日本の青空……
エイプリルフールに「エンロン」を見に行って以来、久しぶりに映画を見て来た。ディノスシネマで上映されていた「日本の青空」。
映画としては、コメントするのも恥ずかしいような映画だった。意図的にかどうか分からないけれど、わざとらしい演技と台詞まわし。見ている方が恥ずかしくなる。
内容は、これまで知らなかったこともいくつかあったので勉強にはなったけれど、ヤラセのように感じてしまった。悪く言うと、護憲派のマスターベーション的な映画になっていた。「GHQの憲法草案は、日本人が作った草案をもとに作られた」という事実を示し、「日本国憲法がGHQによる押し付けだ」という改憲派の主張を否定する目的は分かった。けれども、改憲派、特に、右翼にとっては、その草案を作った日本人はアカなのだから、「アカの作った草案なんかを使いやがって」と改憲派は思うことだろう。たとえ、民主的な選挙で選ばれた国会で承認された(明治)憲法改正案だったとしても。
映画の中で、アベシンゾーも憲法の成立過程がどうのこうのと言っていたけれど、結局、民主主義を理解していない日本人には、民主的な憲法を民主的に自分たちで作ることなんてできるはずがない。まして、今の日本が民主的でないことは、憲法のせいでもない。民主主義が分からない日本人、「民主主義」を利用している日本人、特に、既得権で護られている日本人は、保身のためには憲法すら自分たちに都合のいい形に作り替えてしまうというだけだ。憲法はそういう人間を縛るためのものだということを知らない、非民主的な日本人。
「女は戦争をしない」という言葉が出て来た。改憲派に多い男尊女卑の日本人は、「女らしい」といって喜ぶだろうか。今じゃ、女だってちゃんと自衛隊に入ってイラクにまで行っている。9条が変えられたら、すぐに戦争が出来るようになる。「女は戦争をしない」から9条を変えないかどうかは、きっと、国民投票で分かるんだろう。とはいえ、母親が自分の子どもを殺す時代だ。何が起こるか分からない。
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