« 一時帰国歓迎会 | トップページ | 天塩岳キャンプ場 »

13/7/14 天塩岳

今シーズン初めての夏山は、夏の花の最盛期に人気のない山へ。

山でテン泊したいというmsrnの希望に応えるべく予定を合わせていたけれど、タケノコ採りで漆にかぶれたのがなかなか治らなくて、直前まで行くのはあきらめていた。けれど、1ヵ月以上前から決めていたのに、漆ごときであきらめては後悔するんじゃないかと、思い切って出かけた。

天塩岳に行くことにしたのは、十勝・大雪は人が多そうで嫌だし、今シーズン初めての夏山であまりハードな場所には行けないだろうということで、行動時間も短く、日帰りできる山に決めた。msrnも登ったことがないので、ちょうど良かった。

朝6時に自宅を出発して、札幌ICから高速道路に乗る。野幌PAで朝食と行動食を買ったら、後はまっすぐ登山口へ。空は曇っていて、予想より天気が悪い。

愛別ICで高速道路を降りたら、そのまま町を抜ける。下山後に入ろうと思っていた協和温泉から登山口まではかなり遠い。この往復はかなり無駄のような気がして来た。舗装から砂利に変わってからも林道をかなり進む。新道の登山口を通りすぎてしばらくしてヒュッテのある駐車場へ到着。車が結構停まっていたけど、すでに人気はない。

今シーズン初の夏山登山だったので、装備が思い出せないまま、久しぶりにデジイチをぶら下げて9時前に登り始めた。熊鈴を付けてないのを途中で思い出したけど、最近付けてないし、msrnが嫌がるのでそのまま歩いた。

登山口から続く白樺の道がきれいだ。道も広くて歩きやすい。ちょっと虫が多いけど、立ち止まらず歩けばそれほど気にならない。

Untitled

今回は花の先生がいるので、名前を教えてもらって写真を撮りながら登った。すでにかなり花の名前を忘れたたし、しばらく写真も撮ってなかったので、花の写真を撮ることで夏山へのモチベーションの回復を図ってみた。

サンカヨウの花がしっとりと上品で和な感じ。

Untitled

しばらくは沢沿いのなだらかな道を歩き、日も当たらないので天気の割には涼しかった。ところが、沢から登り始めて、いよいよ急登に差し掛かると、風もなくなり暑くなる。msrnは急登が苦手なので少し休憩をとる。

急登を再開してから少し歩いたとき、msrnがサングラスを落としたことに気づく。戻るのを嫌がっていたけど、ピストンじゃなく周回コースなので戻らなければ回収不可能。もったいないので休憩した場所まで取りに戻った。無事に見つけてホッとする。

尾根に出るまでの急登がなかなか萎えた。とにかく単調に登る。展望もないので景色も楽しめない。花も少ないし、適当に話しながらただただ登った。振り返ると天塩岳の方には雪が残っている。涼しそう。

Untitled

Untitled

msrnが名前を思い出せなくて珍しく聞かれたので、たまたま覚えていた名前をあたかも「何でも知っている」かの如く教えてやった。

Untitled

急登の最後はハイマツを抜けてガレ場を登る。前天塩岳には初めて来たけど、こっちもピーク周辺は岩だらけだった。風が吹き抜けて涼しくなり、足元に注意しながら歩いていると、コマクサが咲いているのに気づいた。

ここまで高山植物らしい花に出会ってなかったので、msrnと二人で喜んでずいぶん長い間写真を撮った。初めて見た白いコマクサもあって、その喜び様といったら、いったんピークに着いたのにiPhoneでアップ用に撮り忘れて撮りに戻ったほどだった。これを見れただけで満足だった。

Untitled

Untitled

Untitled

前天塩岳のピークまで誰一人とも会わず、ピークも貸し切り。BCのパウダー貸し切りもいいけど、夏山の貸し切りも悪くない。花の季節にわざわざ人気のなさそうなマイナーな山を選んで正解だった。msrnも気分がいいようで、記念撮影にも珍しく応じてくれた。

Untitled

ピークから天塩岳へ向けて下っていると、初めて人とすれちがった。天塩岳で2時間ほどアマチュア無線をやってたらしい。

前天塩岳から天塩岳までは思ったより遠かった。稜線といっても薮が濃いので風も通らない。相変わらず花が少なくて物足りない。

Untitled

Untitled

ようやく天塩岳のピークに13時くらいに到着。北大雪や表大雪の山並みを見ながらまた二人っきりで休憩。向こうはきっと人で溢れているのだろう。

Untitled

ただ、ここからが辛かった。前天塩岳からコルまでの下りで予想はしていたけど、案の定、膝が痛くなり始めた。雲行きも怪しくなって来て急いで下山したいところだけど、歯を食いしばって痛みを堪えながら下山した。だんだん写真どころではなくなっていった。

Untitled

後を歩くmsrnにペースを合わせてもらってなんとか登山口まで戻ると16時だった。遅すぎた。

ちょうどヒュッテに泊まりに来たおじさんと出会ってmsrnが話していると、実は前天塩岳のコマクサは誰かが勝手に植えたもので、自生していたものではないそうだ。痛くて苦しい思いをしたけれど、あのコマクサを見れただけ良かったと思っていたのに、谷底へ突き落とされる思いだった。知りたくなかったと思ったけど、知らないよりはいいだろう。ぬか喜びさせられたことが悔しくてならない。こんなに後味が悪い登山は初めてだ。

他の写真とか

ちなみに、天塩岳のコマクサについて調べてみた。実は移入種として除去されているらしい。盗掘もけしからんとは思うけど、移植も同じくらいけしからん。タカネバラの群生も移植なんじゃないかと疑ってしまう。

| |

« 一時帰国歓迎会 | トップページ | 天塩岳キャンプ場 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 一時帰国歓迎会 | トップページ | 天塩岳キャンプ場 »