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はじめてのタケノコ採り

先シーズンにタケノコを滑れなかったからって訳じゃないけど、去る6月のある日、msrnに連れられてタケノコ採りへ初めて行ってみた。

千春沢で滑り収めてしまったので、どうしてもタケノコ採りへ行きたいというmsrnに付き合ってニセコまで出かけることになった。タケノコ採りの師匠の別荘に泊めてもらい、日曜日の早朝に採って、その日のうちに処理して帰るらしい。msrnにはいろんな師匠がいるようだ。

タケノコ採りはハードだと聞いていたので、去年msrnに誘われたときはあっさり断った。まだ山には雪が残っていて滑った方が楽しかったし、食べるのは好きだけど採るのは大変なのでそれほど好きじゃない。採るのが好きな人に採ってもらえば、Win-Winでいいんじゃないかと思ってた。実際、去年はウド採りを断って滑りに行き、帰りに寄って山菜のてんぷらとかをご馳走になった。

ところが、今年はそうもいかない。最初は「採って来てくれればいいよ」と話したけど、一緒に連れて行きたいらしい。「あなたと一緒に行きたい」というより、「家に一人にして置いて行くといじけてウザいから」というのが理由だろうと思ったけど。まあ、普段から食わず嫌いはよくないと言い聞かせている手前、一度もやらずにやりたくないと言うのは格好がつかない。そんなわけで、msrnと一緒にタケノコ採りツアーへ行くことになった。

土曜日の法事の後、途中でタケノコ採り用のつなぎとネットを買ってから、18時にニセコへ到着。師匠家族とそのお友達家族が出迎えてくれた。師匠の別荘の温泉に浸かった後でバーベキューに混ぜてもらい、朝採って来てくれたタケノコや白老牛などを焼いて食べる。

師匠はmsrnの基礎スキー仲間でもあるのでスキーの話になったけど、いろいろ考えて自分はレジャースキーヤーだと答えた。ばんけいで滑っていてテクを持ってると、どうも基礎スキーヤーと勘違いされるようだ。師匠はクラ持ちでBCでも急斜面を直線的に滑って行くタイプらしく、レジャースキーヤーの自分とはスタイルがかなり違った。

obさんの奥さんが、中学生の子どもがLINEで進撃の巨人を見て夜遅くにチャットしているのを嘆いていたが、話題に付いて行けないmsrnにこの瞬間だけは勝ったような気がした。そんな自分が情けなくもあるけど、ニヤ充なんだから仕方ない。

「明日は4時起き」と気合いをアピールしたので、布団を敷いたらちびっこよりも先に一番早く横になった。寝ぼけているときに隣にmsrnが寝たような気がしたけど、夜中に目が覚めたときは空だった。というのも、obさんが強力な鼾を発していて、逃げたようだった。とはいえ、なんとか睡魔が鼾に打ち勝ち二度寝に成功。4時の目覚ましで起きてから、「カッパなんか着て穴開いても知らないよ」って無責任なmsrnにイラッとしながら仕度を整えて師匠の車に乗り込んだ。

駐車場へ着くと、すでに他の車が停まっていて賑わっている。前掛けを借りて準備ができたらすぐに入山。師匠の指示に従って薮に分け入り、採り方を簡単に教わった。欲張って長いまま採ると、どうせ捨てるのに重いだけなので、思い切って掌くらいで採るのがいいらしい。

タケノコ採りがハードだとは噂には聞いていたけど、というかmsrnから聞いていたけど、話以上にハードだった。直径が3cmはあるんじゃないかという笹をかき分けて進むと、バシバシと笹に叩かれて、しかもたまに刺さる。途中から雨が降り出してつなぎはびしょびしょ。埃が立たないのはいいけれど、正気ではいられない。「タケノコ採りって楽しい!」って自己暗示をかけながら、これだけ苦労して少ししか採れなかったら割に合わないと思って意地になって採った。初めての素人にしては結構採った方だと思う。

勝手にどんどん奥へ行ってしまうmsrnに合わせて師匠とobさんと登ったり降りたりしながら2時間ほど薮漕ぎしながらタケノコを採った。びしょ濡れで立ち止まっていたら死にそうなので、疲れも忘れて動き回り、下山すると膝が笑っていた。RINちゃんが夏は薮漕ぎでラッセルのトレーニングをしていると聞いたことがあるが、まさにその通りだった。

