« 複合汚染 | トップページ | 17-18シーズンの映像 »

旅をする木

今ごろになって初めて星野道夫を読んでみた。

星野道夫はアラスカの写真が有名なので、東川町で写真展があったときに見に行ったり、札幌での講演会へも行った。といっても、星野道夫はすでに亡くなっているので、数年前の講演会は奥さんが講演したのだけど。

星野道夫はカメラマンでありながら、エッセイ、文章のファンが多いらしい。でも、なんとなく写真は見ていても、文章は敬遠していてこれまで読んだことがなかった。読んでみようと思ったのは、没後20年を記念したNHKの「旅をする本」というテレビ番組がきっかけだった。彼の文章がそんなに多くの人に愛され、読まれ続けているのだと知る。番組の中でもところどころフレーズが引用されるのを聞いて興味を持ち、読むことにした。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

旅をする木 (文春文庫) [ 星野道夫 ]
価格:550円(税込、送料無料) (2018/10/14時点)

楽天で購入

自伝的な要素もあるエッセイで、星野道夫のことを詳しく知らない自分には、彼がどのようカメラマンとなったのか、アラスカで生活するようになったのかも分かって面白い。それに、文章が読みやすくて上手い。本人も読書家だけあって、変に回りくどい表現もなくてシンプルだ。感じたことがそのまま綴られているように思える文章だった。

当時のインディアン・エスキモーが抱える問題も、彼の友人たちを通して伝えられていた。伝統的生活からの変化にともなうアイデンティティー喪失、その結果としてのアルコール依存症や自殺。アラスカの自然に迫る、原油など資源開発による環境破壊の危機。星野道夫は強い言葉を使っていないけれど、写真からイメージしていた大自然が広がるアラスカが、実はかなり大きな問題に直面していたのだと思い知る。それぞれのエピソードは時系列にはなっていないし、そのときどき過去を遡るし、本が出版されてからも、彼が亡くなってからも20年以上が経っていて、なんとなく他の世界での出来事のようにも感じてしまった。

アラスカにはもちろん行ったことはない。スキーやスノーボードの雑誌やムービーでは必ずと言っていいほどアラスカが登場しているけど、今はどうなっているのだろうか。星野道夫の文章で今のアラスカを読んでみたかった。

|

« 複合汚染 | トップページ | 17-18シーズンの映像 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 複合汚染 | トップページ | 17-18シーズンの映像 »