08/2/12 羊蹄山
ずいぶん前から一緒に行こうと約束していたやっちくんと念願かなって羊蹄山に行って来た。一緒に行く予定だったOが忙しくて来れなかったのは残念だけど、S倉くんが来てくれた。先シーズンもこの2人と羊蹄山にラストパウダーを滑りに行ったら大当たりだった。今回は喜茂別コースだけど。
6時に家に来てもらって車チェンジ。喜茂別コースの登山口を最初見逃してしまったけれど、引き返して小屋を見つけてその近くに車を停めた。準備をしているところに除雪車が来たけれど、もうどうしようもなかった。8:40に出発したときには、青空から太陽が背中を照らしていた。
林道は無風で陽射しもあるので、ジャケットを脱いでいても動くと暑かった。すっかり春の陽気で、S倉くんまで「パウダーもう終わりじゃない?」と漏らすほどだった。正面にはちらちらと羊蹄山のピークが見え隠れしていた。
蛇行する林道を横切って直登しているとき、実は空腹を感じていた。出発直前に食べる時間がなかったので、面倒でついそのまま登り始めたのがまずかった。休憩する気配もないので空腹のまま後ろを着いて行ったけれど、疲労感がかなり強くなっていった。途中、我慢できなくなったので、ザックを降ろして行動食を口にした。空腹感は去ったものの、下半身、特に太ももの疲れが大きかった。
1時間くらい登り続けて下界が見渡せる場所で、ようやく休憩になった。急いで水分を補給してラブラブサンドにかぶり付く。やっちくんも久しぶりの山で疲れているようだ。早く登りたいS倉くんが先に登り始めて、二人はゆっくりと支度を始める。
登り始めると、ちゃんと休んだはずなのに、足が重くて上がらない。もう、ここからは気力で二人の後を追いかけて行った。10 cm程度の新雪が積もっていたけれど、ラッセルは二人に任せてとにかく遅れないように着いて行くのがやっとだった。
登っている途中、警察のO田さんからS倉くんに電話がかかって来た。やっちくんの話では、名前がブラックリストに載ってマークされているんじゃないかという話だ。出発前に警察にファックスした登山計画書の名前を見て、心配になったようだ。後ろから聞いたS倉くんの話から、セルフレスキューの装備について質問を受けているようだった。
最後の最後に100 m弱先頭を登っていると、やっちくんから声がかかって、そこから滑り降りることになった。1,350 mまで登った。目の前にはブッシュもほとんどない真っ白でオープンな斜面が陽射しを浴びてキラキラ輝いている。
微風で太陽がポカポカと暖かいので、滑る準備をする時も気持ちに余裕がある。S倉くんを手伝ってスコップで掘ったら、弱層テストを任されてしまった。経験を積んだ方がいいと言うので、やってみることにした。表面の新雪10 cmより下は、肘までびくともしない硬く締まった雪。肩まで力を入れると、弱層でズレずに30 cmほど崩壊してしまった。間に弱層もなし。その下さらに15 cmくらいに肩よりも強い弱層があったけれど、基本的にかなり安定した積雪だ。穴を適当に埋めて下を振り返ると、やっちくんはもう撮る気満々でカメラを準備していた。
天気もいいので、最初の1本に集中して滑ることになり、S倉くんはやっちくんと滑るルートを打ち合わせてから、いよいよ滑り始めた。少し間を置いて、やっちくんからの指示に合わせて滑り降りた。やっちくんとの距離があまりなくて助走が足りず、いまいちな大回りになってしまった。けれども、やっちくんの脇を通り過ぎてスピードに乗ってからがなまら気持ちよかった。コツコツ基礎スキーの練習をしたおかげで、明らかにトップスピードが違った。ビデオカメラマンの仕事も忘れて、超ロングターンで滑り降りた。
天気が良過ぎたせいで、下の方はもう雪が腐ってしまっていた。べた雪の下もガリガリしてる。S倉くんがマッシュジャンプを見せてくれるそうなので、二人でカメラを構えた。けれども、さすがに怖いらしく、狙い通りには飛べなかったようだ。
車までの下山は足がつりそうになるのに耐えながら、なんとか滑り降りた。後ろを振り返ると、羊蹄山のきれいな姿が見える。気持ちのいい山行だった。
やっちくんの飛行機の都合もあるので、温泉には寄らずに、昼飯を食うだけでそのまま帰ることになった。S倉くんは豊平峡温泉のカレーとナンが気に入ったそうなので、定山渓まで走ってそこで食べることになった。
店でカレーが出来るまでの間、S倉くんに写真のダメ出しをされていたやっちくんも、ビデオに映るかっこいい自分の滑りを見て気を取り直したようだ。S倉くんは「後傾で下手になった」とやっちくんに言われた滑りを自分でも確認して、ちょっとへこんでいるように見えた。そういう自分も、久々にやっちくんに撮ってもらった写真には、かっこ悪いターンの切り替えの瞬間を撮られていたので、一緒にへこむ。まだまだ精進が足りない。羊蹄山でスキーの練習がしたい!
ともあれ、今シーズン一番気持ちよく滑れた気がする。やっぱり山は天気がいいのがいいね。雪もいいに越したことはないけど。
やっちくんが写真をアップしてくれた。アップされた写真に限っては、上手くなっていると思うんだけど。一瞬、S木くんと間違えない?
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