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24-25シーズンを振り返る3 - テレマーク編

24-25シーズンにやってみた短いスキーでテレマークスキーをする実験結果について。短いといってもスキーボード(ファンスキー)やBC SHORTほど短くないけど。

テレマークスキーはもともと滑りよりも歩いたり登ったりする道具だった。アルペンスキーのような剛性がないので、板がカービングスキーであっても、カービングターンに不向きだ。それが、プラブーツの登場、改良、NTNの普及によって、テレマークでもカービングするのが当たり前になった。

テレマーク自体が衰退していくスキー業界にあって、いまだにテレマーク専用モデルを作り続けているのが日本のVector glideだ。けれども、BulkyやBoldは試乗会や借りて乗ってみたけど、わざわざ専用モデルに乗りたいと思うほど乗りやすいと感じることはなかった。結局、自分自身はアルペンモデルでフレックスが柔らかくてテレマーク向きの板に乗っているw

Vector glideのテレマークモデルの中で一番細くて扱いやすいのがSTEERだけど、その紹介文に次のように書かれている。

きつすぎないサイドカットとスマートな形状のために軽快さを求めるテレマーカーにはおすすめの1台。

この文章からは、逆に、サイドカット(サイドカーブ)がきついのはテレマークには向かいないのだと予想できる。実際、サイドカーブがきつい板に乗っているテレマーカーは少ないし、きついサイドカーブでカービングターンをしているところを見ることもない。

一方、スノーボードは一部の例外を除いてスキーよりも短くてサイドカーブもきつい。150cm〜160cmの長さでサイドカーブは10m以下だ。だからといって、ボーダーの滑りが不安定でもないし、カービングはスキーよりもキレッキレな人も少なくない。

テレマークではなくアルペンのスキーは20年以上前に買った母のお下がりで、長さが146cmと短く、サイドカーブも12mで結構きついレディースの板だ。この板だと小回りでもカービングしやすいし、小回りだけではなくある程度ターンの大きさをコントロールすることもできる。それならテレマークだって同じようなスペックの板なら、同じようにターンができるはずだと考えた。そこで、テレマークでも扱いやすそうなフレックスが柔らかくて短い、サイドカーブがきつい板を探すことになった。

自分で乗っているアルペンスキーの板にテレマークのビンディングを付け替えることができればいいのだけど、付属のビンディング専用のプレートが付いているので、テレマークビンディングに付け替えるのは難しい。AtomicとかVolklとか今のアルペンスキーはビンディングとセットになっている場合が多くて、形状も付属のビンディングに特化したデザインになっているものがほとんどだ。

そこで見つけたのがVector glideのNANOというキッズスキー。ビンディングがセットで売られているけど、ビンディング専用のプレートはなく、ビンディングは板に直に取り付けられている。新品でも安かったけど、ちょうどビンディングがない中古のNANO 150の板だけのジャンク品のようなものが割と安く手に入った。この板に手元にあるテレマークビンディングのBlackdiamond O1を取り付けた。取り付け位置はセットバックしたりせず、いつも通りアルペンと同じくブーツセンターをスキーセンターに合わせている。

Img_4040

キッズスキーということでフレックスはもちろん柔らかく、レディースの板よりも柔らかい。しかも、アルペンとちがってテレマークビンディングの場合、ブーツとつま先とがほとんど点接合になっていて、アルペンよりも板がよくたわむ。

実際に滑ってみたところ、ボードのように角付けするだけで簡単にカービングができる。しかも、ターン孤の大きさはきついサイドカーブに合うので、身体を内側に倒して内傾角を大きくしないと遠心力で身体が外に放り出されてしまいそうになる。もちろんそうなる前に角付けが甘くなってターンがズレて広がるのだけど、これまでこの感覚はかなりのスピードでターンしなければ感じたことがなかったもので、こんなに低速で感じて驚いた。


その反面、板が短いので、角付けしていないときはとても不安定で直進性がとても低い。角付けしていてもフレックスが柔らかいので、バーンの凹凸をすぐに拾ってバタバタして、エッジがはずれてしまうこともある。キッズスキーのスペックの限界かもしれず、もしかしたら同じような形状の板でも、もう少し大人向けでガッチリした板ならこうした欠点もなく、小回りから大回りまで低速でもターンコントロールできるかもしれないと思わなくもないのだけど、試していないのでなんとも言えない。

少なくともこの板にしたことで、ボードで滑るときとかなり近いイメージでテレマークでも滑ることができている。低速でも小回りでも、ターンの切り替えのときに角付けしていない時間を限りなく短く、フルカービングで滑り続ける。フルカービングでもできるだけ(外足の)膝を曲げずに滑ると、脚への負担が少ないので疲れづらい。もうアルペンの方が疲れないとは思わなくなった。


カービングだけではなく、コブもNANOで滑ってみると、これまで滑っていた長さ180cmの板よりもかなり滑りやすくなった。テレマークポジションでは板を前後に開くため、アルペンより太い板でもコブを滑りやすいメリットがある。一方、板の長さが擬似的に長くなるために板を回しづらくなるというデメリットがある。足を前後に1m開いたとすれば、その分板が伸びたようなものなので、アルペンと同じ長さの板では、後ろ足(内スキー)のテールがコブのラインからはみ出てしまってコントロールを失うこともある。

ところが、板を短くすることによってこのデメリットを解消できた。テレマークポジションでもテールがコブのラインに収まるようになり、コブのラインの中で板をコントロールしやすくなった。特に、ピッチが細かいコブへも対応しやすくなり、アルペンでコブを滑るときに近い感覚で滑れるようになった。


これまではBCでパウダーを滑るとき以外、練習目的くらいでしか積極的にテレマークに乗ることがなかった。けれど、NANOテレマークのおかげでテレマークでもスノーボードのようにゲレンデをカービングするのがとても楽しくなった。テレマークのコブも今までのような修行ではなく、上達を目指せるようになった。

今後、もう少しフレックスが硬くて安定性が高い板も試してみたいけれど、NANOテレマークにもまだ1シーズンしか乗っていないので、もうしばらくはこの板で滑り込んでみたい。短くて軽いので、できれば春のBCなんかにも良さそうなのだけど、それにはシールを用意しなくてはいけない。試すだけのために新品のシールを買う気にもなれないので、悩ましいところだ。

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