10/12/30 992峰
クリスマスに滑り損ねた992峰を滑って来た。
根室1泊2日で疲れたので、近場でのんびりできるのはありがたい。6:15に藻ーリスさんが迎えに来てくれて、盤渓周りで激パウさんの家へ。今シーズン初めて盤渓へ行くと、思いのほか雪があって感心した。
激パウさんは家の前で雪かきをしているところだった。車に板を積み込む激パウさんを見たら、なんとマスクをしている。マスクといってもフェイスマスクじゃなくて、風邪を引いたときにするマスクだ。どうやら本当に風邪を引いているらしく、ゴホゴホ咳をしている。山へ行って汗をかけば風邪は治るそうだ。でも、車では具合が悪そうにしていたので、藻ーリスさんと相談して、予定していた余市岳を止めて992峰へサクッと登って滑って帰ることにした。この日、余市岳へはノマドのツアーが入る予定だったので、自分としては願ったりかなったり。クリスマスには滑り損ねているし。
スキー場は年末のせいか混んでいた。いつものルートでともかくアブナい橋へと向かう。1107橋という名前を付けた人もいるらしい。クリスマスにはしっかりしていた橋は、対岸で崩れかかっていた。無理矢理登った人が崩したようだ。おかげで橋から滑り降りるのが恐かった。前回はH多さんが面白い転け方をしていたので、ああはなりたくないと思って後傾で滑り降りたら、今度はオーリーからそのまま後に転けてしまった。ビデオに収めることができなかったけれど、藻ーリスさんも派手に転んだらしく、頭から雪まみれになっていた。
渡渉に手こずっているうちに後続のボーダー2名のパーティーがやってきた。橋を渡ったら、前回と同じルートでトレースを利用して登る。H多さんが前回作ったパワースポットを回避しつつ、1107峰の尾根には登らずに、992峰へトラバースして進んで行った。途中、斜度が急で過去に雪崩れた場所を進むときは、さすがにちょっと緊張する。992峰の尾根へ取り付いて休憩していると、ボーダーもこちらへ付いて来たようだ。せっかくノマドを避けたのに、ボーダーウザ。
風邪を治すべく汗をかく激パウさんと藻ーリスさんにラッセルをがんばってもらっていると、ボーダーが近づいて来てラッセルのお礼を言っていた。ラッセルを交代してくれるのかと思ったら、どうもその気はないらしい。ペースを落としたようだ。何だか気分悪いので、藻ーリスさんとラッセルを交代してラッセルダイエットモードに入った。重い板でガツガツ登ってボーダーを引き離した。適当なところで激パウさんにまた交代してもらい、ちょっと登ってピーク直下数十mのところでみんなでピットチェック。
ピットチェックをしていたら、青空の下をボーダーが追い越して行った。
登りづらかった表面の新雪は簡単に崩れる。コンプレッションテストでは、肘1回で20 cm強、8回で40 cmくらい、肩9回で50 cmくらい。でも、ハンドテストでは20 cmの弱層はかなり安定していて、肩でもズレずに50 cmくらいのところで折れた。激パウさんも藻ーリスさんも同じような結果で、積雪は安定しているようだ。
ピットチェックをしている間にボーダーが追い越して行って、ピークへ着くと休憩をしていた。藻ーリスさんたちがコルへ向けて進んで行ったので、その後を追う。この頃になると青空が広がって雲間から陽射しが降り注ぎ始める。景色が一気に明るくなり、テンションも上がって来る。
先に藻ーリスさんが滑り降りて斜面を確認。激パウさんも適当な場所でカメラを構えてくれた。確認してくれているとはいえ、こちらからは斜面の下が見えないので、合図の後ちょっとビビりながら滑り始めた。斜度も雪もバッチグー。地形が残っているのも楽しいんだけど、薮に行く手を阻まれた。仕方なく止まると後からスラフがやって来た。さらっと埋没。止まる場所が悪かった。上の方もよく見ると新雪は雪崩れていた。
1本滑って帰るかもしれないので、動画静止画同時撮影を試みるためにちょっと準備に手間取る。合図の後に滑り降りて来た激パウさんを激写。
あまりに雪がよかったので、みんなテンションが上がって激パウさんの風邪の調子も良くなり登り返すことになった。登りトレースに戻ってピークまで登り返す。自分でラッセルしたトレースが意外と急で、結構ギリギリの斜度だった。
ピークでシールを剥がして準備をしていると、ボーダーがまた登り返してやって来た。ピーク直下から藻ーリスさんがいきなり滑り出したのでびっくりしたけど、途中で止まって指示が飛んで来た。センターは新雪が雪崩れたらしく、斜度が急なので避けた方がいいらしい。藻ーリスさんのそばまで滑り降りて、そこから激パウさんが滑ってくるところを撮影。
今度は自分が撮ってもらう番と思っていたら、上から奇声を上げながらボーダーが斜面のセンターを滑り降りて来た。しかも、雪庇から飛び降りて。上で残っていたもう一人も奇声とともに滑って来たけど、滑りがビビっていてアンバランスだ。さっさと滑って行って欲しかったので待っていたら、こともあろうに激パウさんがカメラを構えていて、これから滑ろうと思っていた斜面を二人同時に滑り降りて行った。はいはい、さっさと死んでくれ。でも、巻き込まないでね。
気を取り直して、薮の反対側を滑り降りることにした。1本目は思うように滑れなかったので、気持ちよく滑ろうと余計なことは考えないようにした。スラフを避けるコース取りで藻ーリスさんのところまで滑り降りたら、あまりの気持ちよさにため息。降りて来る激パウさんを撮るのも忘れてしまった。
下山で苦しんでいるボーダーを尻目にサクサク下山。スノーブリッジも何とか越えたので、あとはアブナい橋を渡るだけ。でも、帰りはスキーで渡れないので、板をぶん投げる。激パウさんはカワイイGeniusが万一ぼちゃんは嫌なので、投げずに手渡しで橋の上へ。橋へ上がるにはちょっとしたクライミング。藻ーリスさんはさすがクライマー。負けずに力で自分もよじ登る。でも、ウェアが汚れないようにちゃんと注意した。
今回、GoProは撮り忘れと電池切れで滑る映像を残せなかった。失敗。
これを見たら、やっぱり余市岳へ行かなくて正解だったと思った。総勢11名(映像から推測)。ノマドが入山八ヶ条を守っているとすれば、ガイドは2名以上。客の上限はガイドレシオで8名と決まっているので、おそらく客は上限ギリギリの8名でガイドが3名だろうか。こんな大勢で来られたら、たとえ余市岳でもノートラックパウダーとは行かないだろう。
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コメント
転ばないことをモットーとしているのに~。
頭から落ちるとは(。>0<。)でした。
撮られてなくて良かった、crash,of,the,year
になるところでした。
投稿: 藻ーリス | 2011年1月 1日 (土) 10時47分
>藻ーリスさん
まさかあんな所ででしたね。
でも、滑る前に怪我しなくて何よりです。
今度は藻ーリスさんのクラッシュを撮り逃しませんよ!
投稿: H本 | 2011年1月 1日 (土) 11時00分