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一本杖テレマーク

先月、棒を振った週末を振り返っておく。

このタイミングで一本杖テレマークを体験することになったきっかけは、そのちょうど1週間ほど前にまなみさんがタカヤさんのところで一本杖を作っており、さらに数日後に大西代表もSnow Air Junkyの動画をFBで突然シェアしたことから、本格的なBCへまなみさんは一本杖を持って行かされることになってしまった。

一本杖はレルヒ大佐のイメージとともに、Snow Air Junkyのイメージもある。

SAJでは一本杖はもはや滑るための道具ではないのだけど、よくわからないカッコよさがある。

無駄に振り回しているように見えるけれど、リフト回しで滑るならありだろう。ただし、BCでザックを背負っていたら無理だ。

それ以上に、一本杖は登りでポールの代わりになるのかという問題があった。その点については、実際に借りて登ることで解決した。

まなみさんは一本杖のお尻を斜めにカットしていて、尖っている方は雪に刺さってグリップする一方、ある程度の太さがあるので、ポールのようなパウダーバスケットがなくても、必要以上に沈まない。

キックターンのときには、ポールが左右2本で三点支持ができるのに対して、一本杖では一時的に脚と杖の二点で支えなければいけなくなるので、ポールより不安定になるのは避けられない。ただ、一本杖を切り返す方の下側の雪に突き刺して支えることで、先頭でラッセルしながらでもキックターンができることも確認できた。ハイクアップでも新雪なら大丈夫だろう。

滑るときはカヤックのパドルのように使った。レルヒ大佐のように引きずるような使い方はしない。そもそも使ったといっても、パドルのように漕ぐわけでもなく、ただ振り回すだけだ。ほとんど飾り。

逆に、バランスを崩したときに無意識に一本杖をポールのように突いて身体を支えようとしたら、長さが足りなかったのか勝手がちがって何の役にも経たずに転んでしまった。大きな段差などで落ちるような場面でも、ポールなら2本突いて身体を支えて衝撃を和らげることもできるが、一本杖はそれもできず、かえって重くて衝撃が増す。

樹林内を滑るのも恐怖だ。狭い木の間を滑り抜けるときにまちがえて身体の前で横にしてしまおうものなら、引っかかって身体を強打するかもしれない。それを避けるために縦に振り回すのだけど、枝が低い場合にはそれでも当たるので恐ろしいことこの上ない。

下山で傾斜が緩くなるとポールなら漕いで進めるのに、一本杖はパドルのように漕ぐのも難しい。実際に一本杖で滑ってみて、一本杖が廃れてポールに取って代わられた理由を思い知った。

そんなわけだけど、一本杖が訳も分からず何か楽しいのは確かだ。テレマーク自体がスキーに飽きた人向けの遊びではあるけど、テレマークにさえ飽きてしまったなら、ぜひ一本杖を勧めたくなる。変態度が増すけれど。

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