19/3/24 羊蹄山
VTUCの2日目は羊蹄山へ。
目覚ましはかけていなかったけど、6時すぎには目が覚めた。iPhoneで天気予報を見たりして30分くらいベッドでだらだらしているうちに、他のみんなも起き始めたようで気配が伝わってくる。msrnも起きたので荷物を片付けて早く出発できるように車に積み込んでしまおうと玄関の方へ荷物を持って降りていくと、窓から見える外の景色に思わず声が出てしまった。車が10cm以上の新雪に埋まっている。外へ出てみると、15cmくらいは積もっていた。
7時半にはテーブルに朝食が用意されていて、席に着いてコーヒーをいただく。トースターでパンを焼いていたつもりが、実は電源コードが刺さっていなかったようで、5分経ってもパンは当然冷たいまま。早く食べたい人は皿からハムや野菜をパンに乗せてサンドイッチにして食べた。自分は2枚に挟んで食べたので、結局トーストは食べ損ねる。欲張るのはよくない。
食事が済んだら各自準備をして8:40にはハイクローツを出発。予定通り羊蹄山を墓地から登るので、カズさんたちとの別れを惜しみつつ墓地へ直行した。道路が滑るのでちょっと怖い。
墓地へ着くと意外にも先行者は少なく、車は2台しか停まっていなかった。板にシールを張っていると、行動食を買いにコンビニへ寄った人たちも着いて、それぞれ支度をする。雪が降っているので積雪には期待できるけれど、視界はあまりよくなさそう。風も少し強い。
9:40にハイクアップ開始。伐採跡が吹きさらしで吹雪に叩かれる。まるで真冬のようだ。そろそろ伐採跡が終わる頃、SJさんにトラブル。慣れないテレマークで前日がんばったせいか、脚の付け根の筋が痛いらしい。少し様子を見て登ってみたものの、残念ながら一人先に下山することになってしまった。
先行者のトレースを辿っていると、以前墓地から登ったときと同じようにまっすぐにデルタへ向かっている。今シーズンはすでに2回デルタを滑っているので、せっかく墓地から登るなら久しぶりに尾根上を滑りたかったし、人数も多いので先行者のトレースを気にしないで滑りたかった。大島ガイドに提案すると嬉しいことにすぐに方向を変えて神社の沢の手前を登ってくれた。
ほんの数分間、青空から日差しが降り注いで雪が腐るのが心配だったけれど、まもなく厚い雲とともに吹雪が戻ってきて杞憂に終わる。このあとずっと日差しが帰ってくることはなかった。
メンバーがメンバーなのでハイクアップも12時をすぎて1,000mちょっとで終了。いつもより300mは少ないので物足りない気はするけど、VTUCはこんなもんだろう。滑りはそこそこにして、せっかく16人という大所帯なので、撮影を楽しむことにした。
西風が強くてスキーヤーズライトから雪煙が吹き飛んでいく。自分は先に右端を150mくらい落としてカメラを構えた。合図を送ると順に滑り降りてくるのだけど、10人も滑らないうちに手がかじかんできた。ズームの操作をする余裕もないので、もう画角固定でフレームに捉えるだけ。自分から離れると撮りやすいけど間を立木がすり抜けるので気になるし、自分の方へ近づいて来られるとフレームに捉えるのが苦しくて見切れてしまった。指が冷たくて辛いのでカメラを持ち替えている間に見失ってしまったり、人が多いなりの冬山での撮影の難しさを実感した。
自分が滑った印象としては、幸い、前日の北斜面ほどは下地が凸凹していないので、底付きしても比較的マシ。ただ、できるだけ底付きしないように浅いターンで滑ろうとしたけど、気持ちよくてターン後半を引っ張りすぎると下地に当たってしまうので、さすがにハイシーズンのようには気持ちよく飛ばすことはできなかった。やっぱり1月の羊蹄山がシーズンベストだったなぁ。
そこから尾根のお帰りはなかなかテクニカル。下地が硬いので、起伏でうっかりはね上げられたりすると立木に衝突する危険があるので注意が必要だ。車まで戻る間には太ももがパンパンになってしまった。まるでコブを滑ったあとのよう。久しぶりにコブが滑りたくはなったけど。
記念撮影を済ませたら、ルスツの道の駅でみんなで昼食をとる。飛行機で帰る本州組の時間の都合で温泉はなし。でも、初めてルスツのピザを食べれたし、Mサイズは2人で食べてもボリュームは十分すぎるほど。
ここで解散してみんなと別れ、msrnと二人留寿都温泉へ温まりに行った。人数が多くて待ち時間が長かったし、ハイクで汗をかいたせいか、結構体が冷えていた。
久しぶりに来た留寿都温泉は地元の人で賑わっていて、ちょうど駐車場も混んでいてギリギリ停めれた。お湯はぬる目だけど、ゆっくり入って体が温まるとホッとする。やっぱり山の後は温泉だなぁ。
曇っているので気温はそれほど上がらず路面は乾いていないので、中山峠はなかなか滑りやすくて危なかった。安全運転でゆっくり走っていたからよかったものの、少し前を走っていた車は右カーブを曲がりきれなかったようで、突っ込んだ跡があると思っていたら、すぐ先の駐車スペースにフロントが潰れた状態でたどり着いたところだった。先シーズン張碓で同じように滑っているので気の毒なことだと思う。帰宅するとホッとした。
7年続けて参加させてもらっているVTUC。Geniusしか持ってないのでコンディションに関わらずほとんどGeniusに乗っていた。たまにmsrnからBoldやMake BCを借りたり、先シーズンは久しぶりにMake STを買ったので、Genius以外で参加することもあったけど、「Geniusだったら」と後悔するよりは、Geniusで苦労した方が楽しい。でも、この3年くらいは大島ガイドも参加するようになったので、Geniusは彼とmsrnに任せればいい。
今シーズンのニセコVTUCでは板もVector Glide以外での参加が認められた。Vector Glideにはライダーが増えたり、VRCというシステムも作られたり、ずいぶん様子が変わってきた。より多くのベクター信者、いや、ベクターユーザーがテレマークへの関心を深めてもらうためにも、VTUCには参加者の入れ替わりが必要だと前から感じていたので、今シーズンは参加しないつもりでいた。八幡平に加えてわざわざニセコでも開催してくれたので参加したけれど、今度こそ「卒業」しようと思う。そんな気持ちも込めてVector Glideのロゴマーク(よく見るとBlack Diamondだけどw)を入れたクッキーもまた焼いた。これからしばらくは距離を置いてVector Glideの滑りを純粋に楽しもうと思う。そんな自分にとっての信者「卒業式」となった7年目のVTUCが終わった。
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