Ultimate Ears Super.fi 5 Proのエイジング
スピーカーよりもはるかに出番が多いイヤフォンもかなり年季が入ってきた。
メインで使っているイヤフォンは、Ultimate Ears(UE)のSuper.fi 5 Proというかなり古いカナル型のイヤフォンだ。買ったのは2005年。なんともう16年も前。16年もエイジングしたことになり、もはや経年劣化というレベルw むしろ、アンチエイジングした方がいいだろう。
2005年にオンラインのアップルストアで27,800円でiPod(3G)用に買った。その上位機種のTriple.fi 10 Proより1万円くらい安かったものの、普通のイヤフォンの10倍くらいするものを買ったのは、音質はもちろんだけど、ケーブルの交換ができるからだった。
イヤフォンはウォークマンやiPodで持ち歩いて使っているとよく断線する。実際、UEのイヤフォンの前は、だいたい7、8年くらいの間にSONYのカナル型を2機種使い続けて、どっちも断線して買い換えた。UEにしてからも10年間で2回断線している。テーピングで応急処置をしたりもした。
2010年の1回目の断線の時、スペアケーブルを買おうと思ったのだけど、UEはイヤフォン購入後にlogitechに買収されたらしく、日本法人?のlogicoolのオンラインショップから純正のスペアケーブルを買って交換した。送料込みで3,682円。新しいケーブルはイヤフォン購入時に付属していた細くて断線しやすかったケーブルからひとまわりくらい太くなり、色も黒く変更されていた。
ところが、太くなった分、丈夫になって断線しづらいかと思って期待していたら、意外にも逆に寿命が短かった。冬の北海道の屋外のような低温では、ケーブルの被覆の樹脂が硬くなり、ケーブル内部の導線自体に負担をかけるのかもしれない。結局、たった2年くらいで断線してしまった。
この頃、イヤフォンはもうiPhoneで使っていたので、素直にiPhoneに付属の純正イヤフォンや手持ちのイヤフォンでしばらく代用していたのだけど、やっぱりUEと比べて音漏れが気になっていたし、音質への不満が大きかった。当時はコンプライのイヤチップに換装していたので余計に。
UEの評判は当時のレビュー記事などでいろいろ紹介されているので今さら書く気はないけれど、iPhoneのような高音質を追求していない端末との相性がよくて、幅広いジャンルを含むアニソンを聴くには最適だった。
そこで、2回目の断線から1年ほど経った2014年、UE純正スペアケーブルより若干値段が高いFiiO製にリケーブルすることにした。こういう安い中華製のケーブルとも交換できるのがありがたい。
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Amazonで3,800円で購入。純正ケーブルと大差ない。
ケーブルはこんな袋に入って送られてきた。
純正のスペアケーブルと比べるとこんな感じ。ケーブルの見かけの太さは同じくらいだけど、プラグはかなり大きい。
リケーブルからかれこれ7年使ってみて、音質がよくなったかどうかは正直分からないw でも、ケーブルが丈夫なのは良かった。冬の寒さでもケーブルが硬くなったりしない。乱暴には使っていないけれど、期待以上にケーブルは丈夫だ。純正のケースにもギリギリ収まる。
今はUEを買った当時と比べて高級イヤフォンも普及して、リケーブル可能な製品が増えているらしい。アホみたいに高いイヤフォンもたくさんあるけどw 一方、ケーブルだけでなくイヤフォン自体も安価な中華製が増えているようだ。ここの解説を読んで驚いたのだけど、それにともなってコネクタの規格も乱立しているみたいだ。
コネクタの規格は大きく分けてMMCXと2pinとの2種類に分けられ、UEのSuper.fi 5 Proは2pinの方に含まれるようなのだけど、2pinといってもどうやらUEの独自規格のものらしく、プロのミュージシャンが使っているイヤフォン用の2pinとも中華製の2pinともちがうらしい。ここによると当時のUEの2pinはqdcと互換性があるっぽいので、次回断線したりしたときにはqdcのケーブルを探すといいかもしれない。あるいは、かなり高くはなるけれど、オヤイデ電気のカスタムケーブルでコネクタをUE10 Pro仕様にすれば手に入りそう。いつまで入手可能かは分からないけど。
イヤフォンが普及したおかげで高音質のイヤフォンもコストパフォーマンスが高いものが登場しているようなので、15年以上も前の製品をリケーブルして使い続けるのは、買い換えるより安く済むならともかく、ハイレゾ云々という今どき、音質を比較すると案外、アホらしいことかもしれない。さすがに15年も使い続けていると新しいものも欲しい気はするけれど、音の良し悪しがそんなに分からない自分には、音が気に入っていて使い慣れているイヤフォンを使い続けられるのはありがたいことだ。安く済むならなおさら。それに、大量生産・大量消費・大量廃棄の現代にあって、気に入ったものを部品を交換することによって長く使い続けられるというのは何より素晴らしい。
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