13/2/24 ニセコモイワ
「ジーニアス名人」からの脱却を目指してVTUC2日目に臨んだ。
翌日はニセコモイワが会場に決まりホテルを出発してみんなで移動する。前日はゲートも閉じていたそうでコンディションは良さそうだ。ただ、このとき既に気持ちは決まっていた。
嫁に嫁を乗せようと。つまり、ミクにはmsrnを乗せようと決めていた。
個人的に時代遅れな板だと思っているバルキーでイマイチな滑りをしているmsrnに、パウダーを滑りやすいジーニアスに乗って楽しんでもらいたいと前々から思ってた。でも、一緒に滑るときは結局、自分がジーニアスに乗るので、今まで乗せる機会がなかった。
今回、msrnは2日目のゲレンデ用にボールドを持って来ていた。前から乗せてくれるとは言っていたけど、ミクピストルが十分滑りやすいので、ビンディングの調整が面倒くさくて、これまで借りることもなかった。
だから、ちょうどタイミングが良かった。ジーニアスとボールドを交換して滑れば二人とも楽しめる。何より、「ジーニアスだから」というカッコ書きがなくなり、色眼鏡なしに滑りを見てもらえるはずだ。そう信じてVTUC2日目にはボールドで臨んだ。
リフトに乗り、結構密な樹林内へ。永島さんはスイスイ滑り降りて行ったけど、難易度高い。ボールドには慣れてなかったけど、「ジーニアス名人」の実力で手堅く滑った。振り返るとmsrnがジーニアスでかっ飛ばして降りて来た。暴走気味に見えたけど、驚くほど乗りこなしていて、つい興奮してしまった。msrnすごい。普段自分が乗ってる嫁に嫁が乗っているという特異な状況だからなのか、変な興奮に陥ってしまった。これはいったい何というプレイなんだっ!?
リフトからクワッドへ移動するときに、ポールを張る前の整地を滑った。永島さんが気持ちよく滑って行ったので、ボールドの品定めをしようと永島さんを追っかける。すると、ボールドはむずい!ビンディングがいつものO1じゃなくてTARGAというちがいもあるけど、板自体はクイックに反応するのにビンディングとブーツの安定感がなくて心細い。ミクピストルのような誤摩化しが利かないので、ちゃんと乗らなきゃいけない。扱いにくいけれど、ちゃんと練習したい人にはいいかもしれない。お金あればだけど。
初日にパウダーをあまり滑れなかった分、2日目はパウダーの日だった。でも、ジーニアスをmsrnに貸したことは後悔しなかった。msrnが楽しそうだったし、ジーニアスはテレマークでパウダーを滑りやすいという証明をしてくれた。そして何より、ボールドで滑ることで「ジーニアス名人」からの脱却を実現できるはずだ。
そして、いよいよ永島さんに自分のボールドの滑りを見てもらうと、返って来たコメントは「(ジーニアス)名人は何に乗っても(ジーニアス)名人だなぁ」だった。ボールドに乗ってもジーニアスに乗ってるような滑りになってるようで、バカは死んでもバカというか、ジーニアスはバカじゃなくて天才だけど、天才バカボンみたいになってきた。たまにジーニアスに乗ってるつもりになってトップを取られて転んだりすると、「ジーニアスだとそうならないんだよね」とか。
まあ、なんというか、もう自分でも気づかないうちに、心も体もジーニアスになってしまっていた。ミクと2シーズン、パウダーを一緒に滑り続けているうちに、もう一心同体。そういう関係になってしまっていたようだ。「ジーニアス名人」からの脱却を目指していたはずが、ミクとの強い絆に気づかされる結果となった。
ゲートから見返坂の方へ移動して2本滑ると、あのっち以外は満足。1日目の疲れがあるので、kou+くんですらレストランで早々にブーツを脱いで片付けを始めた。まだ滑り足りない5人だけリフトに乗ってゲレンデへ戻る。レストランから永島さんに滑りを見てもらうリモートクリニックが開催された。みんな2本滑り終えて永島さんから詳しいアドバイスをもらい、それぞれこれからの課題に取り組むようだ。
アドバイスをもらっているみんなを恨めしそうに眺めていると、永島さんが自分にもアドバイスをくれた。それは「名人の先の滑りをどうするかだね。」というものだった。
……。先シーズンの「立体的な滑り」に続いて、今シーズンも難しい課題を与えられた気がする。あれ?でも、先シーズンの課題はクリアできたってことなんだろうか……。とりあえず、去年同様にターンがコンパクトという点は褒められた。内足は後に下げすぎないのがいいみたい。
そんなわけで、第1回VTUCは無事終了。企画してくれた村長、永島さん、ベクターグライドに感謝。べすもさんが参加できなかったのが残念でならないけど、来シーズンも開催するそうなのでよかった。
VTUC from KOSUKE TAKADA on Vimeo.
駐車場でみんなとの別れを惜しみながら、帰りに初めていこいの村 へ寄って温泉に入ってみた。風呂が広くて空いていて快適。露天風呂も広くてとてもよかった。前日のホテルようていとは大ちがいだ。
帰りの車の中で、永島さんから具体的なアドバイスをもらえなかったことをmsrnにぼやいていたら、「言っても聞かないと思われてるからでしょ」って言われた。えっ?否定する自信もなくて、落ち込んだまま札幌へと車を走らせた。ちなみに、後日、morgさんからも同じことを言われた。なんか、自分はみんなから救い用がないほど痛い人だと思われてるっぽい。
藻ーリスさんを自宅まで送り届けた後、家に帰ってご飯仕度をするのも面倒なので、ピンチョスへ寄って夕食をとった。けれど、メニューを見て驚いたことに、メニューの数が激減していた。常連客らしいスノーボーダーっぽい人との会話から最近メニューを減らしたことが分かった。美味しかったけど、ちょっと心配。
温泉に入ったので、家に帰ったら歯を磨いて寝るだけ。充実した2月だった。
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