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漆かぶれの予防と治療

毎年、主に山菜採りで必ずと言っていいほど漆かぶれの被害に遭っているので、漆かぶれの予防と治療について、改めてまとめてみる。

小学生の頃にママンに連れて行ってもらった登山の後に酷い漆かぶれになった。それで懲りてからは極力、漆があるような場所には行かないようにしていたので、20年は漆かぶれにならずに済んでいた。体質が変わって強くなったとは思っていない。

ところが、初めてタケノコ採りへ行って漆にかぶれてしまった。腕はもちろん瞼まで、ほぼ全身に漆かぶれによる発疹が出て、皮膚科を受診することになる。

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山菜採りから3日後

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太もも。山菜採りから1週間後

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山菜採りから約1ヶ月後

よく年もタケノコ採り後に相変わらず全身漆かぶれ。

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2年連続タケノコ採りで漆かぶれになったので、翌年はタケノコ採りには行かなかったのに、敷地の笹刈りでツタウルシがあるのに気づかずに作業をして、またもひどい漆かぶれになってしまった。

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その後はさすがに懲りて予防対策をとるようになった。そのおかげか、タケノコ採りへ行っても、漆かぶれはそれほど酷くない。

予防

その対策というのは、ハンドクリームを全身に塗ること。肌には外からの刺激に対抗する機能が備わっているけれど、皮脂が適度に肌を覆っていなければ、その機能が弱まる。ところが、昔とちがって現代人は体臭を気にして頻繁に風呂に入り、せっけんなどで身体を洗っているので皮脂が少ない。そこで、ハンドクリームで皮脂の不足を補い、肌のバリアー機能を高める。…のだと考える。

ワセリンでもいいのだけど、意外とワセリンは値段が高いので、自分で使っているハンドクリームはニベアクリームだ。顔から足まで、漆にかぶれて困る関節を中心に全身に塗るので、かなり消費する。お徳用の大きな缶を買っている。

全身に塗るのは結構時間もかかって面倒だけど、かぶれたときの痒さ、辛さを考えれば、多少の苦労は我慢できる。

また、山菜採りなどで漆に近づいたあとは、できるだけ早く着ていたものを脱いで、ビニル袋などにしまって、帰宅後はすぐに洗濯する。ただし、ビニル袋から洗濯機へ移すときには、可能なら素手で触らないようにした方が安全だ。

さらに、次が大事。できるだけ肌と服などとの摩擦を避ける。漆にさらされた後は、服の袖や襟、裾など、肌に強く触れたり擦れたりする個所にかぶれが生じる。同じように、肌が痒くても絶対に掻いてはいけない。刺激があった個所に漆かぶれができる。とにかく、極力肌への刺激を避けることだ。

治療

漆かぶれにならないようにがんばっても、どうしても少しは出てしまう。かぶれたときには素直に皮膚科へ行けば、ステロイドの軟膏を処方される。かぶれたところに軟膏を擦り込まずに、乗せるように塗る。ただし、ステロイドは弱いと効かないし、強すぎると身体によくないらしいし、漆かぶれの治療ができる皮膚科を選んで受診しなければいけない。顔には顔用の弱い軟膏を処方してくれる。

飲酒や風呂入浴は血行がよくなって痒みが増すので控えるように言われるし、実際、避けていた。シャワーにとどめて、痒みが酷いときには、保冷剤をタオルで包んで患部に当て、そのまま寝ることもあった。

ただし、この点については考え方ががらっと変わった。というのも、スチームサウナに入ると漆かぶれが治るのが早く、悪化が抑えられて広がることもなくなったからだ。風呂でも同様。どちらも初めは痒いのだけど、10分くらい我慢して入浴して身体がしっかりと温まってから、スチームサウナでは冷水シャワーを浴び、風呂ではシャワーなしで外気浴をすると痒みは感じなくなる。ただ、寝てる間に体温が上がると痒くなるので、布団は薄く、室温も低めにした方がいい。

以前は漆かぶれで水泡ができて、それが破れて他所へ付着してかぶれが広がり、ずいぶん長い間漆かぶれに苦しんだ。スチームサウナと風呂で血行をよくするようになってからは、症状が出始めてから2週間もすれば治る。ステロイドの軟膏も塗らなくなった。そんなわけで、漆かぶれにはスチームサウナ入浴が一番有効だと思う。

患部に塩を刷り込んでから洗い流して、ステロイド軟膏を塗るように友人から勧められたけど、さすがに恐ろしくてやらなかったw スチームサウナで気持ちよくととのって治るのなら、その方がはるかにいい。

アレルギー

漆かぶれはツタウルシなどに含まれるウルシオールという物質へのアレルギー反応なのだそうな。つまり、アレルギー性接触皮膚炎に分類される。しかも、遅延型のため、直後ではなく、2、3日経ってから症状が出るようになる。メカニズムの詳細は知らないけれど、この潜伏期間のような時間に油断してこれまで悪化したような気がする。

実はマンゴーはウルシ科の植物で、人によってはマンゴーでも同じようにかぶれるらしい。当然、食べた場合にもアレルギー反応が起こり、その場合は食物アレルギーということになる。ただ、これまでマンゴーを食べて食物アレルギーの症状が出たことはない。

ところが、今年初めて唇から口の中、喉、食道にかけて、漆かぶれのような症状が出た。痒みをともなう腫れ。呼吸ができなくなることはなかったけれど、舌は腫れて味覚がおかしくなり、味が薄く感じられるようになった。

シラカバの花粉症がひどくなってサクランボを食べたあとに、痒みと喉の息苦しさを感じる食物アレルギーの症状が出るようになったけど、症状は長くは続かない。せいぜい数時間で治る。ところが、今回の漆かぶれのようなアレルギー症状は1週間以上続いた。

ウルシを誤って食べたとは思えないけど、ウルシオールがいつの間にか口に入ったことも考えられる。ちょうど山菜を触っているときにお菓子をつまみ食いしながら作業をしていたのが悪かったのかもしれない。確証はないけれど、ウルシの食物アレルギーとも考えられる。

驚いたのは、スチームサウナの効果だ。悪化すれば皮膚科を受診しようと思っていたけれど、スチームサウナに入ると、表に出ている唇だけでなく、喉の奥まで楽になった。ステロイドの軟膏を塗ることができない個所なので、スチームサウナに入るだけで治るのだとしたらありがたい。

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