ネコの道はヒトの道に通じます。
以前のエントリーで触れた「そっとネコぼけ」を、ネコ入門に見てみた。もちろん、書店では空から降ってる雪をつかまえようとしているネコの表紙を探した。
そっとネコぼけ
著者:岩合 光昭 |
「ネコの道はヒトの道に通じます。」という言葉は、帯の裏表紙に書かれているもので、北海道の天売島の写真に添えられた言葉だった。草むらを、おそらく海岸へ向けて降りて行く砂利道で、北海道の海岸線ではどこでも見かける普通の景色だ。その道路を、2匹のネコが並んでジグザグに歩いてくる様子が写っている。このネコたちは、何を探しているのだろうか。人の気配を探しているのだろうか。
ネコとヒトとの関わりについて、この言葉からすぐに思い浮かべたのが、水俣病のことだった。水俣病といえば、多くの被害者を出し、公害の原点とされながらも、いまだに満足な補償を受けられない被害者が苦しみ続けているそうだ。この水俣病にかかったのはヒトだけではなく、ネコが初めにかかっていたというのが印象的だった。水俣病の原因が魚に取り込まれた有機水銀だったので、当然、ヒトと同じように魚を食べていたネコも水俣病になってしまった。ヒトという種で見れば共食いをしているようなものだけど、ネコにとってはとんだ迷惑だろう。それでもネコがヒトのそばを離れないのはどうしてだろうか?計算高いから?ヒトには優しさがあるから?ネコ好きのヒトにはネコの気持ちが分かるのだろうか?
沈黙と爆発―ドキュメント「水俣病事件」1873~1995 (SHUEISHA NONFICTION)
著者:後藤 孝典 |
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