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11/5/5 永山岳

待ちわびた青空の下を滑って来た。

ゆっくり支度して、ちょうど山岳部が出発した直後、6時くらいに永山岳を目指して登り始める。新雪が5 cm以上積もっていたし、視界も期待したほど良くないので、無難に楽なルートにした。もっと大きな理由は、風邪が悪化して声も出づらいくらいに喉がやられていたからなんだけど。

ヒュッテ

愛山渓温泉からしばらくは沢沿いの前日のトレースを辿って進む。濃い樹林の中は、季節外れの15 cm以上の深雪がノートラックで残っている。標高1,400 mくらいまでのだるい急登を終えると、尾根の東側の雪庇に出て、前日滑ったトレースが沢に付いていた。そこから200 mほどはゆるい登りが続き、背が低いダケカンバが疎らに生える尾根を進んだ。

標高1,600 mくらいまで来ると、ガスが濃くなって来て、上の様子が分からない。西側はハイマツでボコボコしているようなので、尾根の東側を登る。しばらく登っていると、ときどき雲を通して太陽が見えるようになり、愛別岳の崖が見えたり、沼ノ平の方を見下ろせる瞬間もあった。

そして、標高1,800mをすぎてようやく青空が現れた。まだ展望が開けるところまでは改善しないけれど、登っているうちに天気は良くなってきそうだった。

岩稜までたどり着くと、愛別岳も顔をのぞかせた。ただ、まだ雲間から太陽がのぞいた程度で、周りの山々どころか、滑り降りる斜面も見えないので、晴れ待ちすることにした。幸い時間もたっぷり残っているし、風もなくて暖かい。

EOSムービー撮影中

腰を下ろしてウトウトしながら不意に横を向くと、雲の奥からぼんやりと山陰が浮かび上がって来た。しだいに雲が薄くなり、白い三角形の山容が確認できた。

さらに辛抱強く待っていると、今度こそ青空が広がって山並みが白く輝く。ここからは安足間岳も永山岳の本峰も空に突き立つように鋭く見える。

安足間岳

見下ろした斜面をesukiくんが滑りたそうなので、自分がここから安足間岳をバックに撮ると提案。案外、esukiくんも乗り気で、一人で本峰の方へ登って行った。自分は無理して登っている状態なので余力なし。esukiくんの様子をチェックしながら自分の滑る仕度をしたり撮影したりした。

山屋さん
明らかに人工物。

愛別岳
今度は愛別岳の向こうを滑ってみたい。

山岳部のトレース
高校生たちも青空の下で登頂を果たせたようで、尻滑りの歓声が聞こえて来た。

esukiくんから無線があり、アイゼンなしでギリギリ登れるところまで行ったので、準備してドロップするということだった。こっちも撮影準備を整えて、狙い通りの映像を撮れたことは撮れたけど、滑りは結構厳しそうだった。

すぐに自分も滑り降りればよかったのだけど、ルートを選んでいるうちに再び雲の中に入ってしまった。10分くらい待ってようやく少し視界がよくなったので、esukiくんに合図をして滑り出した。ハイマツと岩にビビり、風紋にやられて気持ち悪い。すごく情けない滑りだったけど、もういっぱいいっぱいだった。

視界が悪くなってしまったので、登りトレースに復帰して、尾根の上をハイマツに注意しながら滑り降りた。斜面が緩くなるあたりで少し滑りやすくなったので、再び撮影する。esukiくんを撮った後の自分の番では、吹き溜まりか何かに突っ込んでつんのめってリカバリーできずにまさかの転倒。ここまで来ると自作自演と言われても仕方ない。わざとじゃないんだけど。

せっかく樹林内がノートラックだったので、沢へ行かずにツリーランを楽しむことにした。とはいえ、雪が重くてかなり辛い。Cordovaでも浮力が得られるほどの激重だったようだ。それでも、ルート選択は正解で、愛山渓温泉には楽に帰ることができた。12時半には下山完了。あとは温泉に入って帰るだけだ。


By esuki。ノミネートかな。


カメラの設定まちがってフィルターで誤摩化したけど、いい画は撮れたと思う。

雪庇
前日に飛び降りた雪庇。

ヒュッテに戻ると、驚いたことにゲート閉鎖。通行止めだった。おばちゃんに帰る時間を言えばゲートを開けてくれると聞いたので、他の客と時間を合わせて出発することになる。温泉に浸かっていると山岳部の面々も無事に下山して14時に出発するとのことだった。それまで行動食を食べたりして時間を潰す。

14時になり出発前にシカの薫製をいただいてお別れをし、山岳部の車の後を付いて愛山渓温泉を後にした。できれば今シーズンもう1回来たい。

もう少しで国道へ出るというところで前の車が停まった。なんと、ゲートが開いていない。話がちがう。仕方なくビデオを見て時間を潰していると、10分くらい待っただろうか、ようやくゲートを開けてもらい走り出した。

愛山上川ICから高速道路に乗ったら、家に帰ってもゴルフへ行っていて晩ご飯がないから良きに計らえと言うメッセージがママンから届いた。esukiくんも哀れに思ったようで、札幌で一緒に晩ご飯を食べて帰ることになった。そんなわけで、GWで混む高速道路をゆっくり走って岩見沢ICで降り、その後下道をのんびり札幌へ向かった。

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コメント

お疲れ様でした。
風邪を完全に悪化させたみたいだね。
付き合ってもらって申し訳ない。

動画にミスがあったので差し替えました。

投稿: esuki | 2011年5月 6日 (金) 19時30分

ラブラブデート楽しかったみたいだね♪♪

やきもちやいちゃう~~!
なんちゃって。

北海道の山が恋しい…

投稿: エンサヤ | 2011年5月 6日 (金) 21時21分

>esukiくん

オレも甘かった。
こんなにひどくなるとは思ってなくて。
でも逆に風邪でもこれくらい動けるんだという自信をもったよ。

ミスは言われるまで気付かなかった。
Mt.Nagawama→Mt. Nagayamaね。

投稿: H本 | 2011年5月 6日 (金) 21時22分

>エンサヤさん

さて、質問です。
esukiくんは攻め・受けのどっちでしょう?
なんちゃって。

もう少しの辛抱だね。
いろいろ開拓しておくからお楽しみに。

投稿: H本 | 2011年5月 6日 (金) 21時30分

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