲ。

南暑寒岳の方から流れて来る小さなせせらぎがあるせいか、湿原出口にはエゾカンゾウやヒオウギアヤメ、ミヤマキンポウゲ、カラマツソウ、スミレなど、さまざまな花が集まって咲いていた。

湿原出口のエゾカンゾウの群生
エゾカンゾウの群生は、湿原の出口にだけ見られた。

ミヤマキンポウゲ
陽射しの下では、ミヤマキンポウゲのような黄色い花が鮮やかだ。

カラマツソウ
カラマツソウ。

オオバミゾホオズキ
オオバミゾホオズキの原産地は北米らしい。

タカネタチツボスミレ
おそらく、タカネタチツボスミレのはず。

さすがに、展望台までの上り坂にママンは悲鳴を上げていた。出発から3時間くらい経ってなんとか辿り着いた展望台は、ずいぶんきれいに整備されていた。去年は来なかったけれど、2年前に壊れたままだった展望台は取り除かれて、もう少し上の方の地面に背が低い展望台が設けられていた。展望台の前の枝が払われていて、視界は悪くなかった。

展望台から見下ろす雨竜沼湿原
思わぬ好天のおかげで、青々とした湿原を見下ろすことができた。

展望台で20分ほど休憩してから下山をはじめた。昼になって気温も上がったけれど、向かい風のおかげでそんなに暑さに悩まされずに下ることができた。

ワタスゲの草原
草原のワタスゲが風にそよいでいる。

イワイチョウ
イワイチョウはあちこちで咲いている。

昼近く、まだ湿原を訪れる客は多く、湿原テラスは満員だった。仕方がないので、湿原入口で休むことにした。

クルマユリ
クルマユリが咲いているのは、入口のところだけのようだ。

湿原入口の看板のところで休んだけれど、ここは虫が多くて大変だった。食われるとチクッとしてかなり痛い。身体のあちこちを食われてしまった。さすがに、増毛は虫が多い。

ペンケペタン川の川原まで歩いて、少し休憩をとった。ママンは川の水で足を冷やす。足の火照りがとれていいそうだ。そばに湧き水からの流れが川へと注いでいて、目を凝らすと小さな花が咲いていた。

ヒメアカバナ
1cmにも満たないヒメアカバナの小さな花。

ここからは一度も休憩せずに、ゲートパークまで直行した。ママンは驚くほど下山が速かった。登りに比べて下りが楽なのは理解できるけど、ここまでちがうとは予想しなかった。ただ、膝を悪くしないか心配だったけれど。

13時半にはゲートパークへ戻れた。疲れはそれほどでもないけれど、汗をかいて気持ち悪いので、まずは温泉へ。ちょっと遠かったけど、かもい岳温泉ホテルへ行ってみた。でも、ただの温泉ホテルでガッカリ。露天風呂もないし、カルキ臭いし。これならチロルの湯へ行った方がマシだった。

帰りは砂川から高速道路へ入ったけど、車の多いこと。無料になっただけあって、たくさんの車が走っていて、これなら事故が増えるのも無理はないと思った。案の定、岩見沢の向こうで事故が起きていた。渋滞に巻き込まれるのが嫌だし、ちょうどタダなので、岩見沢で下りて下道を札幌へ向かった。K泉さんを降ろしてから、晩ご飯のおかずを買って帰る。留守番しているグランマが臍を曲げると面倒なので。

利尻山に備えて、次からは本格的な登山かな。

参考文献:

新北海道の花Book新北海道の花

著者:梅沢 俊
販売元:北海道大学出版会
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北海道の高山植物Book北海道の高山植物

著者:梅沢 俊
販売元:北海道新聞社
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「新北海道の花」の補足に。
札幌の昆虫Book札幌の昆虫

著者:木野田 君公
販売元:北海道大学図書刊行会
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