09/9/12 赤岳
9月。季節はもう秋。北海道には紅葉の季節がやって来たので、早速、北海道の紅葉の名所、赤岳へ登りに行って来た。
シャトラー青空教室で再会したKさんが一緒に紅葉狩りへ行きたいと言っていたので、今週末の土日の天気がいい方に赤岳へ行く計画を立てていた。せっかくの紅葉なのに天気が悪くてはがっかりなので、しっかりと予備日を設けて山行に臨んだ。はじめ天気予報では日曜日の方が天気が良さそうだったので、日曜日に出かける予定だった。Kさんとえすきくん、そして、日曜日しか一緒に行けないと言っていたエンサヤさんとの4人で行くはずだった。
ところが、金曜日の夜になってエンサヤさんからメールが届く。天気予報が変わって、土曜日が晴で日曜日が雨になった。もう仕方がないので、エンサヤさんには悪いけど、急遽、土曜日に山へ行くことになった。それにしても、こうなって来ると、ますますエンサヤさんの雨女が疑いのないものになっていく。
3時に起床すると、外はまだ真っ暗。車に荷物を積み込んでいると、配達していたしんぶんを受け取った。こんなに早くから配達しているのには驚いた。3:30に自宅を出発して、3:40にえすき邸に寄り、3:50にKさんもピックアップして、予定通りに札幌を出発。札幌北ICから高速道路に乗って、まずはいつも立ち寄る野幌のセイコーマートへ。朝食を買うつもりだったのに、時間が早すぎたのか、Hot chefはまだ空だった。がっかり。仕方がないので、他のもので済ませて、層雲峡まで直行した。
だんだんと空が白んで来ると、雲一つないことに気付く。絶好の紅葉狩り日和になりそうな予感だ。比布の辺りから朝霧に車が包まれると、朝陽がぼんやりと霧を通して眩しく照らす。国道を走っていると、右手に表大雪の山並みがちらっと見えた。その山並みは、なんと上部が白くなっている。どうやら雪が積もっているようだ。美しい姿に気持ちが高ぶる。
層雲峡で行動食を買った後、銀泉台の林道入口を通り過ぎて、レイクサイトに設けられた臨時駐車場へ車を停めた。係の人から、6:30のバスに間に合うと言われたので、急いで仕度をして乗り込んだ。銀泉台までは1時間ほどかかるらしい。
銀泉台に到着すると、入山届の記帳台のところで忙しそうにしているコロちゃんを見かけた。そして、7:15に登山口を出発。とにかく登山客が多いので、朝早いというのに結構賑やかだ。第一花園が見えてくると、思った以上に紅葉が進んでいて、去年よりもやっぱりきれいな気がした。
第一花園の紅葉を眺めながら歩いていると、ナキウサギの鳴き声が聞こえて来る。実は、岩の上にナキウサギがいたらしい。慌てて望遠レンズに交換して撮影した。去年に引き続き、ようやくこの時期になってナッキーに出会うことができた。
もっと近づいて撮ろうと思っているうちに、ナキウサギは残念ながら逃げてしまった。仕方ないので、再び歩き始める。
第一花園からはニセイカウシュッペ山の稜線がくっきりと見える。
ミヤマサワアザミを見上げると、青空に半月が浮かんでいるのに気付く。
第二花園まで来ると、1ヶ月前にはまだたくさん残っていた雪渓が、ほとんど消えていた。チングルマの綿毛が残るばかりだった。
雪渓は消えてしまったけれど、最近まで雪渓が残っていたらしく、春の花がまだ今頃咲いている。エゾコザクラやツガザクラ。一方、雪渓から離れると紅葉が進んでいて、ここには春と夏、そして秋が同居しているようだった。
ピンクのエゾノツガザクラとクリーム色のアオノツガザクラ、そして、紅葉が1枚に収まる。
第二花園を登り切ると、突然、目の前に雪化粧の山並みが現れる。心躍る瞬間だ。思わず叫び出しそうだった。コマクサ平を新雪に喜びながら歩く。
コマクサ平はウラシマツツジの真っ赤な絨毯で敷き詰められている。
雪渓がつい最近まで残っていたようで、ここにもツガザクラが咲いている。
第三雪渓を登り切ると、白く雪化粧した稜線が一段と迫って来る。もう、この辺りまで来ると風が冷たい。カメラを持つ指先が冷えて来たので、手袋を取り出した。
頭上を飛び去って行ったセスナ機は、初冠雪の遊覧飛行を楽しんでいるのだろうか。
第四雪渓をゆっくり登っていると、目の前を小さな生き物が走って行くのが見えた。慌てて望遠レンズに交換して、再び現れるのを待っていた。すると、こっちの気持ちを察したかのように、どこからかこちらへ走り寄って来て、目の前の岩の上に飛び乗った。現れたのは、これ以上入らないというくらいに葉っぱを口に詰め込んだエゾシマリスだった。ファインダーいっぱいに大きく映る姿でこちらを見つめているので、すかさずシャッターを切った。
エゾシマリスと別れてから、またゆっくりと第四雪渓の登り始めた。
第四雪渓を登り切ると、風が急に強くなって、遠くに真っ白に雪化粧した大きな北鎮岳が見えて来た。赤岳山頂はもう目の前だ。
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