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高速化の時代

迷惑な公約をしっかり守ろうとする鳩山政権。まちがいなく消費税増税で尻拭いをさせられることになる高速道路の無料化の社会実験が、6月から北海道でも行われる。そんな北海道出身の選手も出場しているオリンピックのモーグルは、解説者も驚く高速化の時代の到来だった。

昨日の女子モーグル。メダルを期待されて決勝へ進んだ上村愛子だったけれど、結局、メダルまではあと1歩及ばずに4位入賞で終わってしまった。本人もメダルを相当意識していたのか、試合後のインタビューでは涙を見せていた。道新の朝刊はいかにも読者に媚びた紙面で、涙を流している上村の大きな写真を1面に載せていた。

上村がメダルを取ろうが取るまいがどうでもいいけれど、他の有力選手のメダルへの執念を感じさせる限界を超えた攻めの滑りと比べると、上村の滑りは堅実な守りの滑りに映った。予選上位で決勝へ進んだ選手たちは、高得点を狙ってものすごいスピードで滑り、何人かは破綻してしまっていた。里谷多英もオリンピックのメダリストらしい気迫の滑りで、結果的に大きなミスをしてしまったけれど、メダルを取りに行っている滑りに見えた。上村の滑りは、そうした滑りとは対照的に感じた。

今日は男子モーグルが行われた。強豪がひしめく中で、日本選手は4人とも攻めの滑りを見せ、ベテランの附田雄剛を含む3人もの日本選手が決勝へ進み、これまでのオリンピックとは雰囲気がちがうように感じた。一つまちがえばすぐに大きなミスにつながってしまうような高速ターンで、どの選手もこれでもかというくらいに限界を超えて攻めて来る。ハイスピードでもターンを雑にせず、エアもしっかりとまとめて最後まで滑り降りるという、解説者に時代が変わったと言わしめるような凄まじい戦いだった。究極のチキンレースだった。

そんな戦いの中でも攻め切ったからこそ得られた遠藤尚の7位入賞だったように思う。すごかった。長野の里谷多英の滑りを見ていた時を思い出した。

4位入賞でも「後悔」を口にした上村がの滑りは、限界を超えて攻めていなかったように思えてしまう。あの戦いで4位入賞は快挙だと思うけど。結局、スポーツの勝負の世界では、1位にならなければ、1位になったらなったで連覇しなければ、いつまで経っても悔いのないことなんてないのだろう。

その点、庶民のモーグルは高速化とは無縁。安全モーグルで楽しく滑る。エアもツイツイ、ツイスプくらいで。残念ながら今シーズンは草レースがなさそうなので、先シーズン開催できなかったキロロ コブマラソンが復活!?現在「ただ乗り」にて出場者を募集中!メールアドレスを入力してコメント欄に参加希望と書けば、迷惑メールがじゃんじゃん送られて来ます。

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コメント

激しく同感です。
里谷多英の滑りにはマジ震えました。
1stのエア後の処理も良かったし,ミドルセクションのターンも完璧に見えました。
全然抑える気なんて無くて,インタビューにもそれが現れてましたね。
無事にゴールしてたらかなりの点が入ったと思ってます。。。たらればだけど。
それで後ろの選手にプレッシャー与えられてたらなまら盛り上がったんだろうなと思いますよ。
上村愛子は,確かにターンは他の選手とは違ってかっこよく見えたけど,
若干抑えてブレーキ入れてるのは感じました。エアの完成度もいまひとつだったし。
メダル取った選手との違いははっきりしてましたね。

里谷多英のあの滑りがもう見られなくなるのが本当に残念です。
そして男子は仕事で見られなかったのが残念(うちは録画できない。)

投稿: naokiss | 2010年2月15日 (月) 22時42分

>naokissさん

里谷の滑りには
「オリンピックのモーグルとはこういうものだ」
というメッセージを感じました。
みんなイッちゃっててどんどんエスカレートして行くような。
そういう意味でメダル争いは見応えがありましたね。

4年後は里谷も厳しいですよね。
上村には今度こそ里谷の勝負魂を受け継いで欲しいと
勝手に思ってます。

男子はレイヴパーティーというか
死傷者が出るんじゃないかという勢いでした。
リレハンメル以来に面白かったですよ。

投稿: H本 | 2010年2月16日 (火) 00時09分

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