black and white
マイケル・ケンナのアーティストトークを聴きに行って来た。
アーティストトークは立ち見やスクリーン会場まで用意されるくらいだからきっと駐車場は混むだろうと思い、今度は車で行かずに地下鉄円山公園駅から歩いた。この日はアーティストトークを聴くついでに、3/17から始まった2期の展示を観ようと、アーティストトーク開始1時間ほど前に美術館へ着いた。アーティストトークの受付で料金を支払ってチケットを受け取ったけれど、写真展は別料金と聞いてがっかりした。1期を観ていたので、リピーター料金で100円引きでは観れたけれど。
1期と2期で何が変わるか調べないで行ったら、2階の北海道の写真はそのままで、1階の世界の写真が日本の写真に変わっただけだった。1期とはちがう写真をもう少したくさん観れると期待していたのでがっかりだった。その分、アーティストトークまでは時間もたっぷりあったので、北海道の写真もDVDもゆっくり観た。その後、展示場を出てびっくり。いつのまにか何十人もの客がロビーに集まって来ていた。第3次募集まであるわけだ。
少し経ってから会場への案内が始まった。驚いたことに、会場は教会。木の長椅子は座ると痛いし冷たいしで、真ん中の普通の椅子に座ればよかったと後悔した。さらにしばらく経ってからようやく司会が挨拶して、ケンナさんと通訳が現れた。アーティストトークは、ケンナさんが大学で写真を学んでいた頃の作品からスライドショーで紹介しながら、解説を交えながら進んだ。当時から作風はほとんど変わっていないそうだ。
会場が北海道ということもあるのだろうけれど、ケンナさんの北海道への想いが伝わって来る講演だった。自分が生まれ育った北海道をこれほど好きになってくれるのは、やっぱりうれしく思う。まあ、作品の多くが道東で撮影したものだけど。
ケンナさんの作品の特徴は、何といってもカラーではなくモノクロによる表現だということだろう。カメラによる創作は、目で見た情景を切り取りたいという自分の考え方とはちがうけれど、芸術として見ると面白い。人間の目で見ても、決してそうは見えないだろうというような長時間露光による作品は、モノクロの力とも合わさってとても幻想的に映る。
会場が寒くて辛かったので、意外なほど質疑応答があっさり終わったのには複雑な思いだった。会場を出ると、またびっくり。サイン会に長蛇の列ができている。リフト待ちの列にはあきらめて並ぶけど、さすがにサインしてもらうのに並ぶ気はしなかった。
ショップでHOKKAIDOの特装版の値段を見てまたびっくり。10万円以上もする写真集を買う人なんているのだろうか。
![]() | ![]() | MICHAEL KENNA A TWENTY YEAR RETROSPECTIVE―マイケル・ケンナ写真集
著者:マイケル ケンナ |
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