Vector Glide Butter Knife 185
そして、GLIDE ON GROOVEで最後に試乗したテレマークの板は、なんとButter Knife。
「さすがジニアス名人、敢えてグルーミングバーンでバターナイフ」なんて言われながら、まさに敢えて乗ってみた。このパウダー専用板をw
Butter Knifeには今はMetalも用意されているけど、試乗したのはもちろん通常のモデル。数年前のムービーでは秋庭さんも整地で滑ってるくらいなので、まったくダメではないはず。
大回りも。
小回りも。
で、実際に滑ってみると、テレマークでも思ったより普通に滑れる。太いのはGenius同様、テレマークでは辛いけれど、意外なことにMake BCよりは滑りやすかった。
接雪長が短いので、角付けしたときの安定感は低い。その分回しやすさがあるので、テレマークとの相性は意外と悪くないのかも。テールロッカーも心配したほど悪さをしていなくて、整地ではすっぽ抜ける感じはない。とはいえ、Geniusも十分回しやすいし、普通に整地を滑るなら接雪長がより長いGeniusの方が楽に乗れると思う。
では、GeniusではなくButter Knifeを選ぶとすれば、やっぱりパウダーでのスタイルだろうか。こればかりはパウダーで滑ってないので比べようがないけど、Vector Glideに河野健児が加わったので、フリースタイルの強化、Butter Knifeの改良なんてことになるのだろうかと勝手に想像している。
彼は野沢温泉出身らしく、ebis filmsのPersonaの野沢温泉のパートで登場していた。
Butter Knifeは登場したときこそ、Vector Glide初のスーパーファットということで注目されたけれど、元からの信者たちの多くが求める直線的な滑りとは相性が悪かったようで、その後に出たGeniusに地位を奪われた感があった。その直後に佐々木大輔がVector Glideに加入してButter Knifeの開発に関わるようになると、初代Butter Knifeはフラットベントに変更された。よりグライド感を強くしてGeniusとの差別化も図ったのだろうけど、Geniusと比べてユーザー数の伸びが圧倒的に少ないように感じる。
そもそもがVector Glideが目指す滑りの主流とははずれた存在であったせいか、2シーズン前からはButter KnifeにMetalも登場して、走破性を高めたモデルもカタログに並んでいる。秋庭さんも薦めていたので、こちらの方が本来のVector Glideの滑りを意識した板のように思う。
結果的に、ノーマルのButter Knifeが中途半端な立ち位置になってしまっているので、今後どうなるのかは興味がわくところだ。Vector Glideにおけるフリースタイルのパウダーモデルとしての地位を確立することになるのか。Gentemstickはスノーボードしか作っていないので、TTのようなスキーがVector Glideから登場してくれたら面白いなぁ、なんてことも考えてしまう。
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