ぬれぎぬではなかったら……
映画「グッドナイト・グッドラック」は何かと話題になるので、これだけは言っておきたい。
「『赤狩り』の不当さはクールに描き出されますが、ぬれぎぬではなく本当に共産党員ならそれはやっぱり問題だ、そんなニュアンスも感じられるところが残念でした。」金子徹さんが、このようにコメントしていた。母も私も同じことを感じていたので、改めて他人が文章にしたものを読んで納得した。
映画の中で、自称「愛国者」のエド・マローも確か「共産主義は悪だ」と言い切っていた気がする。「なぜ、共産主義が悪なのか」という議論は全くなかった。このような決めつけは、アメリカのブッシュ大統領を思い起こさせるが、「ファシズムは悪だ」という主張と同じように「共産主義は悪だ」と決めつける。
この映画を見た人、見ようとしている人には、ぜひ「なぜ、共産主義は悪なのか」、「そもそも共産主義とは何か」を考えてみて欲しい。「なぜ、アメリカがあれほど共産主義を恐れたのか」という問題は、現代のアメリカの抱える問題にも通じているはずであるから。そして、昨今の日本には特に。
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