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10/9/12 ニペソツ山

ニペソツ山を舐めていたら、完膚なきまでに打ちのめされた。

三国峠でダラダラしているうちに、登山口を出発するのが6時前になってしまった。コースタイム通りなら休憩なしで8時間。まあ、暗くなる前には問題なく帰れるだろう。

登山口を出発すると、早速渡渉から始まった。展望のない林の中の登山道をひたすら登って行く。急登とまではいかないけれど、そこそこ急な上り坂。ところどころ大きな段差があったので下山が心配だった。


この時期、足元に目をやるといろいろ実が生っているけど、何なのかよく分からない。

綿棒畑
マクロレンズでアリエッティな世界を撮る。

1時間くらい登ると植生が変わって薄暗い林から明るい灌木帯へ。頭上には雲一つない青空が広がり、テンションが一気に上がる。さらに登り続けて後ろを振り返ると、ウペペサンケ山に、折り重なる山並みと雲海の向こうには阿寒の山並みが見渡せた。

染まり始める

自然のオブジェとウペペサンケ

雲平線
遠くに浮かんで見える阿寒の山並み。

そのまま10分ほど登ると、目の前に大きな岩が現れる。なるほど、小天狗と呼ばれるわけだ。H多さんが岩に貼り付いて裏側に回ろうとしているのを見て、写真を撮りに行ったかふざけているのだろうと思っていたら、何とその崖みたいな岩が登山道だった。ちょっと恐いので岩の上を登ってすり抜けた。

小天狗を越えて天狗コルへ向けて下って行くと、ほどなく進行方向に前天狗が現れる。その奥に天狗岳がちらっと見える。天気がいいのでテンションは上がったままだ。

前天狗をめざして

秋の陽射しと糠平うんこ
三国峠まで広がっていた雲海は、日が昇って気温が上がったせいか、糠平湖の上にだけ残っていた。


紅葉はイマイチ。

天狗コルへ近づくと、オレンジのテントがあった。ここに泊まってご来光でも拝みに行ったのだろうか。

テン場から前天狗を見上げる
見上げた前天狗の中腹に、バスでやって来たらしい団体客がたくさんいるのが見えてげんなり。

テン場の近くのお花畑には、今頃チングルマの花が咲いていた。しかも、そのすぐそばには綿毛もあれば、紅葉している葉っぱもある。何だか協調性のないチングルマだ。

チングルマの春夏秋

前天狗を登って行くと、ハイマツをかき分けたところにガレ場の休憩所が現れる。小の展望台からは、石狩連峰はもちろん、奥には旭岳など表大雪から南へ下り、トムラウシ山まで一望できる。

小天狗とおっぱい

石狩連峰

旭岳

忠別岳

おっぱい山

草紅葉と
ウラシマツツジは結構色付いて来ていた。

雲海に浮かぶ阿寒の山々

休憩しているときから、ハイマツの中からナキウサギの鳴き声が聞こえていた。でも、さすがに目を凝らしても姿は見えない。再び歩き始めてガレ場を通り抜けていると、あちこちから鳴き声が聞こえる。先頭を歩いていたH多さんがナキウサギを見つけたらしく、そのカメラの方向を探すと、小さな姿を発見。先週のポン黒に引き続き、今日もナッキーに出会うことができた。しかも、会いたいと思っていたデブのナッキー。

デブナッキー
ナッキーはデブの方がかわいい。

トムラウシ山とナキウサギ
トムラウシ山をバックにナッキーを撮りたかったけど、距離的に無理だった。

しばらくすると、ナッキーはハイマツの林の中へ逃げてしまったけれど、ガレ場を探すとあちこちでナキウサギが鳴き合っている。あとはじっとカメラを構えて待つのみ。

こっちが気になる
歩いている登山客が気になるらしい。


葉っぱを加えているナッキーがかわいい。

むしゃむしゃ

逃げてしまっても、今度は別のナッキーが顔を出す。

草むらから

周りを警戒しながら、ちょっとトロいリスのように駆けて行く。

ジャンプ!

鳴いた直後
鳴く瞬間は今回も撮り損ねた。

場所移動
つぶらな瞳が何とも言えず。

おしり
ちょこんとお尻を向けて座っているところもかわいい。


やっぱり岩上が好きなようだ。


結構近くまでやって来た。

岩の上で
やっぱり遠くの岩の上で空に向かって鳴いている姿がナッキーらしい。

結局、この日もナッキーの撮影会になってしまった。15分はいただろうか。ずいぶん長い間ナッキーと戯れた。

ナッキーの鳴き声を聞きたい人は、esukiくんのEOS MOVIEをどうぞ。


やっぱり動画はいいなぁ。ビデオカメラを持って行くのを止めたのをこのときは後悔した。

ナッキーを撮っている間に登って来て一緒にナッキーを眺めていたおじさんは、全員デジイチを首から下げて登っているのを見てキモイと思ったのか、「みんないいカメラ持ってるねぇ」と言うので、「写真部ですから」と答えると、畏まって納得していた。それを見てすぐに「自称ですけど」と話すと笑っていたけど。やっぱり白レンズは目を引くらしい。三脚持ってる方がカメラマンっぽいと思うんだが。

つづく。

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