山麓駅裏
ミズバショウとエゾノリュウキンカの群生を観に行こうとしたら、あまりに興醒めでがっかりした。
せっかく旭岳まで来たので、下山後にロープウェイ山麓駅裏にあるミズバショウとエゾノリュウキンカの群生を観に行ってみることにした。最近、ここには木道もできたらしく、どんなもんかと気になっていたので。
ここに群生があるのを知ったのは2年前で、それほど広くない湿原にものすごい密度で咲いていたので驚いた記憶がある。
この日は曇り空で天気がいまいちだったのだけど、前回来たときよりも1ヵ月ほど遅いこの時期に湿原はどうなっているのかと思って写真を撮りに向かってみると、ミズバショウはもう少なくエゾノリュウキンカが一面に咲いていて鮮やかだった。ところが、湿原の中央に伸びる木道のそばには赤白のポールが立っていて、これが雰囲気ををぶち壊していた。木道だってない方がいいのに、こんなものまで突っ立っていたら、せっかくの自然の景色が台無しだ。
すっかり興醒めしつつも、一応、木道を歩いて群生に近づいてみる。雪の重みでか壊れかけている木道からは、確かに花をすぐそばに見れるので眺めはいい。ただ、やっぱり湿原全体としてはマイナスだ。もともと登山道が通っていた場所でもないし、この群生が踏み荒らされたと聞いたこともない。わざわざ木道を作って湿原の乾燥化を早めるなんて、やっぱり金なんだろうか。
確かに、この時期、駐車場はガラガラだ。疎らにしか来ない観光客。ロープウェイで登っても、姿見駅の周りはまだ雪で覆われていて、花を目当てにやって来るような観光客には全く魅力がないだろう。そんなときに思いついたのが、この湿原の観光地化だったんじゃないだろうか。これだけの群生を駐車場から歩いてすぐ見れる場所は他に知らない。まあ、ミズバショウやエゾノリュウキンカは北海道のどこにでも咲いているけど、これだけの高い密度で咲いている場所は他に知らない。
この湿原の魅力に多くの人が気付くのはいいことだとは思うけど、そのために湿原自体の魅力が損なわれるのはとても残念だ。湿原のきれいな景色を遠くから眺めるだけでは満足できないんだろうか。エゾシマリスを見たらすぐに触りたがる観光客とか、セクハラ親父と変わらねーよ。自然との付き合い方をもう少し考えてもらいたい。
まあ、こっちはこっちでロープウェイから閉め出されているので、一銭も落とさずに帰るので偉そうなことは言えない、というか、むしろ僻みに聞こえそうだな。でも、とりあえずはちゃんと温泉には入って帰る。この時期は白樺荘もさすがに空いているので、のんびりお湯に浸かった。下山後の温泉は最高だ。
そういえば、デジイチ持って行ったのにビデオばかり撮って写真を撮るの忘れた。
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