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17/3/25 余市岳

今シーズン初めての余市岳でめでたく当たりを引くことができた。

今週末はあやちゃんが滑れないし、森ガールちゃんもまさかの骨折負傷中で滑れないので、msrnと2人なので行き先に悩む。一人でラッセルするならアプローチが長いところや帰りに登り返すような斜面には行きたくない。せっかくラストパウダーのチャンスなので、ジニアス(スノボ)の滑り納めもしたい。そうなると、必然的に札幌近郊で入山者が多い山域に限られる。メンバーを探しても見つからないので、無難にキロロへ向かうことにした。

朝起きてから悩んだ末にスノボは止めて、最悪ゲレンデの可能性も考えてテレからアルペンにビンディングを載せ替えた。ラッセルと悪雪への対応を考えると、他に選択肢はなかった。6:30に出発して、コンビニで行動食と朝食を買い、パンを頬張りながらキロロを目指す。大雪とはいえ、気温が高いので道路はべちゃべちゃだ。朝里まではワイパーが止まることはなかった。

8時すぎにキロロの駐車場へ着くと、余市岳は案の定、重たい雲の中。昼から晴れる予報をどこまで信じたらいいものか。車で再び悩んだ末に、長峰裏か1107へ行くことに決めてザックを背負ってマウンテンクラブへ向かった。

マウンテンクラブで登山計画書を書いていると、さすがキロロだけあって、続々とパウダージャンキーたちがやって来る。Rのパーティーは余市岳へ行くと聞いた。予報を信じているようだ。ちえさんたちは近場へ行くらしいので、余市岳で後悔するよりも、そっちへ混ざった方がいいか、最後の最後でまた悩んだ。

ただ、なんといっても余市岳のパウダーを滑れる最後のチャンスだ。混雑を避けているうちに、これまでチャンスを逃してきた。行くならこの日しかないだろう。ビデオカメラも持ってきているので、msrn1人撮るよりは、たくさん撮影チャンスがある方が楽しい。Rに付いていくことにして、余市岳の登山計画書をmsrnと2人にして提出した。

ゴンドラで登っていくと、うっすらと青空が見えなくもない。雲は薄くなってきているようだ。山頂駅へ着くと、まずは1本、余市第2を落とすことになる。1時間券を切っているので、その方が得な気がする。マウンテンクラブで登山計画書を出した都合で出遅れて、コースはギタギタだったけれど、ちょっと脇の樹林へ入るとまだノートラックは残っていた。アルペンなので多少強引に滑っても気にならないけど、木にはぶつからないように滑り降りた。この雪なら余市岳も期待できそうだ。

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先行者のトレースを借りてほとんど真っ白な飛行場を進む。久しぶりに一緒に滑ることになったRと会話が弾んだ。今シーズンからスプリットにして、長いアプローチの山域へも行けるようになり、スキーヤーとも一緒に山行しやすくなったそうだ。自分はといえば、スノーシューでのハイクを敬遠して、今シーズンはほとんどスキーでしか山へ行っていない。シューで行ってmsrnに散々貶されるのはもうたくさんだw 来シーズンこそスプリットにしたい。

そんなことを考えながら歩いていると、ときおり青空がのぞいてテンションが上がる。でも、あまり期待しすぎないように心を鎮める。これまで何度も淡い期待を裏切ってきた余市岳だ。

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コルへ着くとさすがに強い北風に叩かれる。予報では昼から風も弱まるはずだが、まだまだそんな気配はない。ピークは未だ雲の中だ。バラクラバを被って急登に備える。クランポンがないので、いつものように新雪でグリップする場所を選びながら登る。ここ数年は余市岳へスキーで来ていなかったので、久しぶりのハイクアップに案外手こずった。マーカーのバロンはブラックダイヤモンドのO1に比べると、ツアーモードでの剛性が低いようでイマイチ登りづらい。重量も負担になって、かなり身体に堪えた。

先行パーティー5、6人が山頂手前のボウル上部に陣取ってドロップのタイミングをうかがっているので、こちらはもう少し手前の雪庇の切れ目からドロップすることにした。雪庇の陰に入ると風が当たらずに気温も高いので天国のように穏やかだ。日差しが届けば言うことはないのだけど、残念ながら、まだ雲は去ってくれない。暗くて斜面が見えないので待っていたけれど、Rは果敢に突っ込んでいった。何人か続いてシュプールが入ったので、ギリギリ視界がなくなる前、最後に自分もドロップ。雪は予想どおり重くパック気味だったけれど、大きく浅めのターンでつないでそこそこ気持ちよく滑り降りることができた。登り返しの準備をしていると、無情にも日差しが出て来るのは余市岳ではいつものことだ。

