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ハリギリ

ハリギリ(針桐)はある意味タラノキの救世主かも。

タラの芽は言わずと知れた山菜の定番だろう。自分も子どもの頃から知っていて食べていた。

ただ、タラの芽を採るのはそれなりに難しい。食べ頃の若芽はそれなりに大きく成長したタラノキでないと採れない。しかも、樹皮には鋭い棘が生えているので、不用意に触れると棘が刺さって痛い。小学生のときにクラスメートと採りに行ったのだけど、棘が痛いのが嫌で、棘が生えていないタラノキに生えている若芽を採って帰ったら、実はタラノキではなくオニグルミの若芽を間違えて採っていたw

さらに、タラの芽は有名なだけあって、見つけた人は片っ端から採っていく。タラノキは脇芽を残しておけばそのまま育つけれど、脇芽まで採ってしまうと枯れてしまう。採りやすい場所にあるタラノキの多くが、採りすぎで枯れ果てているのをよく目にする。ギョウジャニンニクも採りすぎると減ってしまうと言われるけれど、タラノキは最も乱獲の被害を受けている山菜なんじゃないだろうか。

張碓にも雑木林だったときからタラノキはもともと生えていた。

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半世紀前に造成された後、シラカバやドロノキと一緒に生え始めて、高木に隠れてずっと生き長らえていたようだ。タラノキは雑木林の木を伐倒して日当たりがよくなると、こぼれた種からどんどん若いタラノキが生えてきた。

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タラノキに似て樹皮に鋭い棘が生えている木が張碓にもう一つあった。2年くらい前に見つけたのだけど、棘はタラノキよりも長くて凶悪だ。間違えて握ろうものなら流血も避けられないほどの凶暴な棘だ。

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ところが、実はこのハリギリの若芽も食べれるのだと教わった。タラの芽が食べれるのだからそれほど驚くことではないのだけど、どちらもウコギの仲間で美味らしい。

美味いと聞いても採ってなくなってしまっては悲しい。そこで張碓では若芽は採らずに山で探して採って天ぷらにして食べたのだけど、正直、タラの芽よりハリギリの方が好きになってしまった。

しかも、ハリギリのいいところは脇芽がたくさん出ることだ。タラノキは手が届く高さだとせいぜい2、3個若芽を採れるのがいいところなのに対して、ハリギリはその倍以上は採れる。今のところ人気もないせいか競争率も低くて充分食べるのを楽しむことができている。タラの芽ではなくハリギリで我慢する人が増えれば、タラの芽の乱穫も減るんじゃないだろうか。

ハリギリがさらにすごいのは、大木になることだ。大木になると若芽を無数に付ける。

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山菜好きにとっては金の生る木のようなものだ。ところが、悔しいことに大木になると当然、高くて若芽には手が届かないので、よだれを垂らして見上げるしかできないw

北大にもハリギリが植わっていたが、なかなかの大木だった。

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