西から昇ったお日さまが
スペシャルイベントの第2部は、楠泰輔さんとカメラマン工藤雄太さんのスライドトークショー。
二人はモーグルをやっていた頃から一緒に滑っているそうで、撮影のときも擬音だけで会話できるらしい。さすがだ。お互いの考えが簡単な説明で通じるらしく、実際、SOSのカタログには撮り手と滑り手二人の呼吸が合わなければ撮れないような写真がたくさん載っていた。
スライドショーの写真がよかったので、帰りがけにカタログをもらって帰った。イベント後のUPLND主催の飲み会で財布をなくしたのはショックだったけど、帰宅してからカタログを見てみる。
あれ?
表紙の写真に違和感があった。というのは、スライドショーのときの写真と表紙の写真とでは滑っている向きがちがう。確か、夕陽をバックに尻別岳を滑り降りている写真だった。おそらく、南西斜面から夕陽を眺めているはずだ。ところが、表紙の写真の方向へ滑っているなら、北西斜面を滑っていないと夕陽が見えないはず。
そこで気づいた。写真の左右を反転したんだろう、きっと。そして、カメラマンの工藤さんは、写真の左右を反転してからこう言ったにちがいない。
「これでいいのだ」
と。SOSのカタログの表紙では、西から昇ったお日さまが東へ沈む。
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