助けを呼ぶ声
今朝、コーヒーミルで豆を挽き終わると、グランマの部屋から自分の名前を呼ぶ弱々しい声が聞こえて来た。何かあったのだろうか。
ドアを開けて、カーテンが閉まったままの暗い部屋の中へ入った。すると、ベッドの前の床の上でモゾモゾと動いている気配がする。声の主だった。背中を丸めて横たわる姿は、人間以外の別の生き物のように見えて、一瞬ゾッとしてしまった。
正気に戻ってグランマに声をかけると、動揺はしているけれど、幸い怪我はないようだ。助け起してベッドに座らせてから話を聞いても、どのように転んだのか要領を得ない。頭も打っていないようだし、骨を折ったりもしていないことが、不幸中の幸いだった。
実は、グランマのように円背だと、転んでも頭を打つ可能性は低くて、致命傷になりづらいのだそうだ。けれども、円背だと自分で起き上がりづらいという大きな問題がある。話によると、風呂場で転んだ後に起き上がることができずに、2日後になって家を訪れた息子に発見された一人暮らしの高齢者もいるそうだ。これからの時期なら、凍死するだろう。
転倒だけで済むと思ったら、今度はカギがないと騒ぎ出した。最近は物忘れもひどくなって、カギや財布が見つからないということが増えて来た。自分で鍵を開けて家に帰って来たので、どこかで落としたわけではなく、探すのを手伝ってやれば、たいてい何かの袋の中に入っている。しょっちゅう携帯電話をなくす自分がとやかく言えることではないけれど、決まった場所に置くのが大事なのだろう。
デイサービスの朝に、何だかいろいろと慌ただしかった。今月中には要介護認定更新の結果が出るけれど、どうなることだろうか。
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