未開の地 キルギス
先日パタゴニアへ行ったときに勧められて予約していたので、久しぶりにスピーカーシリーズを聴きに行ってきた。
パタゴニアには開演の19時直前に着いたので、慌ててチャリのカギを締めてから中へ入るともう席は結構埋まっていた。ソフトドリンクのサービスがあったので、甘夏のジュースをいただいてから前の方の席に着く。
ほどなくスタートして演者の紹介があった。実は加藤直之さんのことはよく知らない。北大雪でキャットツアーをしている人のことは山スキーヤーともめた話などで聞いてはいたけど。
今回は特に先入観も何もなしに話を聴いていた。キルギスの地理的なこともよく分からなかったので、話を聴いてようやくイメージできた。中国の西にある平均の標高が3,000m以上という山岳国家なのだそうだ。7,000m級の高山が点在するらしい。高所登山をしないし興味もあまりないのでまったくと言っていいほど知らなかった。
キルギス人は日本人そっくりの顔立ち。肉を好きな人はキルギスに残り、魚を好きな人は日本へ行ったという神話があるとかないとか。写真に出てきたキルギスの幼女がすごくかわいかった。
まぁ、でも、基本的に滑って楽しそうには感じなかった。持って行った特注の板も“氷河仕様”のかなりフレックスが硬いものらしい。北海道のパウダーを滑るにはこんな硬い板ではもったいないと話していた。ブーツもスノボブーツではなく登攀用に登山靴。バインも登山靴に合わせてハイバックをカスタマイズしているとか。当たり前かもしれないけど、かなり特殊なセッティングのようだ。
1時間の講演を最後まで聴いてはみたけど、どうも自分のテンションは上がらない。以前とはちがい、プロライダーが海外のどこかを滑ったという話題に興味がなくなってしまったように感じる。Ride the Earthしかり、佐々木大輔のデナリしかり。去年はお誘いがあってデナリに関わる講演は聴きに行ったけど、雑誌を読んでもピンとこない。すっかり変わってしまった。
イベントの最後にProtect Our Winters(POW)の紹介があった。ジェレミー・ジョーンズが立ち上げたものらしい。
署名に協力を求められたので、イベントの後で一応署名しておいた。
でも、温暖化防止を訴えるのなら、日本人が海外へ滑りに行くのはどうかと思う。化石燃料の消費が激しいジェット機の使用を控える方がいいと聞く。そもそもできるだけ移動にエネルギーを使わないことが温暖化防止には有効なはずだ。滑りはできるだけローカルに楽しむ。
たまたま今回、わざわざキルギスまで行って滑るということとPOWの趣旨との間に矛盾を感じることになってしまったのが残念だ。自分としては、「Think globally, ski locally」を目指したい。
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