がんばって5時前には起きて、船釣りの準備をした。従姉の旦那の船に乗せてもらって、初めてのイカ釣りに挑戦する。
イカスミがかかってもいいように、黒いシャツを借りた。イカスミの汚れはとれないらしい。下はいつもの赤ジャー。従姉夫婦と別の従姉の長男、そして自分の4人で船に乗り込んだ。船酔いが心配だったけれど、漁港を出てもべた凪で大丈夫そうだった。
5分くらい沖へ出て船を停め、釣りの準備をしてもらった。船釣りは何度かやったことはあるものの、イカ釣りは初めてで、電動リールを使うのも初めて。簡単に使い方と仕掛けの注意点を聞いてから、下まで降ろしてもらってから見よう見まねでシャクってみる。イカが食っても魚と違って引いたりせず、ただ重くなっていくらしい。次々食っていって、シャクるのがしんどくなったら上げるといいそうだ。
隣で従姉が釣り上げはじめた。自分の竿も重くなったような気がしたので、電動リールで上げてみた。最後にリールを巻いてみると、海の中に白い影が見える。確かにイカが食っている。最初は旦那さんにイカを仕掛けから外してもらった。刺さるとかなり痛いそうだ。
何度か自分でやっているうちに、イカが食ったときの感覚が分かって来て、仕掛けから外すのも慣れて来た。外すときにうっかりすると、イカに水をかけられる。船の縁に引き上げたままにしておいて、3回くらい水を噴き出させると、もうイカは大人しくなる。ただ、たまにイカに騙されて、顔にもろに水をかけられることもある。水を吐き出しきっても、下手につかむと今度はスミを出す。でも、魚みたいにヌルヌルしないのでつかみやすい。
釣ったばかりのイカを餌にして、旦那さんはシイラを狙っていた。自分が仕掛けをたぐり寄せて、イカを取り外していると、目の前を勢いよく大きな影が飛び上がるのが見えた。餌を飲み込んだシイラが、糸を引き千切ろうと飛び跳ねたみたいだ。その姿は鮮やかな青に輝いていて、その下に黄色い筋が光っていた。カメラを持って来ていなくてとても後悔した。
シイラの引く力は強くて、従姉の長男坊には手に負えない。旦那さんが田茂ですくい上げると、シイラは船の上でバチバチと跳ねる。その頭を棒で叩いて気絶させる。かなり叩いてようやく静かになった。その頃には、真っ青で綺麗だった色はなくなり黒い斑点が出て来て、腹の方が黄色くなって来ていた。生きが悪くならないように、すぐに血抜きをした。
電動リールで巻き上げているときにさっと船のそばの水中を見ると、勢いよく泳いでいるシイラの青い背中が見えた。本当に綺麗だ。2匹目のシイラも釣り上げられた。イカは一度に4匹も付いていたりして、なかなか大漁だった。従姉は6つ付いている仕掛け全部にイカが食っていたこともあった。
朝食の準備ができたという電話があったので、船を港に戻した。潮が速くて2時間あまりでかなり流されていたので、帰りは意外に時間がかかった。釣っているときは朝の日差しでも結構暑かったけれど、船が進むと風がとても気持ちよかった。長男坊は早くシイラを見せたいようなので、港から一緒に担いで行った。
85cmあった。
朝食は釣ったばかりの活イカ。まだ透き通っていて、コリコリ歯ごたえもあって、これまで食ったイカとは全然違った。他にも新鮮な魚介類が食卓にいっぱい。
たっぷり食べた後、帰札に備えて昼寝。さすがに、睡眠時間が短かったので眠かった。それでも、1時間もしたら目が覚めてしまった。朝食のときに、昼からヒラメを釣りに行くと聞いていた。夜には札幌へ帰るので、最初は釣りには行かないつもりでいたけれど、出発するまで時間もあるので、思い切って着いて行くことにした。
昼食の流しそうめんを胃の中に流し込んで、急いで港に向かった。従姉に代わって、旦那さんの釣り友達が今度は一緒だった。最初はシイラを狙って、餌のイカを釣ろうとしていたけれど、イカが釣れないのであきらめてヒラメ狙いに変えた。ところが、餌を忘れたらしく、一度港に戻った。それから浅瀬に移った。移動している最中、魚群探知機の表示を変えるのを頼まれたので、説明書と格闘した。それでもなんとか薄志(理学)の面目は保てたようだからホッとした。
とはいえ、肝心のヒラメが全然釣れない。ずっとシャクっていたので腕が疲れた。結局、ヒラメもあきらめてイカ釣りに変更。ただ、腕の筋肉がパンパンでバカになっているので、イカが食ってるかどうかも分からなくなった。夕方になって、大分釣れるようになったけれど、体力の限界だった。
今晩は焼肉という電話もあって、ほどなく釣りは終了して港に帰った。港について驚いたことに、船に乗っているときは何ともなかったのに、降りたとたんフラフラしてひどい。相当酔っているみたいだった。
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