別荘へ戻って4人の収穫を桶に移すとすごい量。これを処理するのは大変そうだ。

今日の収穫

温泉に入って朝食を食べている間に師匠がタケノコを茹でてくれたので、皮むきを手伝った。このとき活躍したのが皮むき機。iPS細胞に匹敵する発明だと思った。

茹でる、皮をむく、ビンに詰めるの流れ作業は昼前になんとか終わり、お昼をご馳走になる。msrn以外の奥様たちがちびっこたちと一緒に作ってくれたきりたんぽが美味い。あきたこまち以外で作るときは片栗粉を混ぜるといいらしい。

きりたんぽ

作って持って来たシフォンケーキとイエローキングというメロンをみんなで食べた。チョコじゃなくてブルーベリーだったことに文句を言うちびっこもいたけど、みんなが「ふわふわ」って何度も言ってくれるので、思わず「ふわふわり、ふわふわる♪」と萌えラップを口ずさんでしまいそうになった。

ブルーベリージャムシフォン

食べた後、みんなより一足先に帰る。楽しいっちゃ楽しいけど、大変なので1年に1回でいいなと思った。とはいえ、師匠一家にはすっかりお世話になってしまった。

札幌に帰ってから、炭火ではないけど実家でママンと一緒に3人で焼いて食べた。採り立てはやっぱり美味い。このときばかりは苦労した甲斐があったと思った。

さて、後日談。2日後、腕が痒いので、日焼け止めが洗ってもちゃんと落ちてないのかと思いながら掻いていたら、トイレへ入ってズボンを下ろしてから焦った。太ももに湿疹が出て赤くなっている。腕にも湿疹ができて、太もももかなり痒くなった。msrnも痒いらしく、どうやら2人して漆にかぶれたらしい。実は、薮の中に漆がたくさん生えていたそうだ。タケノコ採りに夢中だった自分はまったく気づかなかったけれど、msrnは毎年漆にかぶれているらしく、「そんなことにも気づかなかったの?」って態度で愕然としてしまった。「リアルでツンデレはやっぱりねーわ」と、このとき強く思った。

瞼も腫れて痒くなり、だんだんちんぽまで痒い気がしてきた。翌朝、慌てて2人で皮膚科を受診。夫婦だからと一緒に診察室に入り、女医さんだったのでさすがにちんぽは診察してもらわなかったけど、ステロイドの軟膏と飲み薬を出してもらって対応することになった。

薬で早く治るかと思ったら、全然そんなことはない。ちょうど夏が始まり気温が高くなって来て痒みも増すし、保冷剤なしでは生活できなかった。1週間経っても、2週間経っても一番ひどい太ももはなかなか痒みが引かない。ちんぽが何ともなかったのは幸いだけど、先に治ったmsrnが恨めしく思われて、「夜寝ている間にmsrnが自分の太ももを掻いているんじゃないか」と疑心暗鬼に囚われる数週間だった。msrnがピカチュウ離婚とか言っていたけど、タケノコ離婚も無きにしも非ずだなぁと思うほどだ。まあ、罪悪感からなのか優しくしてくれたのはありがたかったけど。

というわけで、今回のタケノコは体を張って採ったものなので、運よく入手した人たちは、こんな裏話があったということを噛み締めながらよく味わって食べてくださいね。

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コメント

竹の子採りを去年から始めた者です。検索しててこちら来ました。
初めてで、漆ですか!私の友人も注意してくれてません(><;
その友人から勧められ、同じ皮むき機を購入してますw
msm先輩の音声で「山菜の業者が作ってるんじゃ?」とありましたが、
違うようです。全く山菜と関係ない会社らしいとか。
そこの社員が大の山菜好きで自分で作ったが、アルバイトとして売るわけにはいかず、会社の物として売っているとか。余談でした;

投稿: 初めましてです | 2014年6月12日 (木) 21時41分

>初めましてですさん
漆かぶれで苦しめられましたが、今年もまたタケノコ採りに行く予定です。
趣味で作った機械とは知りませんでした。
すごいですね!
採る量が量だけにこれなしには考えられません。
自分がお世話になるのはこの時だけなんですが、ありがたいです。

投稿: H本 | 2014年6月18日 (水) 13時03分

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