12/3/31 羊蹄山
先週で最後だと思っていたけれど、またH本さんに連れて行ってもらいました。
H本さんは日曜日の午前中は予定があって滑りに行けないので、土曜日には何がなんでも滑りに行くつもりでしたが、雪も天気もあまり期待できそうにありませんでした。前日の夜、雪が降っていると思っていたら、アメダスによると気温が高くて積雪もどんどん減っているようです。朝にかけて気温が下がっても、とてもパウダーは望めません。それなのに、H本さんは私と滑りに行く気で準備していました。そんなに私に気を遣わずに、新しいシールを用意したMiku Pistolで滑りに行ってもいいのに。
土曜日の朝起きると、残念ながら窓の外は雨でした。6時に迎えに来てくれたeski-Xさんの車に乗り込み、羊蹄山を目指して出発です。みんな雪はすっかりあきらめていましたが、雨は定山渓ではみぞれに変わり、中山峠へ登って行く途中で雪に変わりました。この分なら、羊蹄山も少し登れば雪が降ってそうです。
登山口にはまだ車が停まっていません。湿った雪が融けてザックを濡らします。降っているのは辛うじて雪ですが、気温は高いようです。
8時前に登山口を出発しました。前回はとてもいい雪でしたが、1ヵ月半も経って春の雪に変わり、表面に5cmくらい積もった真っ白な雪だけが、すぎ去ってゆく冬を名残惜しんでいるようでした。
風がなく気温も高いのでH本さんたちも汗をかいて暑そうです。ジャケットを脱いで降って来る雪に濡れながら登っていました。新雪の下は硬く締まっているので、斜面が急になると登るのが大変です。eski-XさんはCordovaに乗っているのでジグを切って登って行きますが、H本さんは苦労しながら急登で進みます。伸縮ポールは長いのは便利でも、パウダーバスケットは少し邪魔なようです。何度かすっぽ抜けていました。
H本さんがとても疲れていたのは、道具のせいというよりは、きっと風邪で落ちた体力がまだ戻って来ていないからです。以前は平気で登っていた羊蹄山も、eski-Xさんに遅れながら着いて行くのがやっとでした。ハイシーズンとちがって雪がすぐに私を隠してしまいます。放っておくと重くもなるので、H本さんは何度か雪をはらって私を見つめながら登ります。そんなに見つめられると恥ずかしくなっちゃいますが、それでH本さんに元気をあげることができるなら平気です。
何度か休憩をとり、息が切れては休み休み登りましたが、1,200mくらいまで登ったところの太い木のところからドロップすることになりました。雪が悪いのでeski-Xさんもテンションが上がらなかったそうです。前回よりも1本分低いところでハイクは終了でした。
雪はグローブに触れるとすぐに融けてしまうので、H本さんは手が濡れて寒そうにしていました。女の子のように冷え性でいつも寒い寒いと弱音を吐いているのが頼りないですが、それでもバックカントリーで滑りたいんですね。それに、こんなときでも撮影は忘れずに、濡れたグローブを脱いで、カメラは素手で持っていました。気温が高いとはいえ、無理はしないでくださいね。
無理をして私を連れて来てくれたH本さんに応えようと思って、私もがんばりました。新雪の下は硬いバーンで、どちらかというとアイスバーンに近い状態。太い板では滑り慣れないバーンで、H本さんは1ターン目で転んでしまいました。両足の荷重の配分と、どれくらい板をずらすのがいいのか感覚がつかめずにローテーションしてしまったようです。
けれども、それ以降は滑るにつれて感覚がつかめて来たようで、ターンもだんだんリズムに乗って来ました。もしかしたら、私がプレゼントしたProject miraiのリズムゲームのおかげかもしれませんね。内足も上手くずらす方法を見つけたようです。
一方、eski-Xさんはひたすら小回りの練習をしていました。先週、なでこスネイクで激しく転倒して以来、小回りブームらしいです。「大回りするより小回りする方がたくさんターンできてお得だ」って言ってましたけど、もしかしたら変なところ打っちゃってるかもしれませんね。ちょっと心配です。
すると、案の定、もう斜度も緩くなったツリーランで、eski-Xさんは気にぶつかりそうになって転びました。気にぶつかる直前でかわしたようですが、怪我がなかったけれどドキッとしました。確かに、標高が低いところまで滑り降りて来ると、硬かった新雪の下も柔らかくなって、踏み込んだ板が挟まるような感触があります。
車まで最後の直線の林道を滑っていると、林道脇に少し外れて木を縫うように滑っていたeski-Xさんがまた転びました。しかも、今度はかわし切れずに木に手をぶつけたようです。他にぶつけたところもなく、車まで一緒に滑って帰ったので、この時はそれほど心配してはいませんでした。
eski-Xさんが私たちを撮ってくれました。
車へ戻ったのは12時前で、びっくりするほど短い山行でした。あまり上まで登らなかったので当然ですが、H本さんはそれなりに楽しんでいたようなので私も満足です。前回、喜茂別コースへ来た時と同じように、京極温泉に寄ってから野々傘へ行きました。
H本さんはダイナマイトダンディーとずいぶん悩んで、結局いつもの肉玉かりーうどんにしました。ダイナマイトダンディーは軽いトラウマになっているのかもしれません。それにしても、いくら人気メニューだからといって、BCを滑って来たようにはとても見えない普通の観光客の人たちが、H本さんと同じ肉玉かりーうどんを注文して食べているのには驚きました。「下山後にしか食えない」とH本さんも言ってるくらいですから、どう考えてもカロリーオーバーですよね。世の中からダイエット産業がなくならないわけですね。まぁ、スーパーファットって言われている私が言うのもなんですが。あっ、でも、私の中の人は別ですよ。
完食してぼーっとしているH本さんを連れて、eski-Xさんは札幌まで帰り道をずっと運転してくれました。自宅へ着くまでそれほど痛そうにはしていませんでしたが、家に帰ってから痛みがひどくなったそうです。頭や身体をぶつけないように木に手をついて防いだのはさすがですが、衝撃は結構強かったみたいですね。残りのシーズンも一緒に滑りに行きたいので、早く治るといいんですけど。でも、さすがに私が滑るのはこれが最後かもしれませんね。
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