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リーダーだからなのかシューでラッセルを始めたR。大雪が飛ばされて来ているので、もう4月間近にもかかわらず、スキーを脱いだら腰まで埋まる積雪だ。苦労しているようなのでさっさとラッセルを交代して肩を目指してハイクする。シューを止めてスキーにした手前、ラッセルをがんばってはみたものの、結構、最初の急登で疲れていてスピードが維持できない。途中、ちょっとDaveさんに交代してもらって休んでから、なんとか稜線まで上がることができた。弱いなぁ。

再び急登していると、いつまで経ってもmsrnが顔を出さない。稜線で待っているRが最後には下へ降りて、msrnを助けに行ってくれたようだ。どうやら滑落したらしい。右肩を怪我したまま山へ来ているので、みんなに迷惑をかけてしまって申し訳ない。一応、リーダーとしてmsrnのフォローをしておくべきだった。基本的に山では自分のことは自分でなんとかするものだと思っているけど。

2本めはいよいよ青空でのライド。msrnの様子を見ていて登りで遅れたけど、撮影したかったので、急いで3番めにドロップ。できるだけスキーヤーズレフトの端から落としたけれど、これまでで一番大きいと思うくらいの大回りで中間まで来たら、なんだか勿体ない気がして来て、ちょっと踏み込んでみると板が食い込み転倒しそうになる。体勢をもちなおしたので、あとは無難にターンしてボトムへ到着。やっぱりスピード出すよりもターンした方が気持ちいい気がした。

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みんな満足したのでのんびり休憩。完全に雲がとれて、ポカポカとすっかり春の陽気になった。これで雪も一気に腐るので、絶妙なタイミングだっただろう。来て良かった。

一応、最後に北面を帰るつもりで登り返したけれど、遠めにも斜面は大きく波打っているのがわかる。登り返して滑る価値を見出せなかったので、大人しく飛行場側に登り返してお帰りコースへ向かうことになった。

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お帰りコースは雪もよくてメローで案外気持ちいい。ただ、ゴンドラからのラインと合流してからは、アルペンで来てよかったと確信する難易度の高いトラバースが続いていた。スノボのメンバーは軒並みまくられて苦労している。脇の沢には深い穴がぽっかりと開いているし、油断して落ちようものなら大事になりそうだ。

無事にコースへ復帰したけれど、シーズン券のみんなや25時間券がまだたくさん残っているmsrnとは1人別れてリフトには乗らずに迂回コースからマウンテンセンターへ戻った。途中、調子に乗ってキッカーへ入ったら、スピードオーバーでまくられて飛びすぎ、ランディングで背中を強打したけれど、ザックのおかげでさほどダメージを受けずに済んだ。今シーズンは怪我が多いので、もう少し大人しくしよう。

マウンテンクラブにはmsrnたちよりも早く着いたようだ。みんなが戻ってから下山確認を済ませると、1107方面で雪崩事故があったことを聞いた。左腕を釣っている外人もいる。たまたま余市岳へ行ったから遭遇せずに済んだけれど、一つまちがえば自分が巻き込まれていたので、山は油断できないと思った。

帰る前に25時間券の残り時間を確認すると、残り4時間だと思っていたのがなぜか9時間も残っていることが判明。まさに嬉しい誤算。25時間券をチャージする前に6時間券を購入しているので、もしかしたらそれらが合算されて30時間券に進化していたのかもしれない。とりあえず、ラッキー!

帰りはみんなで小樽へ行って、好で中華を食べた。みんなに釣られてノンアルコールビールを飲んで美味かったのだけど、値段が高くて後からびっくり。でも、麻婆豆腐セットがすごく美味い。辛くて、特に、山椒が聞いていて舌が痺れるほどなのだけど、パフォーマンスとは聞いたけど、目の前の鍋でグツグツしているのは迫力がある。卵スープも杏仁豆腐も美味かったので、また食べに来たくなった。

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食べ終わって駐車場で解散。すっかり満足した1日になった。翌日は休養日にしたので、撮った動画を編集しながら一人ビールで締めくくった。

チケット残り9時間!!

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