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08/10/5 沼ノ原

当初はニセコ沼めぐりを計画していたけれど、ニセコの紅葉はそれほど進んでいないという話を聞いたし、雪山が見たいということで、天気の回復が少し早まった感のあった大雪山系へと向かった。前回のように遅刻するわけにはいかないので、目覚ましもちゃんと確認して寝たおかげで、メンバーを拾って札幌J.C.T.を4時前に無事通過。

出発したときはまだ真っ暗で分からなかったけれど、だんだん明るくなって来ると、厚い雲がたれ込めているのが分かるようになった。そして、心配した通りに比布付近では本格的な雨。かなりテンションが下がったけれど、層雲峡を通ることには雨はもう止んでいて、1週間前から比べて紅葉が下まで降りて来ていて、紅葉狩りなら登るよりもここら辺を散策する方が良さそうなほどだった。

それにしても、やっぱり高速道路を通ると速い。距離が長ければ長いほど大きく効いて来る。やっぱり大雪山系まで来るなら、ETCの割引を使うのが総合的には得だと思った。

層雲峡にある周囲に配慮した地味な外観のセブンイレブンに寄って、おにぎりなど行動食を買った。レジに行ってビックリ。これまでコンビニをずっと利用していて初めて、「おにぎり温めなくてもいいですか?」っと聞かれた。もちろん、温めなくていいので、日本語で「はい」と答えた。

沼ノ原への林道は、高原温泉までの林道の途中に分岐があって、そこに鍵の締まったケートがある。今回、平日に電話で番号を訊くのを忘れていたので、ゲートが開いているかどうか心配だった。実際にゲートまで行ってみると、案の定鍵はしっかり締まっていた。ちょっとダイヤルを回したくらいでは鍵は開かなかった。鍵の番号は、平日以外は高原温泉のパトロールで訊くようになっていたので、仕方なく高原温泉まで行くことになる。林道を登ってパトロールの建物へ行くと、人はいなかったけれど、建物の窓に番号が貼ってあった。その番号を控えてゲートに戻り、無事通過。途中、分岐で紛らわしいところがあったけれど、GPSと地図で迷わずに済んだ。先行者がいるようで、林道には新しいタイヤの跡が着いていた。長い林道を走った末に、ようやく登山口が見えて来たのは7時過ぎ。そこには旭川ナンバーの車が1台だけ停まっていた。

登山口まで無事着いたけれど、エゾシカの多さには驚いた。走っていて前方に丸く白いものがチラチラ見えると思ったら、エゾシカの尻だった。それも一度や二度ではなく、油断すると逃げるのに遅れたエゾシカにぶつかりそうになりそうだ。エゾシカも必死に逃げるので、親子もバラバラに逃げる。撹乱するためか?

準備を終えて登山口を7:30に出発。しばらくして最初の渡渉は、雨に濡れて滑りやすい丸太橋。そこからちょっと進んで2度目の渡渉も丸太橋。皮が残っていて少し滑りづらくなっているけれど、今度の方が高い。川の水量も勢いも大したことはないけれど、ちょっと怖かった。

曇っていて薄暗いせいもあって、紅葉はぱっとしない。落ち葉は紅葉しないまま散ったか、紅葉を通り越して茶色くなっていた。薮もなくて歩きやすい登山道はだんだんと傾斜がきつくなって、しばらく急登を続けて坂を登り切ると、なだらかになって開けた場所に出る。後ろを振り返ると、石狩連峰の方だけ雲がかかっていなくて明るかった。1時間ほど歩いたので、ここで一旦休憩。

再び歩き出してからは、ゆるい上り坂がしばらく続く。そして、ついに沼ノ原の湿原に到着。目の前にトムラウシ山の勇姿が現れると期待していたけれど、残念ながら雲の中だった。

雲の中のトムラウシ山

沼の水面に映る景色を見ていると、何かが水中を勢いよく進んでいるような跡が水面に広がっていった。山ギャルたちのいる方へ、水中の何かの生物が迫って行った。いったい何が現れるのかと思ってドキドキしたけれど、水面は静かになり、何も起こらなかった。F留さんも、ヌッシーが近づいて来るのに気付いてドキドキしていたそうだ。いったい何がいたのだろうか?

沼ノ原の名前通り、あちこちに大小たくさんの沼が広がっている。どんよりとした空で映り込みがあまりきれいではないけれど、静かな水面は鏡のようだ。

沼ノ原

石狩連峰
石狩連峰は薄らと雪化粧していた。

雲間の青空と石狩連峰

五色ヶ原

針葉樹と石狩連峰

沼ノ原まで来ると結構標高も高く樹林から出ているので、風が吹きっさらしで寒い。軍手では手が冷たい。自分が冷え性なのをすっかり忘れていた。木道を歩いていると、ほんの束の間、雲間から陽射しが漏れて来て、身体が温まる。恵みの太陽だ。

束の間の陽射し

沼ノ原山へ続く緑の丘

湿原を歩いていくと、正面に大沼が見えて来た。大沼から少し離れて沼の淵をなぞるように木道が続く。途中、大沼へ降りてみると、冷たい風が吹き付けて来た。どうせトムラウシ山も見えないままなので、さっさと引き返した。とりあえず、湿原から出るまで歩いて、樹林の中の木道の上で休憩をとった。

雲間の飛行機雲
見上げると、雲間の青空には飛行機雲が一筋見えた。

休憩していても寒くて仕方ない。みんな早く引き返したい様子なので、身体が冷えてしまう前に10時ころ再び出発。

大沼

今度は石狩連峰を正面に見ながら湿原を歩いて戻る。

沼ノ原を歩く

薄ら雪化粧の石狩岳

忠別岳

冷たい風に波立つ

沼ノ原は風が冷たくて寒かったので、樹林に入るとホッとした。あたりの木々からは小鳥のさえずりも聞こえて来る。

カヤクグリ
カヤクグリかな?

登ったところは下らなければいけない。ちょっと急な下りでは、登りのときには暗くて見えなかった黄葉が、結構きれいに見えた。陽射しが当たっているところが明るくなっている。

黄葉の森に一筋の光

黄葉の森

急な坂を下り終えると、だらだらとした下りが続く。


足下には萎びた赤い実が。

エゾシカの糞
黒砂糖の飴玉にも見える。

帰りの渡渉は、もう丸太橋が乾いているので全然平気。端に近づくと、大急ぎで鳥が逃げていった。

カワガラス

カワガラス
たぶん、カワガラス。

登山口には12時ころ到着。山行自体はキツくないけど寒かったのがこたえた。そんなわけで、再び高原温泉へ。左側の浴室に入るのは今回が初めて。露天風呂が気持ち右側より広い気がした。休憩室は13時まで食堂になっているとかで、臭いが気持ち悪かった。店員の話を盗み聞きしてると、どうやら高原温泉は11日を最後に冬期休業に入るそうだ。この日が入り納めになった。

高原温泉から

昼食をどうしようかいろいろ考えたあげく、まずはきのこ大国にきのこ汁を食べに行くことになった。

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