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Vector Glide Make ST 180

続いてGLIDE ON GROOVEで試乗したのはアルペン、よさげなMAKE ST。

Makeシリーズはもともとはフリースタイルのラインだった。スロープスタイルやハーフパイプを想定したMakeをはじめ、その幅を広くしたMake WT、逆に細くしたMake NTが存在したけれど、今はMakeだけが残り、Make BCとMake STに置き換えられている。

Make BCがMakeより太くセンターも100mmになって、よりBCを意識したモデルであるのに対して、Make STは以前のMake WTと同じスリーサイズで、一見、WTの名前を変えただけのように思えてしまうほどだ。でも、両者の解説を読むと、中身はかなり違いそうだ。

まずは、Make WTから。

質実剛健なフリースタイルスキー
フリースタイルカテゴリーを代表するミッドファットモデル。スロープスタイルでのパ フォーマンスと他を圧倒する耐久性は、レールやボックスといった人口アイテムでの使用を想定し、ソール、エッジ、サイドウォールに、ノーマル比1.5倍の厚みを持つ強化マテリアルを採用しています。また、芯材にはSLC=スーパーライトコアを採用し軽量化を図り、耐久性とコントロール性能の両方を高い次元でバランスしています。パークアイテムに限らず、フリーランにおいても、ヴェクターグライドならではのターン性能を楽しむことができます。

ガチの飛び板だと分かる。ゲレンデでもBCでもMiku Pistolのように雑に使える安心感を考えると、結構魅力的だ。

フリースタイルを超えたオールラウンダー
ノーズロッカー、スーパーライトコア採用のオールマウンテンのスタンダード。125 / 90 / 115というスリーサイズ、柔らかめにセッティングしたフレックスバランスは、ゲレンデのフリーランからパウダーまで1台のスキーで誰もが楽しめるオールマイティなモデルです。 上級者から初めてパウダーを滑るエントリーユーザーまで、サイズを選ぶことで幅広く対応する懐の深さが魅力です。

一方のSTは、もう飛び板ではなくなってしまったようだ。パークは想定せず、緩く滑るには良さそうだけど。サイズ的にはShiftとCordovaの間ではあるけれど、おそらくShiftと同じ程度の柔らかさだろうと想像する。

Make STは、Make BCとちがって周りで乗っている人をほとんど見ないのだけど、滑ってるところを見る限りは調子が良さそうだ。Make BCで手こずってる人がMake STに乗り換えたとたんに楽しそうに滑ってるのを見たら、解説通りの扱いやすい板なのだと思う。そんなわけで、これも本当はテレマークで乗ってみたかったけど、試乗板はアルペンしかないので、仕方なくアルペンブーツに履き替えて試乗してみた。

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滑ってみると、Vector Glideらしい張りを感じるけれど、いまいち特徴がない。もう少し柔らかい板を想像していたけれど、柔らかいのはトップのロッカー部分で、接雪面はしっかりしている。そのおかげで安定感はあるので、アルペンならかなり高速でガンガン攻めても不安を感じない。

ただ、これをテレマークで乗ったときのことを考えると、もしかしたらOmny Telemarkのように硬くて扱いにくいかもしれない。Make BCのようにはロッカーがきつくないので、おそらく角付けはしやすいけれど、自分との相性はあまりよくない可能性がある。こればかりは実際に乗ってみなければわからないけど。

このサイズ、コンセプトの板が他のメーカーからもたくさん出ていることも、Make STを目立たなくさせている理由の一つだろう。張りが強めのしっかりとした飛び板を探せば、似たような板が見つかりそうだ。まして、もう少し柔らかい板が欲しいとなれば尚更だ。

Geniusのような板で、もう少し幅が狭くてオールラウンドに滑れる板が欲しいと前々から考えていた。村長がその架空のモデルを「GENIUS NARROW」と呼んでいたけれど、旋回性と角付けしたときの安定感を両立したまま軽く細くしたモデルの登場を夢見る。

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