11/9/25 赤岳-緑岳
紅葉狩りの下見のつもりが思いがけずスノートレッキングになった。
最近は晴れの予報で朝は快晴でも昼には曇るということが分かって来たけど、早朝出発は辛いので前日の20時前に札幌を出発した。土曜日なので高速道路を走って一気に奥白滝ICまで。3ヵ月前の平山と同じく、道の駅で前泊することにした。
22時前にはモンベルの#0に入ってぬくぬくとしてさっさと眠ろうとしていたのに、がきんちょたちのうるさい車が何台もやって来て目が覚めた。しばらくして札幌の方へ走り去ったけど、それからなかなか寝付けなかった。ようやく熟睡した頃、またうるさいマフラーの音に目が覚める。がきんちょが戻って来た。2時半だった。早く死ね。
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シュラフは快適。
何となく朝の気配を感じて目が覚めると、時計の針は5時を指していた。目覚ましが鳴る直前。窓の外は日の出前で、周りの山の稜線が明るくなっていた。6時には登山口へ向けて出発する予定だったので、着替えたり朝食を食べたり準備を整える。スポーツドリンクの残りをコンロで温めてテルモスに入れた。
6時前に道の駅を出発すると、北大雪スキー場の方へ1台の車が先に走って行くのが見えた。もしかしたら、先行者だろうか。後を付いて行くと、予想通りスキー場を通りすぎて走って行った。きっと平山へ行くのだろう。早朝単独で熊が恐かったので心強い。
ずいぶん前から平山の紅葉狩りを予定していたので、林道が通行止めになっているという噂は聞いていたけれど、大して調べずにとりあえず下見に来てみた。途中で一度車を停めて撮影。
その間に先行の車は先にずっと行ってしまったけれど、ゲートの先へ林道をそのまま進んでいるようだったので付いて行ってみた。ところが、勾配が急になる前に引き返して来るのが見えて、すれ違う時に林道が崩壊していると聞いた。自分の目で確認してみたかったけれど、時間がもったいないのですぐに自分も引き返す。
運転しながらこれからどうしようか考えた。前泊してここまで来たのにどこへも登らずに帰るのはもったいない。どうせならどこか下見をして帰りたい。とはいえ、ニセイカウシュッペゲートの鍵の番号は知らないし、高価い金を払って黒岳のロープウェイは乗りたくなかったので、バス代はかかるけど銀泉台へ行ってみることにした。銀泉台の林道はシャトルバスが通行可能だと知っていたので、少しでも早いバスに乗れるように急いだ。
レイクサイトの臨時駐車場はすでに車でいっぱいで、かなり奥に車を停めることになる。出発が遅くなると下山の時に30人とか40人の年寄りの大集団とすれ違う羽目になるので、急いで仕度を済ませてバスに乗った。赤岳の紅葉はここ数年は毎年のように見ていて飽きて来たので、今年は山頂まで行かずに紅葉をバックにナキウサギを撮ろうかと考えてた。ところが、バスの他の乗客が高原温泉へ縦走すると話していたので、自分も温泉に入りたくなる。去年は逆ルートだったので、温泉には入れなかった。縦走すれば雪にも触れる。雪に触りたい。そう思って、今回はなっきーの優先順位を下げて、急遽、赤緑縦走にルートを変更した。
7:40発のバスに揺られること40分。長い時間も、後の席に座っているアニメ声の山ガールの話が絶え間なく続いていたので退屈しなかった。銀泉台へ着くと、入山届の前には登山客が群がっていてテンションが下がる。入山届に高原温泉に縦走すると書いてから、8時半に登山口を出発した。
風邪が長引いてすっかり運動不足だったので、今回はリハビリを兼ねた登山だ。でも、高原温泉まで縦走するにはそれなりに時間がかかった気がするし、膝の問題もある。下りよりも登りの方が融通が利くので、普段より早いペースで登ることにした。
第一花園の紅葉をPLフィルターを使って撮ったり、服装などの脱ぎ着をする以外は、ほとんど止まらずに登った。コマクサ平まで登ると、目の前に雪化粧をした稜線が見えてきてテンションが一気に上がる。雪だ。雪だ。
リスが食ったのかカラスが食ったのか、実がすっかりなくなっていた。
すっかり雪に気を取られていて、足元のエゾシマリスに全く気付かなかった。驚いたシマリスが慌てて逃げて行ってようやく気付いた。20-700mmの望遠ズームを構えていた意味がない。これに懲りて、以降はちゃんと足元も見て歩くように心がけた。
