20/7/19 朝里天狗岳
いつも登山口の前を通り過ぎていて気になっていた朝里天狗岳へ登ってみた。
msrnの登山靴が壊れて買い替えたので、履き慣らすためにお手軽な山へ登ろうと近場の山を探した。銭函天狗山のようにお手軽な山はないだろうか。思い出したのは、札幌国際スキー場へ行くときに何度も登山口を目にしていた朝里天狗岳だった。
ネットを調べると予想通りお手軽そう。新しい靴の具合を見ながら履き慣らすにはちょうど良さそうだ。
天気予報では気温が上がりそうなので、涼しいうちに下山しようと思い、4時半に起きて朝食を済ませてから、6時すぎに自宅を出発した。それでも意外と道路が混んでいて、7時すぎに駐車スペースに到着した。
着いたときには先行者の車は1台だけで、ちょうどトレイルランナー3人が準備をしているところだった。彼らに少し遅れて7:15にスタート。
駐車スペースからは道路の脇を少し歩いて降りなければいけない。標高を損した気分のところで、登山口からいきなりなかなかの急登が続く。
高圧線の下を歩いているので、ずっとまっすぐな道だ。道端にはツタウルシが密生していて鳥肌が立つ。滑って転んで手をついたりしようものなら大変だ。
沢を越えて3本目の鉄塔を通り過ぎたら、小さく目立たない標識が現れる。
左に曲がると朝里天狗岳の山頂で、うっかりそのまま進むと延々と高圧線の下を進むことになるのだろう。地図を見ると、札幌の西野変電所へ続いているっぽい。
道を折れてから、いったん下って沢を越えてからどんどん登っていく。途中、降りてくるトレイルランナーたちとすれ違った。さすがに速い。
ツルアリドオシ
イチヤクソウ
草木が鬱蒼としていてどれだけ登ったのかもよく分からない。急に明るくなって視界が開けて岩の上に出る。山頂間近だった。札幌国際スキー場からの時報も聞こえてくる。8時だった。
山頂からは海側が見えない。見晴台の方へ歩いていくと、海が見えるようになるはずだ。
見晴台までは意外と遠い。200mくらい再び林の中を歩いて行くと、ようやく林から抜け出て海が見えてくる。小樽の街並みや、朝里ダムのダム湖も見下ろせる。なかなかいい景色。ここで少し休憩をとっていると、アオバトの鳴き声も聞こえてきた。
ハナヒリノキ
15分くらい休んでから下山開始。登山口までいくらも残っていない辺りで親子とすれ違う。お手軽なので、子ども連れの登山にも向いているのかもしれない。
駐車スペースまで戻ると、自分たちの車の他に3台も停まっていた。これから出発しようとしていた若い男女のグループはハイキングっぽい出で立ち。そんな真新しいスニーカーを汚してしまっていいのか?
ともかく、片道1時間程度で、銭函天狗山と同じくらいお手軽な登山だった。msrnの靴の調子もいいようで安心。
以前は虫が嫌で高山の森林限界より上ばかり目指して登っていたけど、今は低山の方が楽しくなった。高山はオーバーユースで登山道周りが荒廃していて胸が痛む。過酷な環境でなんとか生き残っている高山植物にとっては、人間が踏み荒らし、雨水が地表を削り取ることは大きな痛手となる。
一方、低山では植物の生命力は凄まじい。地元の山岳会などで登山道の周りの草木を刈ってくれなければ、1年で道はなくなってしまうかもしれない。生えている植物の種類も豊富だ。山に満ち溢れる生命力を感じる方が、いつのまにか楽しく感じられるようになった。年をとったということだろうか。
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