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イノセント・ボイス 〜12歳の戦場〜

今月の映画の日には、久しぶりでシアターキノに映画を観に行った。「イノセント・ボイス 〜12歳の戦場〜」は、12日まで上映している。

物語の舞台、エルサルバドルが国であることも、どこにあるかも、映画を見るまで知らなかった。立教大学 助教授、飯島みどりさんがパンフレットに寄せた解説を読んでさらに驚いた。エルサルバドルはかつて「中米の日本」と呼ばれるほどに、軍事政権に対して国をあげて支援していたそうだ。

日本が海外でどのような犯罪行為や非人道的行為を行っているかは、普通に生活していもなかなか知ることができない。だからこそ、こうしてのうのうと暮らしていられるのだろう。

映画の一つのシーンが印象に残った。政府軍とゲリラの戦闘から逃げている途中、チャバは一旦マシンガンを拾い上げて、政府軍の兵士を狙って引き金を引こうとした。けれども、ヘルメットを脱いだその兵士が少年であることを知り、結局そのままマシンガンを置いてその場から駆け足で逃げ出す。

このとき引き金を引いていたら、彼は助からなかったかもしれない。また、少年兵を殺して助かったとしても、憎しみの連鎖としか映らない。政府軍とゲリラに分かれて殺し合う少年兵たち。いったい子どもは何のために大人になるのだろうか。

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