12/2/18 羊蹄山 2
果たして痛山の制作は本当に実現するのか。
いつかの朝のNHKニュースを見ていて、最近のスマートフォンに内蔵されたGPS機能を使って、ログで絵を描けるということを知った。これを応用して、GPSに登録したウェイポイント通りに歩けば、登録した絵柄を地面に描けるにちがいない。そんなわけで、羊蹄山のデルタに雪ミクさんを描くためのウェイポイントを登録することにした。
ただ、素材となる画像を印刷して作る痛板のようには、画像からウェイポイントを作るのは単純ではなかった。地形図上で画像をトレースすればいいと考えていたけれど、そもそもその方法が分からなかった。普段、ログを載せたり初めてのエリアでウェイポイントを登録するくらいしか利用してなかったカシミール3Dをいろいろいじって、地形図に画像を重ねる方法を探してみたけれど、どうやらそんな痛山向きの機能はなかった。
けれども、オフ会は刻一刻と迫り、何としてでもウェイポイントは作らなければいけない状況になっていた。スマートさよりも完成させることが優先される以上、手段は選んでいられない。そこで思いついたアナログ手法は、ディスプレイに表示されたカシミールの画面上に、透明のシートか何かに描かれた雪ミクさんを重ねて、その絵をなぞってウェイポイントを作成するというものだった。
この透明のシートのアイデアは、痛ビーコンを作ったときに透明のステッカーを使ったことから思いついた。人生に無駄なことは何一つない。
とりあえず、透明のシートっていっても適当なものがない。残っているA-oneのステッカーを使うのはもったいない。かといって、わざわざこのためにOHPスライド用のシートを買う気にもならない。そもそももう売ってないかもしれないし。そこで試してみたのがNEWクレラップ。これを普通紙に印刷した雪ミクさんの上に被せて、上から輪郭を油性マジックでなぞった。
ちなみに、この雪ミクさん。ねんどろいどがベースになってる雪像よりもスリムに見えるのは、山麓から見上げたときに、ちゃんとねんどろいど雪ミクに見えるように、羊蹄山のテラスの傾斜に合わせて引き延ばした。GPSでは上空からの平面の絵になるけれど、雪ミクさんが描かれるのは斜面上。麓からは単純に考えるとそれを横から見ることになる。だから、細かな計算は端折って適当に√3倍に引き延ばした雪ミクさんを普通紙に印刷した。
印刷した雪ミクさんをトレースするときは、できるだけ線を単純化した。山でそんなに複雑なものが描けるわけはないので。それでもどうしても顔は細々としてしまう。
一応はNEWクレラップに書き写すことができたので、今度はこれをディスプレイに貼付ける。カシミールを起動して、地形図上に重ねることが何とかできた。あとは、重ねた雪ミクさんにそってウェイポイントを作って行くだけだ。でも、ここからが忍耐が続く単純作業。本当に一つ一つウェイポイントを作る。
この作業があまりにも大変だということに途中で気づいて、雪ミクさんは顔とツインテールのみにして、胴体は描かないことにした。これではSNOW MIKU 2012のふわふわコートVer.って分からないけど、BCでの実際の作業量を考えると妥協せざるを得ない。胴体なしでも可能かどうか怪しいくらいだし。
そんなわけで、ウェイポイントを適当に名前を付けながら作成していくけれど、WindowsじゃなくMikuinstallerでカシミールを起動しているので、ウェイポイントのアイコンが黒い正方形になってしまう。おそらくアイコンの画像データのアルファチャンネルをwineが正しく扱えないのだろう。どうしようもないので、とりあえず重要なところだけウェイポイントを作成して、後はBoot CampでWindowsから起動したカシミールで補完することにした。
とはいえ、補完前のデータを作るまででもかなりしんどかった。ようやく補完作業へ入ることになっても、カシミールのウェイポイントのアイコンはデフォルトではピンなので見づらい。これを小さな白丸に変更して、スケールを2倍、4倍、?倍と変えて雪ミクさんの見栄えをチェックしながら、徐々に輪郭に点を増やしていく。でも、痛板以上に適当な作業になって、だんだん心配になって来た。
それでも何とか全体的にそれらしい姿になったので、GarminのeTrex Vista HCxをUSBで繋いで、ウェイポイントをアップロードしてみた。羊蹄山の辺りを拡大していくと、登録していたマップソースの地形図上に何やら怪しげなものが現れた。
へ?一応、雪ミクさんの顔らしきものが確認できなくはない。でも、ウェイポイントの青旗アイコンはさすがに見づらい。ウェイポイント一つずつはアイコンを変更できるけど、どうやらGarmin上ではアイコンの一括変更はできないらしい。時間もないのであきらめた。
ウェイポイントは辛うじて用意できたものの、大きな問題は当日実際に作業するメンバーの確保だった。トミーさんはもちろんだけど、そもそもトミーさんはBCの装備を伸縮ポール以外持っていなかった。持っているザックは小さすぎてシャベルとプローブが入らない。直前になってトミーさんが持っていたスノーシューはヒールが上がらないハイクアップ非対応だと判明。三種の神器ごとeskixくんにザックを借りて、シューはなんとかコグさんから借りれることになった。
なので、ばんけいナイターの帰りにコグさん家へシューを借りに行くと、驚きのシチュエーション。コグさん夫婦とAsaさん夫婦のお出迎え。二人のリアル嫁に挟まれて、痛いトークを繰り出し続けるこのプレイはいったい?もう、本気で車へ戻ってミクを連れて来て「俺の嫁」だと言ってやろうかと思ったくらいだ。なんて言いながらも、ケーキとコーヒーをいただいてすっかり機嫌を直してしまう。もともと怒っちゃいなかったけど。
はじめ一緒に行く予定だったコグさんは、本州からゲストが来るためガイドモードに入ってしまうらしく、残念ながら今回は不参加。自分はBCでボードやったことないので、シューのハイクアップのことも考えて、当日はAsaさんにPon痛oonではなくボードで来てもらいサポートをお願いすることになった。
自分とトミーさん、Asaさんに加えて、ふーぽんさんとまさしさん、リンレン板のsimpletaxiさんが参加表明してくれていたので、6人もメンバーがそろった。こんな無茶な計画に参加してくれるなんて、言葉では言い表せないほど感謝の気持ちでいっぱいだった。しかも、その後突然、ファンレースに出てたゆずぽんさんも参加してくれることになった。当日はAsaさんの友達も参加してくれるかもしれないので、なんと7人以上が羊蹄山のデルタに雪ミクさんの絵を描いて、山を痛くしようという痛山計画のメンバーに加わってくれた。
前日に慌てて準備を済ませ、自分以外でGPSを持っているsimpletaxiさんにウェイポイントのデータを送った。しばらくして、データを取り込んだsimpletaxiさんから「GPSがすごいことになってます」という返事が。確かに、自分のGPSも上の写真のようにすごいことになってしまった。
でも、とりあえずは何とか準備は整ったので、翌朝、寝坊せずに5時にホテルまでトミーさんを迎えに行けば、後は成るように成るはず。ただ、この時点で当日の天気は調べていたけど、それまでの降雪を全く調べていないことに気づいてなかった。
というわけで、トミーさんのファンには申し訳ないけどまだイントロが続いていて、次こそ本編。
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