ユンボをレンタルして抜根
2017年の伐倒から長年の懸案だった抜根をユンボをレンタルしてきてついに片付けた。
立木の伐倒は頼んでやってもらったけど、抜根まではお願いしなかったので、切株が30本以上残っていた。放っておけば腐ってしまうとは思っていたけど、3年経った今年も意外とまだ元気。切株の周りから新芽も出てくるので、さすがに抜根が必要だと感じてきた。
抜根は本数が本数なので、まともに業者に依頼すると100万円以上はかかりそうだ。
当然、できるだけ安く済ませたいので、知人に相談したり、いろいろ調べて、思い切って自分でユンボを借りて抜根してみることにした。
念の為、まずはコマツ教習所で特別教育を受けて、3t未満のユンボを運転できる資格をとっておいた。自分の敷地内であれば資格は必要ないのだけど、ユンボをレンタルするのに資格が必要なところもあるようだし、本番前に一度は乗っておきたかった。
特別教育は2日間で、初日は座学、2日目に実技で、ユンボ(油圧ショベル、あるいはバックホーとも呼ぶらしい)とホイールローダーを運転した。運転といってもそれぞれ5分程度なので、それだけでまともに運転できるようになるわけではない。
大変だったのは、むしろ、ユンボを借りれるレンタル店を探すのだった。大手の建機レンタル店は基本的に法人との取引のみ。ホームセンターのジョイフルAKを経由して借りれる店もあったけど、商品には2tトラックとコンマ1未満のミニバックホーだけで、トラックにユンボを積むための歩み(アルミブリッジ)は借りれない。
10ヶ所くらい店に電話をかけて、ようやく地元の小規模な建機レンタル店の極東機械というところでようやく借りることができるようになった。石狩なら比較的現場に近い。信号の少ない郊外の道路を走って行けるのもありがたい。
借りる予定の1週間前に店に行ってユンボを下見させてもらい、レンタルを申し込んだのだけど、土日で借りるつもりが日曜日は休みで返却もできないらしい。月曜日朝一で返すこともできるそうだけど、それはそれで大変。それならと月曜日まで3日間借りることにした。結果的には、まるまる3日間かかったので、月曜の朝一で返すことにしなくてホントによかった。
朝、支払いを済ませて、運転などの注意点を教えてもらってから、ユンボを積んだ4t平トラックに乗り込んだ。みんな親切でいい店だけど、初めてのトラックで、MT車ももう15年くらい運転していないので、運転が怖くて仕方ない。
発進でエンストはしないで済んだけど、恐る恐るシフトチェンジしてもギアが入りづらくて上手く繋がらないせいか、しばらく走っているうちに警告灯がついたものだから冷や汗が出てくる。なんとか走り続けて現場へ着いたものの、緊張で心が磨り減った。
しかも、現場へ着いたら今度はユンボをトラックから降ろさなければ抜根の作業ができない。レンタル店で教えてもらった通りゆっくり動かし、msrnに誘導してもらって、なんとか無事にユンボを降ろすことはできた。時間がもったいないので、休む暇もなく抜根を始める。緊張する作業が続いて泣き出しそうだったw
腐ってきていたり、細い切株ならバケットであっさり崩れて抜けてしまう。ところが、直径15cmを超えるクラスになると、白樺や白楊でもかなり手強い。ユンボの操作にも慣れていないので、切株の周囲を掘って表土に伸びる根を引きちぎりながらでないと抜けてくれない。抜根の手強さは直径が太くなるにつれて級数的に増していく気がした。
それでも朝から暗くなるまで抜根を続けて、1日目で大小合わせて10本くらいの切株を抜くことができた。1日中作業していると燃料は結構減る。メーターが半分になっていたので、帰りにホームセンターで軽油用のポリタンクを買ってスタンドで給油して帰った。ガソリンとちがって軽油はポリタンクに入れられるって初めて知った。
2日目は朝給油を済ませると、運転も慣れて頭で考えずにバケットを動かせるようになってきて効率も上がる。
切株が5本以上密集して補強し合っているようなものも1mくらい掘り込むことでなんとか抜くことに成功。3日目は残り10本以下まで減った切株をコツコツ掘り返して、幹回り150cmの一番太い白樺も抜くことができた。穴を埋め戻して整地しながら抜根作業を続けて、ついに時間内に抜根を済ませることができた。元の植生を残したところ以外は切株がなくなってスッキリした。大満足。
心配だったトラックへの積み込みもゆっくり確認しながらやって無事に終わる。そして、一番嫌なトラックでの運転。案の定、帰りも警告灯がついたw 途中、スタンドに寄ってトラックとユンボに給油した。トラックは全然減ってないけど、ユンボは3日間で50Lくらい消費した。
スタンドからレンタル店へもなんとか無事にたどり着いて返却完了。予定していた作業はほぼすべて終了してホッとした。
チェンソーを使ったときにも感じたけれど、機械の作業効率は人力と比べて圧倒的に高い。人力ではほとんど不可能な作業が重機ならできる。時間も大幅に節約できる。去年、斧とつるはし、スコップを使って半日がかりでも抜けなかった切株が、重機なら30分くらいで抜くことができた。たとえ切株1本の抜根だとしても、数日かけて抜くだけの時間と体力の余裕がないのであれば、重機を借りる方がいいと思う。
ちなみに、コンマ1のユンボと4t平トラック、アルミブリッジを3日間借りて、税込8万円ちょっと。他に燃料代もかかったけど、業者に依頼した場合とは1桁、2桁ちがってくるので、コストパフォーマンスは高い。運転免許証は20年以上前なので、4t平トラックも運転できたので、今となってはユンボの資格は取っても取らなくてもよかった気はする。油断すると事故で怪我をする危険はあるけれど、自分でやるメリットは大きい。何より楽しかったし、達成感が大きい。
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