12/9/22-23 オプタテシケ山 1
急遽、この夏初めての登山に行って来た。
行き先はオプタテシケ山。標高2,012m。今年の山。十勝連峰の一番北の端。普通のペースで日帰りは厳しく、山中泊が無難な山。春に滑りに行きたいと思っていたので、今回、ASNさんに誘ってもらえて、これを逃す手はないと思った。
いくつか他の山行プランもあったけれど、ASNさんだけにハードなものばかり。この夏初めての登山には厳しかったけれど、オプタテシケ山は美瑛富士避難小屋のテン場から空身で登れば、それほど大変そうじゃないと思って、連れて行ってもらうことに決めた。
金曜日の夜に最終的に山行へ出かけられることになり、慌てて仕度を整える。テントは友達に貸していた自分の3人用を持って行くことになったので、まずは返してもらいに行く。久しぶりの夏山登山で、テン泊はほとんどしないから、パッキングが全然捗らない。食事は全部ASNさん任せだけど、自宅を出発してからも忘れ物がないかずっと心配だった。
7時にASNさんをピックアップして、札幌JCから高速道路を通って三笠ICまで走る。そこからの下道は以外とスムーズで、富良野からは裏道を通って上富良野まで抜け、行動食を調達してから十勝連峰に向けて登って行った。
天気予報通りの青空の下、白金温泉を通りすぎて少しのところを右折して、道路をさらに進んで行くと施錠されたゲートが現れる。ゲートを越えてさらに奥へ走り続けると登山口が現れて、道路のつき当たりが駐車場になっていた。到着は10時前だったけれど、駐車場からは車が溢れる寸前。通行を妨げないように注意して何とか駐車してから、登る準備をする。
登山靴を履いたのももう1年ぶりで重く感じる。テントに水も背負うのでザックも重い。泊まりの方が日帰りで長時間行動するよりも楽だと考えたのはまちがいだったんじゃないかとこのとき思った。
登山口で入山届に記入していると、すぐそばにエゾシマリスがいた。逃げたと思ったら、登山道を少し歩くとまた見つかる。しばらく歩くと、また別のシマリスがゴソゴソと茂みの中でやっていた。
オプタテシケ山に登ったこともある、経験豊富なASNさんの前を自分のペースでゆっくり登る。準備の時間も少なく、ルートをほとんど調べていなかったので、鬱蒼とした林の中をかなり長い時間歩くのは意外だった。でも、そのおかげで陽射しの直撃を受けずに登れたので、汗だくにならずに済んだ。
途中、天然庭園という名前がついた、大きな岩と松でできた日本庭園風の回廊が続いていたけれど、写真を撮らないうちに通りすぎてしまった。撮るイメージが頭になかったのもあるけど、久しぶりの山行で多少緊張していたのかもしれない。
それでも、標高が上がって視界が開けて来ると、枝の隙間から山の姿がちらちらと見えるたびにテンションが上がり出す。そして、見晴しのいい場所で十勝連峰から大雪山系へと続く山並みが現れた。久しぶりに眺める山の景色に、やっぱり夏山登山もいいとは思った。
けれども、歩いても歩いてもなかなかテン場に着かない。コースタイムは4時間だから大したことないと思っていたけど、これは片道の時間。下りは3時間だとしても、往復なら7時間で、普通の日帰り登山と変わらない。泊まりの装備を持って登っているのだから、いつもより疲れるのは当然だった。しかも、今年初めての夏山登山なのだから。そんなわけで、テン場へ到着したときには心身ともにヘロヘロだった。
テントを設営してから空身で美瑛富士へ登る予定だったけど、テントを張ってる間に足がガクガクして来たので、ひよって登るのは止めてまったり休憩することにした。
紅茶をいれてもらい、スイーツを食べながら休憩。普段、自分で登るときはこんな優雅なことはしないのですごく幸せな気持ちになる。チタン田さんもかわいいし。
休憩のつもりだったけど、そのまま二人でワインを飲み始めた。テントで休んでホッとしたせいか、すっかり酔っぱらってしまった。夕食の仕度を始めたらワインの入ったコップをひっくり返すし、手渡された鍋の水もテントにこぼす。あまりの醜態に呆れられていると、テントの外が賑やかになって来た。入口から顔を外に出すと、空はピンクに染まっていた。
どうやら夕焼けのピークは過ぎてしまったようだけど、これ以上テントの中で何かをひっくり返しても危ないので、せっかく持って来た三脚を使って何枚か写真を撮った。
夕食ができて迎えに来てくれたのでテントへ戻ると、テン泊とは思えない豪勢な夕食が待っていた。
これまで山中泊のときは、楽をしてお湯を注いだり温めたりするだけで調理したことがなかったので、生の食材をその場で調理した料理を食べるの初めてだった。これには感激。
酒が弱いので、飲むとすぐに眠くなる。テン場の他の登山者からワインを分けてもらったときに、外の星空がとてもきれいだった。
ふらふらする足でテントの外へ出てカメラをセットしたら、あとはもうテントに引きこもってカメラ任せ。美瑛の町の方が稲光で明るくなり、雷鳴もかすかに聞こえて来るのが不気味だった。
結露対策もしてなかったけど、ワインを飲み干せないままシュラフにくるまった。
ISO1600で撮っても暗くて、絞り開放で撮ればよかった。星を流したくなくてTime Lapseで撮る場合、シャッタースピードを稼げないので辛い。
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