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09/5/9 安足間岳

おそらく今シーズン後半のメインと思われる中岳温泉ツアーへついに行って来た。

事前にニセコで同じメンバーでテント泊した後、装備について検討して万全を期した。ニセコではエンサヤさんのおかげで雨が降っても何とかなると分かったので、天気についても前ほど不安はない。

せっかく1,000円で高速道路が利用できるので、朝6時すぎにH多さんとえすきくんに迎えに来てもらって、札幌ICから野幌SPを経由して旭川鷹栖ICまで。旭岳には9時前に到着。いつもより重いザックを背負ってロープウェイ乗り場へ。9:40発のロープウェイで姿見駅まで行き、シールを取り付けて10時に出発。

正面にどーんと旭岳が座っている。

旭岳

少し登って標高が上がると、後ろを振り返ったときに十勝連峰が見えるようになる。

十勝連峰

当麻岳から安足間岳、比布岳、そして北鎮岳へと続く山並みを左手に見ながら、旭岳の裾野をトラバースして行く。先行者がいたので、ほとんどトレースを辿って進んで行った。

いくら旭岳といっても、尾根は雪が解けて地形が出ている。雪が残っている抜け道があればいいけれど、なければ巻いて行くしかない。雪庇が発達した大きな沢もあったので、セオリーに反して上から越えることにしたので、無駄に登ることになった。かなりの標高差をシールを付けたまま全装滑走した。景色を楽しめたのはいいんだけど。

13時前にはなんとか中岳温泉に到着。一番乗りだった。テン場を探した結果、以前に誰かが使ったと思われる場所に張ることに決まった。上の方は便所になっていたようで、糞だらけだった。しかも、おそらく熊の糞だろうけど、すごくでっかい糞も転がっていた。

まずは、テント設営を済ませて、滑りに行く準備をする。

雪で埋まったピクケナイ沢を越えて、大塚の南東斜面へ取り付く。

旭岳を背に

大塚と安足間岳のコルで一度休憩。えすきくんは脚の調子が悪いみたいで、左脚を引きずるように登っていて辛そうだった。

大塚

とりあえず、安足間岳の南東斜面を目指して登ったけれど、途中でハイマツが出て来て広い斜面が中途半端に途切れた。結局、2,000 mくらいまで登って、そこから滑り降りることにした。この頃には日も大分落ちて来て、山の向こうは少し焼けているように見えた。

半焼け

夕焼けショットを狙っていたけれど、太陽は山陰に隠れてしまったので、あきらめて普通に滑る。登っている時はかなり雪が緩んでいたけれど、滑る頃には気温が下がって来たので、表面が硬く締まって来た。手強いバーンになってしまった。ズレズレ滑りで無事滑り降り、テントへ戻る。テントには17時には到着。

登っているときに、5、6人のパーティーが中岳温泉の方へ行くのが見えていたので、もしかしたら誰か温泉に入っているかと思ったら、温泉は空いていた。けれど、テントが上の方に二つ立っていて、どうやら自分たちと同じく中岳温泉ツアーに来たようだった。少し経つとテントからおばちゃんたちが出て来て温泉で足湯を楽しんでた。

暗くなる前に温泉に入りたかったので、おばちゃんたちがテントに戻ってから服を脱いで、カメラのセルフタイマーをセットして入浴。慌てて岩にぶつかって擦りむいた。

中岳温泉入浴

中岳温泉の湯船はすごく浅い。入る前に掘ればよかった。しかも、ぬるい。人肌より少し暖かいくらい。水面から出た部分は夕暮れの冷たい風で一瞬で冷やされる。最初に温泉に入ったH多さんからお湯から出て行って着替えた。でも、H多さんは寒さで死にそうだった。しばらくして、今度はえすきくんがお湯から上がった。急いで服を着るけど、上を来た時点で寒さに参ったえすきくんは、慌てて下半身だけお湯に浸かった。身体がガクガクブルブル震えているのが分かる。これはヤバいことになった。

時間が経てば経つほど気温が下がって来る。冷え性で寒がりの自分は本当に死ぬかもしれない。服は風呂から少し離れたところに置いて来たので、えすきくんがテントで温まってから近くへ持って来てもらうように頼んでいた。けれども、今度はポツポツの何か降って来た。アラレだ。ホントにヤバい。えすきくんを待っていたら、このままお湯から出られなくなるかもしれない。意を決して、お湯から出ようとしたけれど、チン毛に湯の花がどっぷりついていたのでお湯の中に引き返した。さすがにこのまま上がったら、チン毛がカペカペになってしまう。

お湯の中でチン毛をすすいでから、もう一度意識を集中。そして、お湯から飛び出て手ぬぐいで身体を拭きながら、服のところまでたどり着く。まずはシャツを着る。ちゃんと拭いていたので、シャツの上にフリースを着るまでは順調。でも、すでに寒さで顎がガクガクしている。パンツを履こうと思ったけど、限界を悟ったので、慌ててパンツからジャージに持ち替えてそのまま履いた。長靴に汚れた脚を突っ込んでテントへダッシュ。突然テントへ入って来た自分に驚くえすきくんの前で、さらに着込んで体温が逃げるのを防いだ。

正直、こんなに寒い思いをしたのは生まれて初めてだった。死ぬかと思った。山をなめてはいけない。

身体が温まって落ち着いて来てからパンツを履き直して、今度は夕食の準備。まずは、H多さんが持って来てくれたスープで身体を温める。続いて、エンサヤさんからもらったアルファ米のリゾットを作って食べた。ご飯を食べるとホッとする。

食事が済んだら荷物を整理してテントの横のツェルトにザックごと仕舞い、寝床の準備をした。今回はシュラフマットをするので、きっと濡れないはずだ。えすきくんのラジオを聞きながら、かなり早いけどそのまま眠りに落ちた。

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コメント

この日はかなり足を引っ張ってしまった。
申し訳ない。

温泉寒かったね。
あまりに震えて
生命維持装置が作動したことを実感できました。
みんな風邪を引かなくて良かったね。

投稿: えすき | 2009年5月12日 (火) 23時07分

>えすきくん

いやいや。
こちらこそ配慮が足りなくてごめんね。

ブルブル震えるえすきくんを見て面白かったけど
次は自分の番かと思うと
笑うに笑えなかった。
ホント風邪引かなかったのが奇跡だ。

投稿: H本 | 2009年5月12日 (火) 23時31分

みんなの震えている姿を見たかったな~

投稿: エンサヤ | 2009年5月14日 (木) 00時08分

>エンサヤさん

あの暑がりのH多さんでさえ
ブルブル震えていたからね。
震えている姿を撮っておいたら
それはもうシュールな映像で笑えたことだろうと
カメラを回さなかったのを少し後悔してます。
カメラマン失格。

投稿: H本 | 2009年5月14日 (木) 13時33分

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