09/1/15 1107峰
天気予報では大荒れと言っていたけれど、予報ほどには風も強くなさそうだったので、エンサヤさんと二人でキロロの1107峰へ行って来た。
1107峰へ行くのは2年ぶりなので、GPSにウェイポイントを登録したりといろいろ準備をしているうちに時間がずいぶん経ってしまい、エンサヤさんの家には15分遅れで着いた。6:50くらいに出発すると、新道も新川通も朝のラッシュが始まったところで、市内を抜けるのに時間がかかってしまった。
札幌で降っていなかった雪も、銭函へ来ると降り始め、毛無峠は吹雪だった。キロロは風が弱いながらも、降雪量はすごい。駐車場には30 cm以上積もっているし、どんどん降り積もっている。その中で準備をして、9時に駐車場を出発して、キロロのリフトの横を登って行った。
リフトの係員の人が送ってくれた「ガッツリ積もってますよ!」っというエールを受けながら、辛うじて確認できる雪で埋まった前日のトレースをたどって渡渉ポイントを探した。しばらくすると、トレースはスノーブリッジを渡って、1107峰の方へ続いていた。安全を確認してスノーブリッジを渡り、てくてく進んで行く。
さらに進んでから、尾根に取り付いて登り始めた。ここまでのトレースも30、40 cmの雪が積もっていてラッセルが大変だったのに、トレースを外れて直登気味に進むと恐ろしくキツい。疲れよりも、進むのが遅くなってしまうのが辛かった。
出発から1時間経って、700 mくらいまで登ったので一度休憩。ルートが分かりやすくなったところでエンサヤさんにラッセルを交代してもらったけど、重くて深い雪に早々と音を上げてしまった。ある程度慣れてないと仕方ない。
その後も、11時、12時とほぼ1時間おきに休憩をとったけれど、なかなか標高をかせげない。想像以上に深い深雪に、すっかりやられてしまった。崖の側に広がる開けた斜面を気をつけながらできるだけ気の側を歩いて登った。969 mのピークへたどり着いたときには、すでに13時半。バテてるしテンションも下がっているので、もうここで引き返すことにした。変な場所に滑り降りたら、下山後もかなりしんどいラッセルを覚悟しなければいけないので、二人の体力を考えて安全な方を選んだ。
シールを外して仕舞おうとしたら、シールのバッグがないのに気付いた。車に忘れて来たらしい。仕方ないので糊面を張り合わせてザックに仕舞った。エンサヤさんが準備してる間にピットチェックを行った。雪が深いので、いいつもの1 mより深めに掘ってハンドテストした。すると、結果は70、80 cmのところにひじでズレる弱層がある。その上も刺激を与えると、10 cmおきにいくつか弱層があった。予想はしていたけれど、結構危ないコンディション。エンサヤさんにもハンドテストをしてもらおうと思って掘らせたけれど、掘ってる間に転んで頭突きをかまし、肝心のハンドテストでは変な風に手首で崩れてしまった。
ダブルチェックができなかったけれど、危険性が高いのは予想できる。視界も悪いので、まずは自分から慎重に滑り降りた。ところが、雪があまりに深くて重いので、板が全然進まないで雪の下に潜り込んで行く。かなり落下気味に沢の方へ滑り降りて行くと、ようやくターンができるようになった。けれども、危険を感じたのは、滑ることで生じるスラフ(点発生雪崩)がかなり重く、真っすぐ滑り降りると発達して行って勢いが増すのが分かった。適当なところで止まり、エンサヤさんに合図をして滑降をうながした。すると、案の定、深雪に手こずってなかなか下りて来ない。姿が見えてすぐに静かに転倒してしまった。エンサヤさんの技量を考えると、スラフに埋まりかねないし、万一のことを考えて、このまま降りずに登って来た尾根の方へ巻いて行くことにした。
ところが、あまりに深く重い雪なので、そう簡単にトラバースすることができない。右へ右へ滑り降りて行くようにエンサヤさんに指示して、自分が先行してトラバースした。滑り降りるとさっぱり横移動できないので、途中からは諦めてラッセルして尾根の方へ移動した。ようやく登りトレースを見つけたので、尾根上の少しだけ開けたスペースを滑り降りた。滑り降りるといっても、板が埋まらないように頑張るのが精一杯で、少しでも気を抜けば板が深雪に潜り込んで、抜け出すのもままならない。
結局、登りトレースを下るのが一番楽そうなので、新雪を滑るのはあきらめて、ひたすらトレースから外れないように下った。尾根の取り付きの斜面だけさっと滑り降りたけど、ここでも重くいやらしいスラフが発生。エンサヤさんがハマった。
あとはダラダラと下るだけだったけれど、登りトレースも10 cm以上の降雪で埋まっていたので、歩くのが大変だった。微妙な登りにエンサヤさんは手こずってなかなか進めない。途中で割り切ってシールを貼り直した。最初はエンサヤさんだけと思ったけど、うねるとレースが目の前にあったので、自分もシールを貼った。これが正解で、どうせ深雪で滑れないなら、歩いた方が楽ということだ。
結局、ゲレンデに戻ったのは15時半。ちょうどリフトの営業が終わる頃だった。リフトの係員が「どうでした?」っと尋ねるので、「深すぎました」っと力なく答えた。滑れないほどの深雪は今回が初めてだった。Gotamaでも滑れない雪には、一体どんな道具で挑めばいいんだろうか。Pontoon?
キロロは雪が多い。今日は山なんかいかずに、ゲレンデを滑れば良かったとかなり後悔。登りも下りもラッセルしまくりで疲れた。キロロのセンターロッヂに入ると、中が模様替えされていて少し驚いた。雪に埋もれた車を掘り出してから、いつものように朝里のかんぽへ温泉に入りに行った。
ゆっくり温泉につかった後、まずはルタオに行ってケーキを買うことにした。途中、エンサヤさんが車の中で夕食の場所を探してくれた。小樽で少し道に迷ってからルタオへ行くと、店は真っ暗。営業は18時までだった。恐れていた事態になった。
気を取り直して、夕食はなるとへ行って若鶏唐揚げ定食。何やら15日はトリの日らしくて、100円引きで食べれた。なるとへ来たのは初めてだったけれど、唐揚げの量の大きさにビビった。下山後だからなんとか食べれるけど、腹は苦しくなるし喉が渇く。ケーキの代わりに200円引きの若鶏唐揚げをおみやげに買って帰った。
家に帰ると、おみやげの若鶏唐揚げを見て、「どこのケーキ屋で買って来たの?」っとどこかの嫁のような厭味をひとつ。21時を過ぎていたけど、グランマと二人で唐揚げを美味そうに食べてた。
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