でも、その後は残念ながらシマリスの顔を見ることがないまま、雪が積もった山頂へと着いてしまった。風が結構強くて、薄い方のフリースを着て来たのを後悔した。じっとしてるならインサレーションも着たいほどだ。雪景色はうれしいけれど、旭岳や北鎮岳は雲に隠れていてよく見えないし、すでに何度か見たことがある風景にはそれほど感動しない。やっぱり寒いからだろうか。行動食を口にくわえて小泉岳へ急いだ。
銀泉台からずっとだけど、中高年の牛歩戦術に阻まれてなかなかスピードを上げられない。雪が積もっているから、さっさと脇を追い抜きたいところだけど、登山道を逸れるのも夏山としてはNGだろうから、ノロノロと後を付いて行く。
小泉岳の分岐で緑岳の方へ折れると、ここからの歩きが楽しかった。下山は雪の上をときどき滑り降りる。30 cmくらい積もっているので、ちょっと脇に逸れるとズボッと埋まって膝の負担も少ない。無駄にラッセルしながら緑岳まで楽しく歩いた。
緑岳の山頂では意外にたくさんの登山客が休憩をとっていた。山頂から見下ろす紅葉はイマイチで、トムラウシ山も雲で隠れていて残念な景色だけど、陽射しが出て少しだけ暖かい。ここで少し腰を下ろして行動食をとる。温かい飲み物もよかった。
ここから下山するのにどれくらいかかるかよく覚えてなかったので、下山もがんばって速いペースで降りてみた。今度は熊鈴を取付けたので、中高年も避けることができて、いいペースで降りられる。熊鈴の思わぬ効用を知った。
でも、ナキウサギの声が聞こえて来たので、考えを変えて熊鈴を仕舞い、中高年が行ってしまうのを待ちながらなっきーを探した。
他の登山客がいなくなって静かになったガレ場をゆっくり下りて行くと、岩の上で生き物が動く気配がする。カメラを向けると思った通りなっきーだった。じっと待っていると、3 mくらい手前で岩から出て来た。隠れてはまた現れてと繰り返していたけれど、上から別の中高年パーティーが降りて来たのに驚いて隠れてしまった。
あまり長い時間なっきーと戯れていると温泉へ入る時間がなくなってしまうので、熊鈴を付け直して登山道を駆け下りた。トムラウシ山で鍛えられたので、以前ほど下山が恐くない。熊鈴でオラオラと中高年を蹴散らしながら下山した。
残念ながら緑岳から高原温泉までは紅葉がイマイチだ。いつもはもう少しきれいなはずだけど、気温のせいなのだろうか。結局、ほとんど写真を撮らないまま下山してしまった。
いつもの自分のペースよりもかなり早かったので、さすがに、膝も少し痛くてガクガクしていた。早く温泉に入りたい。久しぶりの高原温泉のお湯はいつもながら歩いた疲れを癒してくれるいいお湯だ。次の紅葉狩りはどこへ行こうかと考えながら、熱めの露天風呂に長く浸かった。銀泉台行きのバスに乗ってから高原温泉へ縦走することに決めたので、着替えを持って来ていなかった。汗で汚れたシャツとパンツをまた身につけるのは嫌だったけど仕方ない。休憩室でバスが来るのを待って、14時のバスでレイクサイトへ戻った。
下山でかつ高原温泉からだとレイクサイトへ着くのは早い。車に戻って着替えて出発したのが14時半だった。でも、集団の前を走る白いエスティマの覆面パトカーがぴったりと速度を守って走るので、層雲峡ICまでかなり時間がかかった。おかげで結局、札幌には17時すぎ。奥白滝からレイクサイトまで1時間半走っているので、今回は走行距離も時間も無駄に長い山行になってしまった。
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コメント
紅葉に雪にナッキーとは、なまら充実っすね。
熊鈴はうるさいので付けない派ですが、
一般人が多い所では有効なんですね。
そしてエスティマの覆面があるなんて知りませんでした。
貴重な情報ごっつぁんです☆
投稿: naokiss | 2011年9月28日 (水) 21時02分
>naokissさん
ぼくも最近はできるだけ熊鈴は付けてませんでしたが
こんな使い方もあるんですね。
覆面パトカーのように法定速度プラス10で走ってるという意味で
エスティマはパトカーじゃありませんでした。
紛らわしい書き方でごめんなさい。
でも、道南ではステップワゴンで取り締まりしてるみたいですよ。
http://ameblo.jp/guide-bon/entry-10924547196.html
投稿: H本 | 2011年9月28日 (水) 21時27分