スキーは金だ
先週末、21-23日に全日本モーグルを観にばんけいへ通っていたときのことだ。その日の競技が終わったので、一人でパークに入って遊んでいた。リフトに乗っていると、ゲレンデからスキースクールのインストラクターの大きな声が聞こえて来た。ちびっ子のスクールで、10人くらいがハの字で蛇行しながら滑り降りてくところだった。
全員が止まったところでインストラクターが大きな声で話し始めた。
お父さんお母さんがお金を出してくれているんだから、検定に受からないと怒られるよ。
インストラクターといえども、子どもを教える立場の大人が、こんなことを言うとは驚いた。怒られないようにがんばって滑るってどういうことだ?しかも、金を払って検定に落ちたら親が怒るのか?こんなおかしな教育がスキーを通して行われていると知ったら、親はどう思うだろうか。
25日の昼、滑り終えてロッヂで休んでいるときに、スクールで練習している子どもを待っている母親らしいおばさんたちが話しているのが耳に入った。内容は大体こんな感じだ。
自分の子どもはスクール週1だが、他の子たちは別にスキー塾というのにも通っていて、ほぼ毎日練習している。料金も月数万円するが、通っている子どもの親はほとんど医者だという。金をかけたら検定に受かるということなのか?
そう。スキーは金だ。金をかけた分上手くなる。もちろん金だけじゃないけど、高価な道具で回数だって多い方がいいし、レッスンも受けた方がたいていは上手くなるだろう。スポーツだろうが何だろうが基本的には同じだろう。世の中金だ。
あんたらはいったい子どもをどうしたいんだ?スキー選手?つまらない検定を受けさせてSAJに金を貢ぎたいのか?スキーを一緒に滑って楽しむって発想はないのだろうか。自分で教えたっていいし、上手くないなら一緒に練習すればいい。スキー歴が20年を越えてようやく去年検定を受けたけれど、何よりこれまで親や友だちとスキーを滑って来て楽しかった。スキーは楽しむものだ。けれども、スキー場に子どもを連れて来ただけで満足してしまう親にとっては、所詮「スキーは金」なのだろう。
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コメント
いやあ,スキーはというか,なんでも金だよね(笑).
でも見方を変えると,小さいころから何か習い事をしておくというのはそれだけ身につきやすいし,まあそれ以外にもいろいろ子供にとって良い事である事は確か.せっかく札幌というすばらしい場所に住んでいるのだから,小さいころからスキーをさせるというのは経済的に障害が無い家庭の場合はごく当然な発想だと思う.俺らが呑みに行ってビール一杯に400円とか払うのと同じぐらいためらいが無い.自分もいくつか習い事をしたけど,それは親が子の将来が充実することを願って高い金を払ってしていたこと.ものによっては一緒に楽しむ事も出来た.まあ,スキーなんて親子一緒に楽しむのによさそうだし,ロッジで休んでないでたまには一緒に滑ってみればいいのに,って思う事はあるけどね.
投稿: H多 | 2008年3月28日 (金) 11時29分
ぼくも、習い事も含めていろいろな経験をすることが子どもの成長にとって良い事なんだと思います。ただ、そんな習い事を、おもちゃを買い与えるように子どもにさせることに違和感を感じました。しかも、それが高いと文句を言ったり。さらに、そういう親の気持ちを知ってか、教える方までお金を理由に叱ります。「検定に落ちるくらいならこんなところに通わせるんじゃなかった」とかって怒り出す最近流行のモンペアが、もしかしたらいるのかもしれませんね。そんなに子どもにお金を使うのが大変なら、背伸びをしないで経済力に見合ったことをすればいいんだと思います。それがみんな大好きな資本主義社会のルールでしょう。
投稿: H本 | 2008年3月28日 (金) 13時26分