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電気がない生活

北海道胆振東部地震(きたぶり)で体験した電気のない生活を少し振り返る。

地震が発生したのは9月6日の3時7分。停電でマンションの水が止まり、公園から水を汲み、ガスは使えたので、夕食もろうそくで明かりをとって19時過ぎには寝た。その日の夜、23:50くらいに停電は解消されて、電気がなかったのは1日にも満たなかった。かなり恵まれていた方だった。

ただ、心の準備もなく、しかも、いつ解消されるかも分からずに突然、停電で電気がなくなるというのは、電気がない生活に比較的慣れている方だとしても、さすがに焦る。

例えば、夏山の縦走。といっても、大雪山を銀泉台からトムラウシ温泉まで2泊3日で歩く程度なのだけど、もちろん、今回の停電よりも長時間、電気がない状況で過ごした。持っていったテントは使わず小屋泊まりだったけど、避難小屋に電気はない。 電気がないからといって、電気を使う道具を一切持たない訳ではない。緊急時の連絡手段として携帯電話も持つ。当時はガラケーだけど、充電のために電池を持った。写真を撮るのはデジカメなので、予備のバッテリーを持つ。ただ、3日間と分かっているので、必要な予備の電力は確保していた。だからこそ、それほど不安もない。

避難小屋に迫る夏の雲

ところが、地震による停電はちがった。何時間、何日間続くか分からないという状況はなかなか不安だ。趣味の登山とちがって、安全確保や生活のための情報収集にスマホを使わざるを得なかった。その分、バッテリーの消費は大きいし、何よりバッテリーを充電するための予備バッテリーがなかった。たまたまノートパソコンがあったので、そのバッテリーでスマホを充電することが可能だった。それに、車でも充電はできる。ガソリンがなくなるまで充電は可能だ。

そして何より、山ではなく市街地なので基本的に遭難の危険はない。隣には人が住んでいるし、役所など行政の施設だってある。最後に助けを求めたら、誰も助けてくれないということはさすがにないはずだ。

そう考えると冬山のリスクの高さを改めて思い知る。それなりの覚悟と準備で臨んでいるのだと思った。ヘリを呼んだって天気が悪ければ飛べない。救助隊が歩いて到着するには時間がかかることも知っている。

震源地付近で死傷者が出たような被災地はともかく、札幌に住む滑り友達の多くは、この停電や断水の最中でも意外と落ち着いているように感じたのは、きっとリスクに慣れているからだと思う。ただ、断水でうんこが流せないときはちょっと焦ってうんこが出なくなったw さすがに、山ではないから緊急時だからといって衛生上の問題があるし、外で野糞というわけにはいかないwww

そんなわけで、「なるようになる」と思ってそれほど焦ってはいなかった。むしろ、普段の生活が電気に大きく依存していることに気づいて、そのことの方に問題を感じてしまった。

停電で信号が消えている交差点では、人も車も譲り合って事故もなく通行していた。札幌市内ではほとんどの交差点にあるんじゃないかというほど信号が立っているけれど、こんなにたくさん必要なのか?警察の天下り先の確保に必要と言われてしまえばそれまでかもしれないが、交差点のあり方を見直すことも考えるべきだと思った。

IMG_2603

交差点で徐行して譲り合うのと、交差点を青信号で規制速度目一杯で走り抜けるのとどちらがいいのか。普段は横断歩道の標識が立っているところで歩行者が待っていても徐行しない車が多い。交通量との兼ね合いもあるだろうけど、考え方を変えてもいいはずだ。それに、速く走るのはなぜか。急ぐのはなぜか。もう少しゆっくりと、譲り合って生活できる方が、ずっと豊かなのではないかと思った。

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