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レポート出し忘れ

レポート提出確認のメールが届いて、雪崩講習会のレポートの提出期限が過ぎていたのに気付いた。

実は、レポートを全然書いてなかったわけではなく、ファイルのタイムスタンプを見ると、去年の11/16にはもう書き始めていた。面倒なものはさっさと片付けてしまおうと思って。けれども、書き始めて2日で挫折した。

テキストの「雪崩から身を守る実践雪崩学理論編」が激しく読みづらかった。「決定版雪崩学」のような本よりも簡単なものが求められて作った本らしいけど、これまでにいろいろ雪崩関係の本を読んで来ているので、簡単かどうかよりも文章の読み辛さの方が耐え難かった。22人が編集に携わっているようだけど、おそらく執筆も複数で行っているようで、文章が節ごとに全く調子や表現が異なり、内容もたびたび重複している。レポートの課題を解こうと思ったけど、読めば読むほど読み辛さが気になって来て、そのまま投げ出してしまった。

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プレ講習会もサボってすっかりレポートのことを忘れていたけど、さすがに締切を過ぎてしまったので慌ててレポートを書くことにした。今度は投げ出すわけにもいかないので、諦めてテキストを読んで課題をまとめる。小学校の頃にやらされた新聞のコラムの要約を思い出した。テキストとしてはビミョーだ。

ちゃんと勉強するなら「雪崩ハンドブック」が一番いいと思う。分量も難易度も半端じゃないけれど、外人が書いた文章なので分かりやすい。降雪と積雪についてかなり詳しく書かれていて、大学で理系だった人には読んで面白い本だと思う。

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いきなり難しい本が辛いなら、「雪崩リスクマネジメント」がいいと思う。初めて自分で買った雪崩本だけど、文章が語り口調で書かれていて読みやすく、ユーモアも散りばめられていて気楽に読める。

雪崩リスクマネジメント―プロフェッショナルが伝える雪崩地形での実践的行動判断Book雪崩リスクマネジメント―プロフェッショナルが伝える雪崩地形での実践的行動判断

著者:ブルース トレンパー
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最近、「雪崩リスク軽減の手引き」が出たみたいだけど、まだ立ち読みしていない。評判良さそうだけど。

雪崩リスク軽減の手引き―山岳ユーザーのためのBook雪崩リスク軽減の手引き―山岳ユーザーのための

著者:特定非営利活動法人『日本雪崩ネットワーク』,出川 あずさ,池田 慎二
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ちなみに、テキストは講習の参加費に含まれているけれど、テキストだけ買ったら確か3,500円。作成にかなりの経費がかかっているのだろうから、ビミョーなテキスト作るくらいなら、大学みたいに適当な教科書を使ってもいいような気がした。労力も経費ももったいないような。まあ、テキストのことはレポートの締め切りすぎた言訳にはならないけど。

ちなみに、このテキストの4割くらいは適宜更新される雪崩事故一覧になっている。地形図を見ると過去にどこで雪崩が起こったか書いてあるので、雪崩事故が起きやすい場所が分かる。一覧表で場所を特定するの至難の業だけど。個人的には、Google Map使えないのかなぁと思う。

最後に、Cafe三段山に大西さんの「弱層テストについて……」が載っていたので、勝手に転載。

弱層テストは非常に限られた範囲での積雪安定性を示しているに過ぎません。積雪安定性は斜面全体(これから滑降する斜面など)で一様とは限らず、どの程度一様か観測することは事実上ほぼ不可能なので、数回の弱層テストで斜面全体の積雪安定性を評価することには限界があります。 近接した場所で弱層テストをしたら、弱層の深さ、強度が違ったというのは、しばしばあることです。 もちろん積雪安定性が斜面全体で比較的一様だったりすることもあるでしょうが、確認ができない以上、一定のリスクがあります。 したがって、BCの現場で雪崩のリスクを計るために行う弱層テストの結果(特に安全側の結果)については、全面的に依存するのではなく、あくまでも参考値として捉えるべきです。

講習会では、積雪・気象・地形などで総合的に雪崩リスクを評価しようという説明をし、弱層テストの限界を踏まえてもらった上で、弱層テストの取り扱いについて以下のように指導しています。
1.適切な場所で、できるだけ複数回弱層テストを行い、少しでも確度の高いデータとなるよう努力する。
2.それで危険なテスト結果が出たら、素直にその結果に従う。
3.安全側の結果が出ても、弱層テストの限界を考慮して、念のためにスキーカットをしたほうが良い。

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