金金節
たまたまテレビから流れて来た歌は、すごい歌だった。
「金金節」作詞:添田唖蝉坊 作曲:後藤紫雲
金だ金々 金々金だ 金だ金々 この世は金だ
金だ金だよ 誰が何と言おと 金だ金だよ 黄金万能……
聞いた途端、驚いてテレビの画面に目を向けた。反骨・路上芸人の歌という番組だった。100年も前にこんなすごい歌を作って歌っていたのは、添田唖蝉坊という人。他の歌も心に響く。大工哲弘さんも歌っているらしいことは、実は知らなかった。もしかしたらライブで聞いていたのだろうか。
番組で語り手をつとめていた小沢昭一さんの解説とCDが付いている本を見つけた。「金金節」は、なんと21番まで続く長い歌だった。でも、100年も経っているとは思えないほど、現代にしっくり来る。むしろ、100年間日本は何も進歩していないことを実感する。
流行り唄五十年 唖蝉坊は歌う 小沢昭一 解説・唄 (朝日新書 105)
著者:添田 知道 |
15番から17番までも、今の日本の教育が100年前から大して変わってないことが分かって面白い。
お宮貫一 金色夜叉も 安田善次郎も 鈴弁も金だ
金だ教育 学校も金だ 大学・中学・小学・女学
語学・哲学・文学・倫理 理学・経済学・愛国の歴史
地理に音楽 幾何学・代数 簿記に修身 お伽に神話コチコチに硬くなった 頭へ詰める 金だ金だと 無やみにつめる
金だ金だよ 金々金だ そうだ金だよ あらゆるものが
日本教育小史―近・現代 (岩波新書)
著者:山住 正己 |
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