09/5/10 旭岳
夜中に目が覚めると、テントの外では雪が降っているような音がしていた。慌てたところで仕方がないので、そのまま眠る。ただ、テントの下を平らにしなかったので、ボコボコして寝心地が悪い。寝返りの度に目が覚めた。眠りが浅いままテントの外が明るくなって、時計を見ると5時をすぎていた。
テントの外を見てみると、雪が積もっている。この時期でも新雪が降るのだから、さすが大雪だ。せっかく中岳温泉までやって来たので、足湯だけは楽しんだ。
まずは朝食。エンサヤさんがくれたおこわを食べようと思ったけど、作るのにお湯を入れてから30分もかかる。時間がもったいないので、お茶漬けも持って来ていた二人はそっちを食べて、自分だけおこわを食べた。みそ汁はニセコの残り。量は多くないけど満足だ。
テントを撤収して、たぶん7:30くらいに出発した。この日は旭岳を滑る予定だったので、北斜面の1,800 mくらいにザックをデポ。後ろを振り返ると、別のパーティーも旭岳を目指して登って来ていた。愛山渓温泉から来た人たちだった。
サブザックに背負い変えて上を目指した。途中まではシールが効いていたけど、2,000 mくらいから表面の氷で滑り始めたので、そこからはつぼで登った。バテバテになりながらもさらに100 m以上は登った。風も弱くて天気もいいので、この際ピークまで登ってしまおうということになる。
上部はまた傾斜が緩くなったので、スキーを履いて登る。後続に追い越されていたので、一番乗りは逃したけど、何とか残雪期の旭岳に登頂。まさかここまで登れるとは思ってなかったのでうれしい。
腹ごしらえをした後、北海道最高峰からのパノラマを楽しんだ。
地獄谷の左の尾根に目をやると、山頂を目指す人たちの姿が小さく見える。
11時すぎにいよいよ滑降開始。斜面上部で打ち合わせしていると、何だかいつのまにかぞろぞろと他の登山客が集まって来た。えすきくんは全く予想外のたくさんのギャラリーからの歓声を浴びながら滑り降りた。負けず嫌いでギャラリーがいるとテンションが上がる自分の番がやって来た。H多さんに合図を送って滑り始めると、ガタガタボコボコの斜面ではね飛ばされてあっさり転倒。クラッシュシーンをまた増やしてしまった。
途中、ビデオの撮影を失敗しながらも、北斜面を気持ちよく滑り降りた。上部は厳しいコンディションだったけど、下部は雪が緩んでいて滑りやすかった。気持ちも緩んで転んだけど。こんなんじゃ悠らりさんやエンサヤさんに偉そうなことは言えないな。
ザックを回収して姿見までテクテク帰る。地獄谷のところで噴気ショットを撮ったりしながら、無事姿見駅まで到着。あとは、Aコースを滑って下まで降りる。
ところが、ここからが結構大変だった。コースは幅が狭いザラメの不整地で、コース外はストップ雪。重いザックを背負ってこのコンディションを滑り降りるのは太股に辛かった。ロープウェイ乗り場につく頃には足がつりそうになっていた。
12:30にロープウェイ乗り場に到着。道具を片付けて入山届に下山時刻を記入。
ロープウェイから乗り場のすぐそばにミズバショウとエゾノリュウキンカの群生が見下ろせたので、カメラを持って歩いて行ってみると、見事に咲き乱れていた。
今回、温泉は湧駒荘へ。H多さんの雪焼けがすごくて吹き出しそうになってしまった。自分の逆パンダというか狸もひどいけど。次回からは日焼け止めをちゃんと塗ろう。顔も痛いけど、首の後が痛い。
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コメント
スキーで旭岳に来たことは何度かあったけど、
ここまで晴れたのは初めてだよ。
しかも山頂で。
あまりにもギャラリーの目の前だったのでネタかと思いました
こけるタイミング良過ぎです。
投稿: えすき | 2009年5月12日 (火) 22時54分
>えすきくん
確かに、積雪期の旭岳でこんなに晴れたのは初めてだ。
真冬に晴れたときにも滑ってみたいね。
山頂は無理だけど。
これからの目標は絶対に転ばないことにするよ。
投稿: H本 | 2009年5月12日 (火) 23時26分