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GORE-TEX® Soft ShellをBCで使ってみて

Arc'teryx Sabre上下を着て、2回の旭岳バックカントリーとスキー場ハイクで使ってみた感想。

結論から言うと、GORE-TEX® Soft Shellは止めた方がいい。素直にPro Shell 3LかPaclite Shellを選んだ方がいいと思う。

1回目の旭岳は、気温も高めで、雪は降ってもあられの小振り。ソフトシェルのメリットは、高い通気性、透湿性だと思うので、多少の登りでもベンチレーションを開けてウェアを着たまま登ってみた。すると、スキー場のリフト待ちのときと同じく、やっぱり普通に蒸れた。急登でもないし、速かったわけでもないけど、結局ジャケットを脱ぐことになった。

ただ、蒸れやすさに関しては、ジャケットの着方と動き方による。汗をかかない程度の運動量でゆっくり登れば脱がなくてもいいだろうし、袖や前面のファスナーで調整すればいい。体から出る水蒸気を開口部から効果的に逃がすことが大事だ。実際、国際や2回目の旭岳のように、風が強いときはジャケットを脱がなくても蒸れを抑えることができた。

着心地や動きやすさに関しては、シェルの厚さの割にはしなやかという程度で、Paclite Shellに比べるとゴワゴワしているように感じた。かといって、動きづらいほどではないし、強いて言うなら、フードがちょっと邪魔に感じるくらい。ガサガサ音もしない。Pro Shell 3Lは着たことないけど、Soft Shellの方が柔らかい気はする。

気になったのは、むしろ裏地。薄手のフリースのような生地なので、雪が付きやすいし、濡れが心配になる。Paclite Shellのような結露はしづらそうではあるけれど、湿気を吸い込むと嫌らしい。以前は、雪が付いてもほろえば落ちるので結構乱暴に扱っていたけど、これからはちょっと神経質にならないといけなさそうだ。ちなみに、「ほろう」は方言らしい。払うが正しいらしい。わが家では、床に落とした食べ物は、付いたゴミをほろって食べるように躾けられた。古き良き日本。これでお腹も多少丈夫に育ったはず。

話が逸れたけど、Arc'teryx Sabreの機能については、期待していたのはパウダースカート。滑るときには早速使ってみた。ドローコードを引っ張って、パンツにフィットさせてみた。でも、結局のところ、バックカントリーではザックを背負って滑るので、腰ベルトより上に雪が入ることはない。ベルトが緩かったら、隙間から雪が吹き込むことはあるかもしれないけど、緩いと滑るときにザックが動いて邪魔なので、そんな状況は考えられない。ミニスカートの上から裾の長いセーターを着ているようなもんだろう。妄想入ってるんだが。

結局のところ、パウダースカートはザックを背負わないで滑るときしか必要ないと思った。Sabreがゲレンデ用というのは頷ける。Haglöfs Spitz Jacketにパウダースカートがないことに納得した。

2回目の旭岳でザックの腰ベルトが緩んだ状態で転んだら、パウダースカートを使っていても背中に雪が入った。パウダースカートはパンツと繋げるタイプじゃないと、転んだときには効果がなさそうだ。ザックがあるなら、ちゃんと腰ベルトを締めて、スカートがめくれないように気を付けよう。ドローコードには限界がある。

パンツのベンチレーションが真横ではなく、太ももの裏側にあるのは動きやすくていい。でも、パンツの裾のパウダーカフスを使うと、膝から下が蒸れやすい。以前のパンツは、パウダーカフスが付いていないフルジップで真横に開いたので、裾から膝くらいまでめくっていた。当然、ラッセルのときは下ろして閉じていたけれど、隙間から空気が出入りするので蒸れることはなかった。隙間があっても雪が入ることはなかったし。ブーツのベルクロストラップのマジックテープとパンツの裏地のフリースがくっ付くのを避ける以外に、パウダーカフスのメリットは感じられない。

他のデザインについては、ヘルメット対応で襟が高いフードがとてもいい。吹雪の旭岳でもネックウォーマーが要らなかった。もちろん、激パウフェイスショットのときには必要だと思うけど、風速20 m/s程度の吹雪なら大丈夫そうだ。立体裁断?なのか、フードの形が崩れないので、以前のジャケットのペラペラフードとちがって、ドローコードで調整する必要もなかった。おそらく最近のジャケットのフードはどこも似たデザインなので、それだけ支持されてるデザインなんだろう。

胸ポケットが大きいのが便利なのは前にも書いた通り。パンツは付属のベルトでウェストを締めているけど、これだとずり落ちやすいやすい。BCで国母のようにパンツ出してたら凍傷になるので、いっそのことサスペンダーの方がいいかも。山ウェアでは珍しいくらいにダボっとしてるけど、登りで邪魔になることはなかった。

前のウェアにはいろいろと不満を感じていたけれど、こうしてニューウェアと比較してみると、無駄がなくて結構便利だったと思う。まだまだ春用として現役続行になりそうだ。

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