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東京湾アクアライン

去年は時間だけならいくらでもあったので、ゆっくりフェリーで現地へ向かったけれど、今度は時間にも余裕がないので、仕方なく飛行機を使うことになった。その飛行機も、参加をギリギリになって決めたので、連休ということもありかなりチケットは高くついた。

7:30新千歳発の便だったので、6:20に地下鉄福住駅を出るバスで空港へ向かった。ところが思ったよりも余裕がなくて、手荷物検査のゲートへ着いたときには、もう最終案内の放送が流れて来た。ANAのIC付きカードがあればチケットは要らないので、スムーズなはずなんだけど、ベルトが反応するは水筒をチェックされるはで、出発近くになってようやく搭乗口までたどり着いた。

ギリギリなのは飛行機ばかりじゃなく、集合するまでずっとだった。羽田から快速のモノレールで浜松町へ向かったけれど、駅に着いたのは集合時間の5分後。そこから集合場所の東京駅までは山手線に乗らなきゃ行けない。プラットフォームから出発寸前の山手線に飛び乗った。さすがに方向は間違えずに済んだので、真っすぐ東京駅に着いたものの、田舎者には八重洲出口の向かいにあるドコモショップの場所が分からない。案内を頼りに歩いているときに、実行委員長から電話がかかって来た。遅れたことを謝って、とりあえず地上に出てから近くの人に訊いて、なんとかバス出発の10分前に集合場所にたどり着いた。何人かは1年ぶりの再会で、顔を見てホッとした。

東京駅からは高速バスに乗って、アクアラインを通って千葉まで渡り、木更津を経由して安房鴨川まで行く。羽田空港からわざわざ苦労して東京駅まで行ったのに、バスが羽田空港の横を通って行くのが悲しかった。それでも、そこまでの道中で東京について話を聞いたので、ちょっとした東京見物気分だった。

アクアラインといえば、本州四国連絡高速道路と並ぶ、不採算で業者だけが儲けた巨大公共事業だ。羽田空港のそばから東京湾の中間まではトンネルで、そこから対岸の千葉までが橋になっていて、トンネル業者と橋梁業者が儲けを山分けするような構造になっている。しかも、このアクアラインは圏央道の一部になっているそうだ。都心のすぐそばにたくさんの自然を残す高尾山の土手っ腹にトンネルを通すキチガイ高速道路の圏央道が、アクアラインに繋がるというのだから、日本の道路行政の問題点を具現化しているように思う。

ディーゼル規制では一見評価が高い石原都知事だが、大きいのは態度ばかりで脳みそは小さそうだ。都心では自家用車を利用するのが不便だから、みんな公共交通機関を利用しているのに、車がスムーズに走るようにしたら、自家用車も含めて車の利用が増えるのは必然だ。そもそも車がなければ生きて行けない地方とは状況が全く違うという簡単なことも分からないらしい。

橋を渡っていても、東京の空は白く霞んでいて、海の上を走っていることは分かっても、海岸線は全く見えない。しばらくして料金所に着いたとき、今日は空いている方だと聞いた。交通量が少なすぎて採算が取れないアクアラインの空いているときよりも、もっと車が少ない北海道の高速道路と比較すると、北海道には高速道路なんて要らないと強く感じた。

高速道路がなくても不便じゃない北海道に高速道路を造ってほとんど唯一の観光資源である自然を破壊する無駄と、高速道路がなくて不便なおかげでギリギリの生活環境が保たれている都心に高速道路を造って生活環境を悪化させる無駄。結局は税金を無駄にして環境を悪化させて国民の首を絞めることにはどちらも変わらない。高速道路を造って業者だけが儲けることも変わらない。高橋はるみと石原慎太郎が再選されたことも変わらない。

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