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スキーは雪の下を潜るもの

ASAcamp1日目のツアーが終了して、夜は参加者による懇親会になった。

下山後はみんなでせいわ温泉へ移動して温まる。自分は気づかなかったけど、温泉にはそれっぽい人がいたそうで、この辺りに滑りに来ていたようだ。

風呂から上がってパンツの替えを忘れたことに気づく。仕方ないのでノーパンでタイツを履いて秀岳荘まで戻った。幸い、ワゴンセール1,000円で化繊のパンツが売っていたので、今後のことも考えて買うことにした。

懇親会の前に、泊めてもらう予定の村長の実家へいったん荷物を置きに行った。でかくて温かい家で、また寒い外に出なきゃいけないのがちょっと面倒になる。

車で街へ出て、会場の炭やへ着くと、写真の整理をしている城さんを除くメンバー全員で乾杯。初日のツアーの成功を祝った。

実は去年のVUCの直後に浅川さんが初音ミクのことを調べてくれたと聞いて、とてもうれしかった。当時は秋庭さんも初音ミクを知らなかったけど、痛板のことも受け入れてくれる、そんな浅川さんやベクターグライドが好きだ。日本で一番ユーザーに近い、痛板フレンドリーなスキーメーカーだと思う。中でも自分のオタクに寛容な浅川さんには、去年と同じデザインで申し訳ないと思ったくらいだ。うれしくてつい単に照れ隠しなのではなくてガチだとタナカズさんにカミングアウトしてしまった。

もちろん、この日の滑りをみんなで振り返っていろいろ話した。中でも印象に残ったのは、やはり浅川さんの言葉。先シーズンまでのジーニアスからメイクビーシーに乗り換えた楽しそうな滑りを間近で見ることができた。2本目の緩斜面での滑りについて、浅川さんはスキーとボードとのちがいを強調しながら、「あそこで大回りしちゃダメだ」と話していた。

ごめんなさい。大回りしちゃいました。

だって、1本目の急斜面は小回りで滑ったから、2本目は雪も重いらしくて斜度も緩いからスピード出したくて……

確かに、最後に滑った浅川さんは、昔のパウダーの滑りのようにピョンピョンと跳ねながら滑り降りて来た。その浅川さん曰く、ボードは雪の上を滑るけれど、スキーは雪の下を潜って滑るものだ。ボードにはできない滑りをできるスキーに乗っているのだから、それを活かして楽しむべきだというような話だった。

言っていることは分かるんだけど、自分がパウダーで滑りたい滑りというのがボードというか玉井太郎のスノーサーフィンのような滑りなので、スキーの板自体もそれに向いたものだし、話を聞いてすぐに考えを切り替える気にもならなかった。まあ、浅川さんも哲学や主義、信念を持った人が好きらしいので問題ないだろう。それに、テレマークは1本で滑っている分、アルペンより雪に沈みやすく感じるから、雪の下を潜るというスキーの特徴を引き出しやすい道具なのだとも思う。きっとパウダーで浮くだけではない滑り方について参考になるような気がする。

遅れて城さんも整理を終えたみんなのプリントを持って登場して、会場はさらに盛り上がる。城さんに撮ってもらった写真を見ながらみんなナルシスに浸っている。写真がいいので、全部欲しくなっちゃうけど、そこは厳選に厳選を重ねた上、お金もないのに無理して買ってしまった。

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ASAcamp自体は翌日も開催されるので、あまり遅くなりすぎないくらいで飲み会は終了。自分たちは翌朝、札幌へ帰る予定だったので、浅川さんたちとは炭やで別れた。村長の家へ帰ると布団を敷いてくれていて、朝までぐっすり気持ちよく眠れた。青空が窓から見えたけど、滑りたい気持ちを抑えながら荷物を運んで外へ出ると、冷え込みの厳しさに震え上がった。車も霜で真っ白。下道でのんびり帰って、遅めの朝マックで空腹を満たしてから帰宅した。

ツアーを企画して招待してくれたタナカズさんには心から感謝。浅川さんはもちろん、仲間の滑りにも刺激を受け、フォトセッションにはプロの絵づくりの一端を学んだ。msrnとも一緒に滑ることができたし、The Dayと一言で表現するにはもったいないけれど、ASAcampの1日は最高の1日だった。翌週にVTUCを控えていたけれど、今シーズンはもう滑らなくてもいいと思えるほどすっかり満足してしまった。そんなツアーだった。

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